出奔?いや、出動か?どこへ? | 銀河荘

銀河荘

  ここにいる。



  みつけてほしい。

わが家では、各個人の箸置きが決められている。

染め付けの魚、ふぐ・かに・かつお・そして巻き貝。備前焼のかめ。

盆正月に帰ってくる義弟夫婦には、季節に合わせて、なす・かぶを。

孫たちには、箸が置きやすいように背中が長いダックスフントを。


一昨年だったか、孫娘にお手伝いで箸と箸置きをテーブルにならべるように言ったのだけど、難しかったみたいで、できなかった。

昨年は教えてもらいながらなんとか、並べた。

今年のお正月は、パパ・ママ・弟・自分・のものは、覚えてチャキチャキ並べていた。


箸置きって、なかなか選ぶのに難しい。

箸が置きやすいか。

箸が取りやすいか。

高さ、長さ、幅、

もちろん見た目。

そして、

そして、出奔するか?しないか?

どうなん?

これ、重大案件や。


主人殿の箸置きは備前焼のかめだった。

この亀君、なかなかの放蕩者で、たびたび、姿をくらましていた。

引き出しの奥、ケースの間に隠れていたり、隣の引き出しのナイフの下で切り殺されそうになっていたり、テーブルの下でひっくり返って起き上がれなくなっていたり。極めつけは、流しのゴミ受けに行ってお菓子を食べていたりとか、はたまた、ゴミ袋に閉じ込められて火炙りの刑にされるところだったり。

呆れたことに、主人のぐい呑みのなかで泥酔!

『亀君がいなくなった!』と千が洗い桶の中をかきまわし皿や茶碗を退かして探し回っていると、黒っぽいぐい呑みのなかで焦げ茶色の物体が嵌まり込んでいる。

へっ?おいおい!亀君!

もう~~~、きっちり入り込んで出やしない。振っても外れん。箸で腹の下を跳ね上げ⤴️ようとしても箸のほうが折れそうになる。結局、

娘が『洗剤付けて、滑らしたら?』って・・・・・無事、救出。

・・・・・亀君、ぐい呑みの中で泥酔!一回だけじゃないんだからなあ~~~~。

その亀君が!

ついに、

ついに、

出奔?!!!

いなくなっちゃった。

情けなし。


主人殿は今、🐦️ことりさんです。

この🐦️ことりさん・・・・・・すねに傷もつ強者。前科持ち。

家出してしばらく行方知れず。

それがある日畑で発見された。

はあ~~ん?

なんなそりゃ。

大空を飛びたかったのか?

まあ、良しとしよう。

祝、🐦️ことりさん帰還。

老後は主人に使えてくだされ。

くれぐれも、亀君のように出奔なんぞせぬように。



出奔!と言えば、

これです。




某駅前。工事中🚧。

・・・・・。

知る人ぞ!知る、桃太郎とその家来たちが鎮座!っていうか、わが県民の平和を護るため、手を頭の横に掲げ見守っていた。『どこかに不埒な輩はおらんかな?』てね。

何年も、雨ニモマケズ(晴れの国だから、たいしたことはないが。)、酷暑ニモマケズ(そこそこ、暑かっただろうが。)家来たちとともに、頑張っていた。

が、駅前整備となって・・・・・?

あれ?いなくなった!

引退?隠居?

やっ、桃太郎は永遠の若者やん。

おっさんにも、じいさんにもならん。

・・・・・なに。反抗期?!

まさか・・・・・。

て、ま、まさか、出動!?

鬼ヶ島へ。

出動命令が出たんかい?

はっ??中国地方(ここ大事、地方です。)に謎の飛行機がブインブインキィ~~~ン飛んでいるって!

なんなそりゃ。

だったら、竹林寺に設置されている望遠鏡でのぞいてみればわかるやん。スリット開けて・・・・・あいや、故障中で半分しか開かんわ。肝心な時に。○○市長は何しとんな。使えん!

と。

桃太郎、出動!・・・・・らしい。この情報が!まことしやかに県民に囁かれるなか、

今日もきょうとて、出動ならぬお出かけの千さん。呑気に箸置きの話をしながら、桃太郎まだ〖帰投〗してない・なんてスマホに打ち込んでいる。

中国地方は謎の飛行機が飛びまくっているというのに。


爆音🎵爆音🎵爆音🎵轟かせ。




千さん、耳栓持ってくればよかったと後悔しつつ、

やん、声が聞こえんのはダメや。

ガンガンの音響の中、

あの御方の声を聞く。


たぶん、ちょっとたくましくなった身体を制服につつんで。

困ったことに、困ったことに。

恐るべしとか、自国と思えば、そうなるかあ~~とか、サッカー場の上空で編隊飛行をくりだし言われる言葉に涙したり。なんだか、前作は彼の存在に涙し、今作は話の内容に涙したような。

なにが困ったことなのか、はっきりわからん千さんは、素直に

いまから、お家に

帰投す!



 千さん、いったい、何処へ出動していたのか。

てへっ。

知る人ぞ!知る。



ワンワン🎵

COME ON!