前回の続きです。
京大・東工大、どちらも目指せそうな場合、志望校選びをどう考えれば良いか、について、私の考えを書きたいと思います。
もちろん、希望する専攻分野がどちらかの大学にしかない場合は、選択の余地がありませんので、あくまで、やりたい学問・研究がどちらの大学でもできる場合を前提としての話になります。
京大、東工大の選択のポイントは、大きく3つあると思います。
私が考える3つのポイントを重要でないものから書いていきます。
まず一つ目。
「総合大学」か「理系単科大学」か、という点です。
ご存知のとおり、東工大は医科歯科大と統合し東京科学大になりますが、文系学部がない点は変わりません。
大学内のサークルなどの仲間に、文系のメンバーがいるかいないかといった人脈的に幅ができる、出来ないの差はありますが、一方で、理系しかいないことにより話題が合いやすいということもあります。
総合大学か、理系(+医系)だけの大学か、という点は、志望校選びという観点では大きなポイントではないように思います。
2点目は、知名度(ブランド力)です。
京都大学は旧帝国大学、東の東大に並び称される西の京大です。
一方の東工大は、昔も今も変わらないいぶし銀のような存在で、一般的な知名度はゼロです。
ブランド力という意味では、大きな差がありますので、ここを気にするか、どうか。
就活や社会に出てからのエリート集団の世界では、評価は殆んど変わりませんが、親戚のおじさんや地元の商店街のおばさんとかに自慢できるかできないか、という点では天と地ほどの差がありますので、そこを気にするような価値観かどうか、この知名度が最大のポイントという方も少なくないような気がします。
私自身は、以上述べた2つに比べ、3つ目のポイントが遥かに重要と思っています。
それは、もちろん、立地です。
個人的には、これが志望校選択を決める要因の80%以上かなと考えています。
立地の重要性には、2つの意味があります。
一つは、自宅通学可能か、下宿になるか、という意味です。
金銭的な負担。理系の場合、6年間なのでバカにならない金額になります。
また、地元の友人と定期的に会えるメリットは大きいかもしれません。我が家の2人も中高の友人とはかなり遊んでいますので。
もう一つは、東京かどうか、という意味です。
私はこれがとても大きいと思っています。
東京一極集中の流れは止まることはありません。
東京なんぼのもんじゃいと言っていた多くの関西を代表する企業が次々と東京に本社を移してしまいました。
住友商事、パナソニック、SMBC、武田薬品。。。
コロナで一瞬流行りかけた東京から地方への転出も一過性に終わり、起死回生の大阪万博は、吉村知事が突然「日本万博」と言い出し、責任転嫁をする始末で、阿鼻叫喚の大ピンチ。
就活もそのための情報も圧倒的東京在住有利ですので、立地が東京というのは相当アドバンテージがあるように思います。
中高の友人も、進学校であれば地元より東大、一橋、東工大、早慶などがある東京のほうが、会うチャンスが多いかもしれません。
ということで、
結局は、東京という立地のアドバンテージの東工大か、ブランド力の京大か。ということになるのではないでしょうか。
私個人的にはブランド力より立地(東京)が重要と思いますので、首都圏在住なら東工大、関西在住なら京大、それ以外の地方なら東工大で良いのではないかなって思います。もっと言えば、就職を意識して関西でも東工大選択というのも充分アリとすら思っています。
ただ、価値観は人それぞれなので、
立地、ブランド力をメインに念頭に置き、ご家庭の価値観で、両方合格したら(実際にはないですが)どちらに行きたいと思うか、
で選べば良いのではないかと思います。
が、
もう一つプラスαの要素があります。
やはり合格してナンボ、プラスαとして、「合格に不安はないか、受験の覚悟があるか」も考慮ポイントだと思います。
京大志望の方は、
・文系科目の対応に大きな不安はないか
・バランス型か(英語が極端に出来ないということはないか)
・数学だけで総合偏差値をカバーするタイプでないか
・受験勉強時間が(東工大に比べ)多くかかるが覚悟があるか
このあたりも追加で考えて決めるといった感じかなと思います。