黒岳で女性登山家・谷口けいさんが滑落して亡くなった。
彼女は、女性として初めて「ピオレドール(黄金のピッケル)賞」を受賞するほど、国際的な登山家として知られている。
谷口さんが亡くなった黒岳の標高は1984メートル。彼女が踏破した山々より、はるかに標高の低い山だったに違いない。
山には魔物が住んでいる…登山家がよくいう言葉。
何度登ったとしても、雪質、天気、気温などで、山の状態は常に変化している。
ほんのちょっと用を足すために岩陰に向かった谷口さん。用を足すという、人間の生理現象を満たすために、まさか滑落するとは思ってもいなかっただろう。
冬山の危険度は、黒岳もエベレストも関係ない。谷口さんは身をもって教えてくれたように思えてならない。
年末年始、冬山登山で命を落とす人が毎年いる。
登山の達成感と背中合わせに危険が潜んでいる。
個人的には、無理に冬山に登る必要はないと、私は思っている。