
今日、会社にカーペンターズが流れてて、これを思い出した。
『スナック大工』である。
けしごむの子供時代、近所に同級生の女の子が住んでいて、その子の家が大工さんだった。
遊びにいくと、いつも材木が横に積まれ“かんながけ”をするための一本が、台の上にしっかりと固定されていた。
その一本を飲み屋さんのカウンター代わりにして、駄菓子を振る舞うという『スナック大工』という遊びに夢中だった。
近くにある、トランジスターラジオをつけると、決まって演歌や歌謡曲が流れるので、絶好のBGMだった。たぶんあのラジオは、大工の棟梁のものだったのだろう。
かんながけをされるはずの材木は、すでに削られた木屑に混じってものすごくいい匂いがした。
だから大人になって、森林浴だのヒノキの香りだのが流行ってもあのスナック大工に漂う、天然の芳香剤にかなうものはないと思ったほどだ。
そして、けしごむは生まれ月が早いせいか、いつもママの役をやらせてもらえた。お気に入りのワンピースに、そこんちのおばさんのサンダルを借りて、ネッカチーフをマチコ巻きみたいにするという、ものすごい格好が“ママ”だと思っていた。
しかし、誰かのお家を建てるためのきれいな材木に、おもいっきり水割りという名のドクターペッパーをこぼしたり、「いらっしゃい
おつまみよ」と言っては、赤い液体に漬けられたすももやキャベツ太郎を置いたり垂らしたり、3色アイスの最後のほうを落っことしたりした。ときどきは、クラスの男子を呼んで仲間に入れたが、「のれんがあるつもりで入って来い」と教えても、意味が通じない男子にイラつきながら大人になるということの心構えみたいなものを語り合った。
途中、そこんちのおばさんに見つかって、おませだと怒られたためスナック大工は閉店となったが、志し半ばで解散したせいか今もヒノキ風呂の匂いなどを嗅ぐと挫折感をおぼえるのである(_´Д`)ノ~~

【今日のけしごむ】
大工セット。