今回は下記の資料を用いて、お話をさせて頂きます。

・資料1
総務省統計データ・日本の統計より

女性の年齢階級別出生数と出生率
http://www.stat.go.jp/data/nihon/zuhyou/02syo/n0201900.xls 

・資料2
総務省統計データ・労働力調査長期時系列データより

従業上の地位別就業者数
http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/zuhyou/lt04-01.xls 


現在、日本を蝕む少子化。

年々、新生児の出生数は減り続け、人口維持に必要と言われる出生率2%はほぼ絶望的と言われています。
このままでは少子化、高齢化、人口減少社会は避けられない。その為、日本は衰退する。
まるで20世紀末に世間を騒がせた、人類滅亡の預言かのごとく日本の衰退は避けられない未来のように言われています。


少子化の 要因については晩婚化やら社会様式、個人主義、核家族化などこれまた色々あり、私があれこれ言うより皆さんの方が詳しいことかと思います。

年々、産まれる子供が減り続ける。

シンプルに言うとこれが少子化の全てだと思います。故にどうしても人口構成が逆ピラミッドになり、年月と共に総人口も減少していく
デメリットは社会保障などが負担者より受益者が多くなり、制度が破綻する。メリットは日本という国土から見れば現在の人口は多すぎるので減ってちょうどいい。
代表的なのはこんなところでしょうか。


果たして少子化は解決できないのか?


【年代別女性出産数比較】
 

このグラフは資料1を元に女性の20-39世代の出産数を年代別に比較したものです。


上のグラフ を見ればわかる通り、昔に比べて20-29世代の女性の出産数が激減しています。
数字で言うなら昭和45年に20-29世代の女性から150万人近く産まれていた赤ちゃんが、平成20年では45万人に到達していません。
これでは少子化になって当たり前です。世間では色々言われているようですが、原因なんて単純です。
20-29世代女性の出産数が減った。はっきり言って、これだけです。高学歴だの晩婚化だのはこの際、どうでもいいです。


少子化の主な原因は20-29世代女性の出産数減少である。なぜなら女性が一生のうちに子供を産める期間は限られているから。
私達はまずこれを事実として認識しなければなりません。


単純な話、初婚年齢を引き下げればおそらく少子化は改善できるでしょう。
さまざまな問 題はあるでしょうが、少なくとも産まれる子供が減ることはありえないと思います。

現在は不景気だから~という話もよく聞きますが、少子化という問題に景気を持ち出すのは正直、話がこじれるだけで時間のムダです。
そんな単純だったら世間の学者さん達は今頃、赤ちゃん増やせば景気回復!と叫んでるでしょう。


では他に出生数と連動していると思われるものは無いのか?

あります。

それは自営業者と雇用者(サラリーマン)の比率です。


資料2を元にグラフを作成してみました。


【年代別自営業・雇用者比較】

 

少子化と自営業者・雇用者割合の相関関係。
この論は突飛かもしれません。しかし、私はここに少子化問題解決の一つのカギがあると思います。


それは出生数の増減は社会システムの影響を受けるのではないか?ということです。
すなわち出生数は社会システムによってコントロールでき、しかるべき社会システムを整備すれば少子化も解消できるのではないかという事です。


そして、現在の日本は一貫して人口減少度の高いシステムを採っているがゆえに出生数が減り続けており、もし今後、日本が人口増加度の高いシステムを採れば、出生数は増えるのではないかという事です。


あえて極論を言います。


A国B国それぞれ人口が男女比同率500万人の国で義務教育を終えた人々をその時点で全て国が公務員 として雇うとします。
A国の義務教育期間を15年間、もう一方のB国の義務教育期間を35年間とします。もちろんA 国もB国も普通の我々と変わらない人間だと考えてください。


A国B国、この2つの国は50年後、果たしてどうなっているでしょうか。


私は結論を押し付けようとは思いません。そして、私の出した資料を信用するもしないも自由です。皆さんが皆さんなりの結論を出してください。


よく少子化は成熟社会の必然であると言われます。これに関連して人口は減少し、日本はもう老いるしかないと言われ、日本衰退論にもよく結び付けられています。


本当にそうでしょうか?


現在の社会制度がこれから先、何百年もそのまま運用できるのでしょうか。いわゆる教養本にあるような常識を疑えだとか、そんな説教をするつもりはありません。


ただ現在の日本の社会システム自体に出生数を減少させる要 素があるのではないか?それは当たり前といえば当たり前かもしれません。


しかし、私達は今一度、その当たり前の事をよく考える必要があるのではないのでしょうか。

最後にこの言葉を大きく声を大にして叫んで、今回の記事をしめくくりたいと思います。


赤ちゃんが増えれば、景気は回復する!!!