壊したい




  元に戻す気力もなくなるくらい壊してしまいたい




  私がいなくても一切が過ぎて行く世界




  滞りなくただただ流れる旋律のように過ぎ行く世界




  微々たる前進の記録




  反芻するダイアローグの数々




  和やかな微睡みに緩む瞳たち




  私の世界とは全く違う




  それこそ別世界




  羨望と悲哀の視線を泳がせる




  目の前を通り過ぎる人影に怯えながら




  頭に響くようなうっとおしいノイズに耳を傾け




  地面に目を落とすと影が私の方を向いた




  「さよなら」