「やり直してもいいんじゃない？」
そうなんです。
やり直す、も大切。
やり直すとしても
それまでに経験したことは
消えてなくなったりしません。
自分の気持ちを後回しにしたり
相手の思いを優先したり
相手の望むことを汲み取る行動が
当たり前になっていたり
そういう生き方が
染みついてしまっている
わたしのような人間は
自分の気持ちに気づくことが苦手。
すぐに見つけられない。
時間がかかるのです。
選択の連続である毎日を
自分の感覚優先で選んでこなかったから
自分の感覚を優先できる人と同じ速度でゆこうとすると
気がつけば
どこをどう歩いて
ここまで行き着いたのか
その足跡を辿れなくなります。
迷子になるのです。
自分の気持ちを後回しにしながら進んでゆくと
ひとつひとつの選択に
「対処しなければならない」
という気持ちで臨むので
自分のしていることに
感覚が動きません。
感覚が動かないことって
記憶に残らないのです。
たとえば、
嬉しいことも、嫌なことも、
「あれ嬉しかったな」
「これ嫌だったな」と
感覚が動くことで記憶され
経験の引き出しにストックされます。
だから、いつでも必要になれば引き出せる。
感覚が動くたび
これまでの自分の経験を
自分のこれから先を
決める選択に活かせます。
迷っても
辿ってきた道のなかで
どんな感覚が動いていたかを
振り返ることができますから
修正がききます。
けれど、
流れ作業的に
やっつけてしまうだけだと
覚えていないんです。
どんなにすごいことを
やってのけたとしても
忘れてしまう。
定着しないんです。
なので、
色々できる割には
どれもしっくりきていない、とか
なんとなく、器用貧乏的になったり、とか。
なので…
自分の感覚が動くことって
とても大切なことなんですよね。
立ち止まって考えることに
どれだけでも
時間をかければいいかというと
そうではないのかもしれないけれど
見失ってしまったのなら
見失ったなと感じるポイントから
やり直すことは大切だと感じます。
見失ったまま走っても
その先にあるのは
見失ったところから
なんとなく続いている道です。
そこから見つけてゆくのも
ひとつの方法かもしれませんが
そんなに器用ではないから…
立ち止まって
見渡して
引き返す
やり直す
必要なのだと思います。
「直感に従って」
という言葉を聞きますが
そもそも直感自体が
なんなのか、忘れている人に
それをやれと言ったとしても
混乱するばかり。
「ナビに従って」と言われても
ナビがついてない
持ってない
あるけど動いていない
としたら
どうすりゃいいんだ。
とりあえず、引き返してみても
いいんじゃないかな。
手遅れなほど
迷子にならないうちに。
時間がかかるとしたら
辿るのも難しいくらい
延々とわからなくなっているから。
動き出せないとしたら
それだけの理由が
そこにあるから。
時間がかかってしまうほどに
後回しをしすぎて今に至っている
ということなんだと思います。
そんなときは
自分のほんとうの気持ちが出てくるまで
向き合うことが大切。
時間ばかりが過ぎると
いつまでも見つからないような気がして
焦ってしまうこともありますが
焦りの感覚が出てくるということには
やはりどこか
「とにかくはやく方向性を決めなくちゃならない」
という…
本来の自分の思いとは違う
感覚や思考を
優先しようとする自分が
いるのかもしれません。
他人軸な思考に
傾きかけているのかも。
そこに気がつけるようになってくると
冷静さが戻ってくるスピードが
はやくなってゆきます。
どちらか一方だけを見るのではなく
見えていない部分があることにも
意識を向ける。
向き合うことに
時間を注げない
エネルギーを注げない
そんなにもわたしは
心が貧しいのか？
暮らしが貧しいのか？
なにが揃えば
どのくらい揃えば
これでいいと思えるのか
自分の「感覚」を問い直しています。
そうすると
ひとつひとつの動作が
記憶に残りはじめるようになります。
行動が落ち着いてきます。
自然と焦りが消えるというか
鎮まるというか…
鎮めるための道具は
新しく揃える必要など
ないんでしょうね。
やることも定まらないのに
あれもこれも
ツールがあったところで
役に立てることはできない。
持っているものを
きちんと手入れして
使えるようにしてあげると
いいんだろうと思います。
そういう気持ちを
自分に持てる、ということは
自分だけにとどまらず
自分が大切に思う人たちにとっても
いい影響があると
そう思います。
求めるものは
自分のなかにある。
そこはブレていないところが
わたしのいいところ。