大腸がん根治切除+術後補助化学療法から8年後,
腹膜播種・右卵巣転移を指摘された.
治療から5年以上経過してからの再発だった.
正直,もう治ったと思っていたと.
以前行った術後補助化学療法に対して良い印象はない.
結構副作用がつらかった.
主治医に標準抗がん剤治療を勧められたが希望せず.
少量抗がん剤治療目的に当院を受診された.
治療開始から3ヶ月.右卵巣転移巣は著明に縮小した.
体調もOK,副作用なし.
使用薬剤は
アブラキサン,ベバシズマブ・・等を少量使用.
一般的に大腸がんでタキサン系の薬剤を使用することは
まずないが,本症例のように効果を見る症例が間違いなく
ある.それが,この患者さんのがんの個性だ.
だから,個性に合わせて治療する.
抗がん剤を臓器に合わせるのではなく,がん細胞に合わせる
という発想をすれば,全ての抗がん剤は臓器横断的に使用
可能だ.
大腸がんにタキサンは効かないという決めつけはダメだね.
Think different.