日本料理人山本征治さんの技をTRIZの40の発明原理の視点で分析するシリーズの7回目になります。今回も前回と同じレシピ「鰻の炭火焼」です。なので、最初の動画は同じです。(あと1回同じ動画かな)

いよいよ、料理の中身に入ります。(とは言っても、「焼き」はまだですが)




神経抜きをしたあと、開いて中骨を取り除きます。それから裏返して、皮に2ミリ感覚位に切れ目を入れて行きます(2:10以降)。これはやはり身より固い皮を柔らかく、食べ易くするためでしょうね。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-皮切れ目入れ

その後また表に返して2:40くらいから、小さなハサミ(手術用?)を使って、丁寧に骨切りをして行きます。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-骨切り

で、4分間の蒸しが入ったあと、3:50くらいから。今度はもっととんでもないものが登場、本当に外科手術用のメスです!またまた裏返して、身に平行な向きに皮にプスプスと穴をあけて行きます。解説がないので想像するしかないのですが、蒸してある程度身のタンパク質を固定してからゼラチン質のところを更に柔らかく仕上げるのかなぁ。このあたりからは料理人でないと理解が難しいのかも知れません。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-皮穴あけ

皮に細かい切れ目を頭から尻尾まで入れておいて、その後ハサミでの骨切りと蒸しが入り、でまた皮にびっしりと穴をあけて行くと…細かくて丁寧な、気の遠くなるような根気のいる作業です。これだけ手を入れた鰻ってどんな味と噛み心地、舌触りなんでしょうね。

おっと、忘れちゃいけない、ここで活用している発明原理はどれも3. 局所的性質でしょう。


※40の発明原理は以下を参照下さい。
http://ishiirikie.sakura.ne.jp/sblo_files/ishiirikie/image/C8AFCCC0B8B6CDFDA4CBA4C4A4A4A4C6.pdf