ごくふつーの日本のサラリーマン。
残業も接待も頑張って、ある日フランスへ海外勤務が決まりました☆
わーい、栄転だー!
でも、うっかり赴任先セクハラをしてしまいましたとさ。

このサラリーマン、最悪のケース、3年間 刑務所暮らしになるということをご存じでしょうか。

フランスでセクハラは、刑法によって刑罰に処せられる犯罪。
強盗・殺人・痴漢・横領などと同じです。

この法律は「セクシュアル・ハラスメントに関する2012年8月6日の法律」といい、大統領が審署して成立、2012年8月7日に公布・施行されています。

条文の一部を見てみましょう。

「222ー33条 Ⅰ項   セクシュアル・ハラスメントとは、ある人に対して、その下劣的若しくは屈辱的な性質のゆえに人の尊厳を侵害し、または脅迫的、敵対的若しくは不快な状況を創り出す、性的な性質を有する言葉又は行動を、反復的に課す行為をいう

「Ⅲ項   Ⅰ項及びⅡ項に掲げる行為は、2年の拘禁及び3万ユーロの罰金に処する

2年刑務所に入るんですね・・・。

「これらの刑は、行為が次に掲げるものであるとき、3年の拘禁及び4万5千ユーロの罰金に処する。
1 職務上得た権限を濫用したとき。
2  15才以下の未成年になしたとき。
3  年齢、疾病、身体障害、身体的若しくは精神的不全又は妊娠状態により特別の脆弱性が明らかである、又は行為者がそれを認識している人になしたとき。
4  経済的又は社会的状態の不安定による特別の脆弱性又は依存性が明らかである、又は行為者がそれを認識している人になしたとき。・・・」

部下や内定者、採用募集の応募者なんかにセクハラ行為を働いたら、最悪で3年刑務所暮らし。
被害者が特に被害を受けやすい状況に置かれていた場合に罪が重くなるのも、この改正セクハラ防止法の特色です。

毎日部下や同僚にプライベートな性生活について質問したり、体型について性的なコメントをしたり、自分の武勇伝(娼婦を買ったなど)をしつこく聞かせたりするのも、労働環境を特に悪化させる行為と見なされるそうです。

日本でも時おりニュースを騒がせるセクハラ。
最近では、都議会セクハラ野次問題、宮城県大衡村 村長セクハラ・パワハラ事件等が報じられました。

しかし、日本の司法制度の枠組みにおいては、セクハラ事件があったとしても、フランスとは違って、警察も検察も動きません。
まずは当事者が、民事訴訟で時間や労力をかけて地道に追及してゆくしかないというのが実情です。
セクハラ行為にこうした刑法が適用されれば、社会におけるセクハラ行為の抑止効果が高まるという啓蒙的側面だけでなく、被害者の心理的・物理的負担の軽減や、セカンドレイプ防止が期待出来る、という意味でも画期的だと思われます。

しかしセクハラやパワハラをいちいち騒ぎ立てたら職や地位を失いかねないような今の日本社会です。
もし将来、セクハラが刑法によって裁かれるようになったりしたら、日本中が大混乱になるかもしれませんね。

フランスへ赴任する皆様、
まあ、くれぐれもお気を付けください
(*´ー`*)