ASCOに低用量の“風”が??? | 「あとは緩和」といわれたら

「あとは緩和」といわれたら

少量抗がん剤治療(がん休眠療法)で
元気に長生きを目指す ー

今年のASCO(米国臨床腫瘍学会)にて・・・
 
『高齢や虚弱な胃食道がん患者に有効な
 低用量化学療法』
 

“ASCOの見解”

「がん治療の一部の領域では、“少量がより好ましい”

ということが一般的に言われ始めており、

患者の生活の質の向上に成果をあげています。

本試験は、胃食道がんの緩和的な化学療法を

受けている高齢および虚弱(フレイル)な患者の

生活の質と生存率の向上のバランスを取ることを

目的としており、この患者集団に対してきわめて

必要性の高いデータを提示しています。

これらのデータは、患者に腫瘍の増大を

遅らせるための見込みのある新しい選択肢を

提供するために重要です」とASCO会長の

Monica M. Bertagnolli医学博士は述べた。

 

https://www.cancerit.jp/62748.html

(原文↓)

http://abstracts.asco.org/239/AbstView_239_259067.html

 

と、まぁ・・・

ASCOに低用量抗がん剤という新しい“風”が

吹き始めたのか??

 

【原文より抜粋↑】

 

51歳〜96歳までの患者さんを

Level A(標準量)、Aの80%量(Level B)、

60%量(Level C)と3つの用量レベルに割り付けての

比較となっている。

 

結果は、

LevelА−Cの3群間の治療成績全体に差はなく、

そして、グレード3以上の副作用は

当然の如くLevel Cが一番少ないと。

(少ないといっても37%あるのだが・・)

 

さて、この発表内容見て

治療成績に差がないのであれば、

「はたして,どこまで抗がん剤は減らせるんだろう?」

と考えるお医者さんは、当然いるハズだよね?口笛

 

まぁ、本研究は,抗がん剤を最大40% 減らして

「低用量」と言ってはいるが、

当院に言わせれば、まだまだ甘ちゃんだね〜。

 

そもそも、標準量の60%量なんて、

当院の尺度では「低用量」と呼べない量だ。

 

海外の先生方、

使用量をガッツリ減らして同様の臨床試験をやってほしい。

 

やるなら、婦人科がんの weekly TC(タキサン+白金)

療法でやると結果が出やすいかも。

 

そうすれば、抗がん剤には、

標準量の5%〜20%の世界があることに

気がつくはずだ。😊

ちなみに,その量だとグレード3以上の副作用は,

当院の経験上5%未満と推測する.

 

そして、日本への「黒船」になってほしい。

日本の医者は、どういうわけか“アメリカ様”のいうコトなら

耳を傾けるから。