自家がんワクチン療法:腎盂がん・論文解説 ① | 「あとは緩和」といわれたら

「あとは緩和」といわれたら

少量抗がん剤治療(がん休眠療法)で
元気に長生きを目指す ー

先日,英国のClinical Case Reports誌に受理された

 

 

『自家がんワクチンによる単独療法にて
完全寛解に至った腎盂がん術後再発の1例』

 

 

の内容について,簡単に説明.

 

まず,臨床経過.

 

簡単に述べると,

 

① 手術をした.

② 術後,補助化学療法を行った.

③ 副作用で,抗がん剤治療を中止した.

④ 転移が出てきた.

⑤ 抗がん剤治療の再開を勧められたが希望せず.

⑥ ネットで探しあてた自家がんワクチン療法を行った.

⑦ 転移が全て消失して,完全寛解になった.

  主治医もびっくり.

 

という流れ.

 

 

転移病巣は肺と傍大動脈リンパ節(PALN)への多発転移.

 

まぁ,普通は抗癌剤治療が一般的だろうなぁ・・・

 

そして,その転移巣の経時的変化が上図.

 

徐々に,転移巣が縮小し,

最終的に消失しているのが分かる.

 

現在,無再発生存36ヶ月を超えて,元気,元気.

 

さて,このように,

自家がんワクチンによるモノテラピー(単独療法)で

ここまで効いたからには,何か理由があるのでは?と,

 

免疫学的特殊染色を幾つかの項目で行ってみた.

 

②に続く.