1月1日午後7時!
日本のNHKが毎年放送しているのは、かのウィーンフィルの『ニューイヤーコンサート』。

{FA6622CA-E356-4452-9540-26D60FCBEC83}

この番組、うちの父親は毎年欠かさず観ており。
本日も呑気にお夕食をしながら父は特等席でテレビ鑑賞。
『おっ、この人、出るの初めてだな!この人、2年前よりちょっと痩せたな〜。』
{887A7C0D-7B05-4D2F-8163-55A9BEEB2289}

演奏者達の名前こそ、知らない父ではあるが、それこそ、毎年、毎年欠かさずテレビに釘付けになり、しかも毎年のDVDやCDも欠かさず買い何度も鑑賞しているので、それはそれは詳しく、演奏者の顔や風貌。舞台の飾り花の様子、撮影の色合いまで。。。
本当に、本当に大の『ニューイヤーコンサート』ファンである。
本日のテレビも、数日前から鑑賞予約宣言済みであった。

***

以前にも書いたが、うちの父は、抜け作ファミリーの一員ではあるが、仕事に対しては意外にも、今までの所、『抜け作』をあまり披露する事なく"仕事一筋"。
休みもさほど取らず、身を粉にして働いている。(だから、ガリガリだョっ!。。。)
本人はずっと、「お父さんは、死ぬまで現役だな〜。職場で死ねたら本望だ!」などと、いつも言っていたが。

一昨年。突然、『余生を楽しみたい! でっ、大好きなニューイヤーコンサートに行きたいっ!』と言い出した。
(あれっ、1つ多いよっ。。)

***

先ほど、テレビでも言っていたが、ニューイヤーコンサートのチケットは、一般抽選。毎年入手が難しく、今年も、900ほどの座席に対し、倍率、なんと30万倍だそうだ!(でもどうしても行きたい!という方は、大手の旅行会社でツアーなどもあるが、ちょっと『咳き込む』お値段である。)

もちろん、わたくしも、何度か、父の願いを叶えるべく一般応募するも、到底当たるわけなどないっ!(あ〜、もう無理っ。諦〜めたっ!)

仕方がないので、一昨年。
“ここはっ” と、ちょっと背伸びをし、2017年のニューイヤーコンサートチケットを購入だ。(という事ですから、お父様、自分で背伸びしてみてっ!)
それにしても思うより高額だったので、当初父に、『じゃ、一枚頼んでみる?』と言ったら、「一人じゃさびしいから二枚買うっ!」と言った。
(つまり、父は、自分と母の分は買ったものの。わたくしは招待されず仕舞い。お父様っ。。。)
わたくしは、もちろん自力で買えないし、買わないもん!涙。
そんなわけで、昨年ウイーンに両親のお供をしに行ってきたわけであるが。。。
イヤ〜、“コンサート前に風邪で寝込んだりしないか?” と両親の体調を気遣ったり、なにかと大変であった!
(その前のウイーン旅行は飛行機の中でうつされた!と、高熱。 それでも、「どうしても、街に行きたい!ゲホッっ!」などとわがままの父であった。という前科者。)

昨年、無事に、ニューイヤーコンサートに行った父であるが、会場の中で、余りにもひとり感動し、「青き美しきドナウ」を耳にして、涙が出たそうで。
出てくるなり
「お父さん、感動で、ウルウルしちゃったョ〜」(老人の「ウルウル」って。。。かわいくない)

母曰く、「あんな楽しい、明るい演奏会で、涙浮かべてる人なんて、だ〜れもいなくて、大恥だった!」そうだ。 

*****


今日もテレビに釘付けの父に、ふとっ。
『ねえ?もう一度ニューイヤーコンサート行きたい?』
と、聞いたところ、
「いやっ、一度じゃなくて、毎年行きたいよっ!」と言った。。。
(いやっ、それはうちは、無理ですから。)

そういえば、父は、昨年ウイーンから戻った後、突然スピードラーニングをはじめた。今まで、一度もそんな事しなかったのに。
ん? まさか?

因みに、スピードラーニングは、なかなか進まないようなので、『それ、間に合うの?』(老人が、いつか最終章まで終わらせられるのか?)と、聞いたところ、「いやっ、間に合わないねっ!」ときっぱりと言っていた。

課題は大変ですが、頑張って長生きして下さい。