物語図化法コンサルの古謝です。

まず、タイトルの「たいまつ食品」の切り餅の焼姿を見てみましょう。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-たいまつ焼後

側面がパックリ割れてハマグリ型に膨らんでいます。
特に何も細工や工夫をしていません。ただ焼いただけです。

これまで上下面に黒胡椒をまぶしたり、側面に重曹スラリーを塗ったり、上下面に8個ずつ穴をあけたりといろんな操作をやることで「側面パックリ」の焼姿を作ってました。このとき使った切り餅は「セイヒョー」というメーカーのものです。

再掲しておきます。「セイヒョー」の切り餅を全く同じ条件で焼くとこんな焼姿でした。
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下面からブワッと膨らんでいます。

では、「セイヒョー」と「たいまつ食品」の切り餅の違いは何か?
それは、餅の密度均一性です。

「セイヒョー」が全体均一なのに対して、
「たいまつ食品」の密度は[上下面>側面]です。

一定圧をかけて針をさしたときの
「刺し込み深さ」を比較してみました。(単位:㎜)

          上下面  側面
「セイヒョー」 : 5.0  5.0
「たいまつ食品」: 4.3  6.0


つまり、
「たいまつ食品」の切り餅に針を刺したとき、「上下面からは刺さりにくい=密度が高い」ということです。

パックリ割れたのと反対側の側面を斜めから見ると、上下面が少し緻密な感じが見えます。
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「たいまつ食品」は多分、焼姿をコントロールするためにわざわざ上下面の密度を高くした訳ではなく、製造上の理由で結果的に密度分布が出来たんだと想像します(知ってれば、これでも特許を取れたかも知れません)。

側面がパックリ割れた焼姿を実現するためには「側面切り込み」以外にもいろんなやり方があるもんですね。