上場会社の早期退職募集が増えていて、
2024年の募集人数は前年の4倍超1万人に達する勢いだそうです。
この記事のあと、第一生命や東芝の早期退職募集も公表されているので、
1万人どころの騒ぎではないですね。
特徴的なのは、早期希望退職募集をする企業が赤字ということではなく、
黒字企業のほうが多く(約60%)なっていることです。
また、その属性をみると、
黒字企業は、ほぼプライム市場企業(84%)なのに対し、
赤字企業は、東証プライム48%、スタンダード28%、グロース24%となっています。
プライム市場は、高い付加価値を求められ、例え黒字だとしてもROSやPBRが低いと許されない側面があり、
働かないオジサンを高報酬で雇い続けるような経営は許されないといったところでしょうか。
(※もちろん、給与以上に活躍している優秀な方で希望退職に応募する方も少なくないです。あくまで、会社側に立った見方です。)
逆にスタンダードやグロース市場の企業は、黒字であればそこまで厳しい経営は求められないが、黒字を続けられるかといった企業としての脆弱性があるということかと思います。
年功序列、終身雇用の崩壊を実感する話ですので、これからの企業選びはなかなか難しいですね。
・肩たたきの恐れのない超優良の企業に入る
・高報酬の会社に入り、肩たたきが始まるまでに一生分稼ぐ
・将来の転職を前提にしっかり成長できる、スキルを身につけられる企業に入る
ということなのかなと思います。
いずれにしても、会社に入れば定年までのレールが敷かれていて、脱線さえしなければ安泰だった世界はもうありません。
会社に入るのはゴールではなく、あくまでスタート、しっかり自分を磨き続けなければいけない世界になったということ。
世知辛い世の中になったと考えるか、やる気と能力にある者にチャンスが広がったと考えるか、子供たちの時代は大変だなとつくづく思います。