登場人物


      我が家 アラ還主婦の私

                       連れ=夫

A太郎=長男

S次郎=次男


  義実家 糞トメ=姑

ウト=舅

狡兎=義弟





絶縁宣言をした翌々日。




この日も連れは

仕事休みだったので



連れが気に入ったという

売り物件を先ず見に行き


掲げられていた

のぼり旗の不動産会社に

電話してみたが



既に買取り希望者が

数件あるという事で


残念ながら

この物件とは御縁がなかった。





その後ネットで

希望物件を幾つか選んだ。




その中の一つが


最寄り駅前の

大手不動産会社の

取り扱いだったので


先ず始めに

そちらに赴いてみた。





こちらでもまた

希望していた物件は

既に売却先が

決まってしまっていたが



営業マンから

別物件の紹介が有ったので


内覧できない物件は

外から見るだけ見てみて


内覧出来る物件だけ

内覧に行くことになった。







私達の提示した予算では

大した物件は選べないのは

よくよく承知していたが



内覧した物件は


道路設置は北と東で

東道路の対面側は

線路に面しており

 所謂 線路沿い土地


南側には

150cm幅の庭があるが


その向こうギリギリに

隣家がそびえ立ち

室内は真っ暗だった。



売り主が

建築会社だったので

住設のリフォームは

しっかりとされていて

瑕疵担保もあったが


築年数も25年以上で

狭くて急勾配の階段が

1970年代特有の建築を

物語っていた。




最初に住んだアパートが

南側にマンションが建っていて

日が当たらず

暗くて寒かったので


次のアパート(当時の住まい)は

日当たり重視で

選んでいたくらいなので


水回りが最新式でも

真っ暗な生活だけは

考えられず


こちらの物件は断った。





不動産会社に戻り

連れが

営業マンの話を聞いている隙に


物件の案内を検索していると



予算内で

絶対に日当たり良好間違い無しの

物件の見つけたので


 この物件を見てみたい


と営業マンに申し出たが


 あぁ……

 その物件ですか……


と余り良い返事をしない。




その理由は

後々分るのだが


私も連れももう


その物件で

心が決まってしまった。





それが

今の私たちの家となる。





義実家と縁切りして

3日も経たずに


私達は中古物件購入を

決めてしまった。