70歳代,男性,
手術からちょうど3年目,
がん性胸膜炎・がん性胸水で再発した.
標準抗癌剤治療を勧められるも希望せず,
縁あり当院へ.
まず,
自家がワクチン療法を導入し,
その後,低用量抗癌剤治療を併用・導入した.
治療開始から3ヶ月は
腫瘍マーカーのCEAの漸増~横ばいを見たが,
その後は減少傾向.(上図)
がん性胸膜炎は,その間,
特に胸水が増えてくるでもなく,
胸部レントゲン上は著変なし.(下図)
ちなみに,副作用はいっさいなし.
本症例は,治療開始から3ヶ月あたりから
腫瘍マーカーが減少してきている.
自家がんワクチン療法が,
その治療効果を引き出し始めるのが
投与から3ヶ月以降とも言われている.
低用量抗癌剤治療の効果を無視することは,
もちろんできないが,
腫瘍マーカーの顕著な減少は,
自家がんワクチンの
エンジンが掛かってきたってことなのかなぁ・・
・・・と考察してみたりする.
まぁ,
とりあえず結果オーライ.
がん性胸膜炎がピタリと
“鳴り”を潜めている現実を良しとする.