大学受験と中学受験の3つの違い | 理系女子の難関大受験記&親父のつぶやき

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読者のみなさまには、大学受験は未経験なものの中学受験経験者は結構な人数いらっしゃると思いますので、今回は中学受験と大学受験で大きく違う3つのポイントについて書きたいと思います。

 

中学受験で御三家あるいは準御三家クラス、大学受験では難関国立大学を第一志望とする層を対象として記載します。

私立大学志望の場合は、必ずしも当てはまらない内容になりますのでご注意ください。

 

今回取り上げる中学受験と大学受験で大きく違う3つのポイントは、

受験科目」「志望校の考え方」「学校の役割

になります。

 

 

【受験科目】

中学受験が国算理社という全共通の4教科受験に対し、大学受験は文系理系国立私立により科目数や受験科目そのものが変わります。

 

国立入試は、共通テストと二次試験がありますが、共通テストは国数英理社の5教科7科目あり、二次試験は文系は文系科目、理系は理系科目の難問をクリアする必要があります。

参考までに、私立は科目数が少ない(例えば慶應法学部は英語社会の2科目+小論文)かわりに受験科目は極める必要があります。

 

花子と奏のように理数科目は強いが文系科目はからっきしというタイプには中学受験は厳しいですし、どの科目も中途半端にできるタイプだと大学受験は厳しいと言えると思います。

 

 

【志望校の考え方】

 

◎中学受験

 

男子であれば

渋幕⇒開成・麻布⇒聖光・栄光⇒筑駒・学付・筑附・小石川

 

女子であれば

渋幕⇒桜蔭・JG・渋渋⇒豊島岡⇒学付・筑附・小石川

 

といった乱れ打ち受験が可能で、どこかに合格すればそれほどダメージはありません。

最終学歴ではなく通過点でありますし、どの学校も人気やレベルの差は大きくないからです。

 

◎大学受験

国立は1校しか受験できません(後期受験で受験可能な大学もありますが、選択肢が極端に少ないです)。

 

東大⇒京大⇒東工大⇒阪大⇒東北大

 

といったような受験が出来れば良いのですが、実際には

 

東大⇒早慶⇒理科大

 

といった受験になり、第1志望と第2志望の差が中学受験に比べ差が大きく、しかも通過点ではなく最終学歴になるので第1志望残念なときのダメージが大きくなるケースが多くなります。

 

特に家庭の事情で私立が難しい場合は、国立落ちたら即浪人という一発勝負になります。

 

一方で、中学受験は、難関校を乱れ打ちし、どこかに引っかかれば御の字という戦略が可能です。実際、我が家もそうでしたが、D-E判定レベルの中学が第一志望というケースも少なくないです。

 

花子の中学受験は詳細に記載しましたが、

 

 

 

 

奏の中学受験はまさしくこの戦略を取りました。

 

当時の日能研平均偏差値が58だった奏の志望校は偏差値が高い順に

 

68⇒65⇒63⇒62⇒61⇒56の6校。

 

胃が痛くなりそうな強気な受験スケジュールで偏差値10上の学校に良くトライしたなと思いますが、これは中学受験だからこそ出来ることなのです。

 

第1志望校は合格できると思っていましたし、本人も合格した自信もあったようですが、結局残念で偏差値順に3勝3敗。第4志望校に進学しました。

 

余談ですが、中学受験でも平均的に出来るよりは得意科目があったほうマグレ合格の可能性が高いと思っています。

奏が上記のような強気の受験が出来たのも算数だけ大得意だったからです。6校受ければ、1-2回は確実に爆発する事があるだろうと。。。

実際、受験校の1つで算数の合格者最高点をとっています(詳しい人なら、どこの中学かバレバレかも。。。)


大学受験の場合は、私立志望であれば

 

早稲田政経⇒慶應法⇒慶應経済⇒早稲田法。。。。

 

といった中学受験と変わらない乱れ打ち受験が可能ですが、

国立大学は1つしか受けられません。

 

浪人止むなし、あるいは、私立併願校で止むなし、であればチャレンジ校にトライするのもアリですが、何が何でも現役で国立と思っている場合は、第1志望校に上位合格できるくらいの余裕をもった受験が大事になってくると思います。

 

 

 

【学校の役割】

 

最後に学校の役割を挙げたいと思います。

 

◎中学受験

中学受験における小学校の役割は全く無いと言って良いと思います。

中学受験を前提として指導する小学校などありません。

運動会や合唱コンクールなど学校行事も中学受験に配慮されることも少なく、受験のサポートよりむしろ障害になることのほうが多いのではないでしょうか?

 

また、小学校の授業をどんなに真面目に聞いて教科書の問題を解きまくったとしても難関中学に合格することはありませんし、小学校のテストで満点を取りまくったとしても難関中学に合格する可能性を測ることは出来ません。

 

中学入試で求められるレベルは小学校で学習する教科書レベルより遥かに高く、小学校での授業と中学受験は別次元になっています。

 

もちろん、小学校別の難関中学合格ランキングはありません。誰も興味もないし実績をあげようと思っている関係者なども存在しないと思います。

 

受験生自身も切磋琢磨するライバルは塾内にいるということになります。

 

◎大学受験

 

大学受験における高校の役割はとても大きいものになります。

自称も含むそこそこの進学校であれば大学受験を前提に授業のカリキュラムや学校行事が組まれ、全面的に大学受験をサポートする体制になっています。

学校側も生徒側も合格実績を気にしていますし、そのための施策も考えられているものと思われます。

 

学校別の大学合格ランキングはみな気にしていますし、学校側も入学希望者・人気に直結しますので、必死です。

 

したがって、学校の授業は大学受験に直結するものが多く、進学校であれば学校内の定期テストで毎回トップなのに模試の偏差値は全然ダメとか、共通テストで点数がとれない、といったことは起きません。

 

そして、切磋琢磨できるライバルは学校内にいることも多く、その環境はとても大事になってきます。

 

つまりは、大学受験では学校の授業やテストもそれなりに重要で意味がありますので、少なくとも基礎科目の英語数学だけは舐めずにしっかりやっておくことが必要と思います。