作家、義八。
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【01】FANTASIA(Area8)

Stage1 アーティ

西暦も分からない、有るのは毎日が3倍の時間で流れる生活、カレンダーなんて要らない、日の出日の入りが3回、一日は8時間で終わる。

人々は自分の寿命だけを数えて生きている。ここに支配者は存在しないが、リーダー的存在はそれぞれのコミュニティにいる。8つ在るコミュニティの中の一つに、アジア系人種がまとまっているのがFANTASIA。この物語の主人公の一人である少女アーティは、ここで生まれエリア年で45歳、太陽暦15歳、寿命は残り3倍速の9年、太陽暦で残り3年。死が迫っているアーティは自分が何のために生まれてきて死んで逝くのかを残りわずかな時間で考えるようになった。この世界では、当たり前の事だが彼女には疑問という心の動揺が生まれていた。そして、長老ポトスを訪ね、疑問が更に疑問を生んでいった。

[ポトス]『何をしに来たアーティ、ここには、もう用は無いはずだ、何度言ったら解る。』と初老の白髪が片方の髪だけに生える、ぶっきらぼうなポトスは面倒くさそうに、アーティに言葉を吐きかけた。

[アーティ]『事実が知りたいだけさ、何故ポトスは長生きができる?』まるで少年のような口調でアーティは言葉を投げかけた。アーティはその風貌と言葉使いで女らしくない粗暴な性格だが顔は童顔で美少女だ。

[ポトス]『何が不満だ、お前達は老いることなく美しいまま死を迎える事が出来る。俺たちポトスは、老いて行く自分の身体を眺めながら死を待たなければならない、俺に言わせれば、お前達は幸せな人生だ。』

[アーティ]『何もかも疑問だよ、僕たちは何の為に生まれてきて死んでいくんだ。時間が短すぎる気がするんだ、何も残せない達成感がない』

ポトスは怒った。『お前達は、何も考えなくていい世界に生まれてきただけだ、よけいな事考えるな、そして人に話すな。解ったなアーティ』 

[アーティ]『無理だよ、もう頭が疑問だらけで壊れそうだ。』

ポトスは、ブーツに忍ばせたサバイバルナイフをいきなりアーティ目がけて投げた。ナイフはアーティの耳のそばでヒュンと音をたてハラハラとアーティの栗色の髪の毛散らして壁に刺さる。

[ポトス]『では、今死ぬと良い、壊れる前にな』

[アーティ]『いやだ、僕は残りの時間で答えを探す』
そして、アーティは飛び出して行った。アーティは不思議な違和感を覚えた。
何故、ポトスは頑に考えると言う事をさせないのか?更にポトスに問うため小窓からポトスの様子を伺っていた。

ポトスは、壁に刺さったナイフを引き抜き、悲しい目で、窓の外のFANTASIAを見つめていた。『そろそろだな、このエリアも...』
そして、床の絨毯を剥がした。そこには頑丈な隠し扉が有り、指紋認識装置が需要な場所である事を示していた。ポトスは扉を開き降りて行った。

アーティは、その後をそっと追いかけた。ポトスは気づいていないようだ。
幾重にも曲がった暗い階段を下りて行くと明かりが見えてきた。

ポトスは一つのコンピュタの前に座り、誰かとネットで交信を始めた。
[ポトス]『どうやら、このエリアは失敗のようだ。当初の予定通りFANTASIAをシャットダウンする』

アーティの場所からはモニターがポトスの陰で見えない。
[アーティ]『誰と話しているんだろう?...シャットダウン?』

交信を終了したポトスは、更に別のソフトウエアを開き、ため息をついていた。
[ポトス]『すまない、私の子供たちよ』

アーティの携帯電話が、タイミング悪くなった。

[ポトス]『だれだ!』

アーティは仕方なく顔をだす。

[ポトス]『アーティか?』

[アーティ]『何..シャットダウンって?...なんで謝ってるの』

ポトスは更にため息をつき、『アーティ...すまないが、君をここから出すわけにはいかなくなった。』
ポトスはサバイバルナイフをアーティに向けて、いきなり攻撃を仕掛けて来た。

アーティは小さい頃から軍事訓練を受けていて最初の一撃をかわした事で有利な状況が生まれた。とっさに反撃、もみ合った末、そのサバイバルナイフはポトスの胸に刺さりポトスは仰向けにゆっくり倒れた。

[ポトス]『やれやれ、私も老いたものだ。お前に負けるとはな...』
今にも消えそうな心臓の鼓動を感じながら、壁に隠してあった一つのボタンを押した。『アーティ、逃げなさい後3分でここは爆破される』

[アーティ]『その前に、教えてよ。何なんだここは?シャットダウンってどういうこと』

[ポトス]『知りたければ...もう一つのFANTASIAを探せ...その代わりの代償は大きいぞ...その覚悟があるなら探せ...早く行きなさい』

アーティは、時計を見る。『ごめんポトス』と声をかけ、急いで階段を上り
外へ出た。その瞬間ポトスの家は爆発し火に包まれた。同時にFANTASIAのエリアから火の手が上がりアッと言う間に壊滅、おそらく生存者はいないだろう?
命からがら、そこに放置してあったバイクに乗り逃げることができたアーティは、その様子を見ながら。もう一つのFANTASIAを探す旅にでる決心をした。

残った時間はエリア年で9年、太陽暦で3年,18年の命
もう既に一日が過ぎようとしていた。3回目の夕日は悲しむ暇もないくらいの早さで沈んで行った。

                        Stage1 to be continued

【CAST】FANTASIA(Area8)

【CAST】

アーティ(太陽暦15歳)
 ボーイッシュで武闘派、特殊訓練を受けており、銃火器に強い、短気。
シルティ(太陽暦15歳)
 知性に溢れ、理系派で常識に無頓着、日本語が変な天然娘。
アルーア(太陽暦15歳)
 メカに強い何でも屋、乗れるものなら何でも操舵する。コミュニケーションが苦手。
チカラ (太陽暦15歳)
 スポーツ万能、身軽な身体で、どこへでも忍び込める。一人気ままで、頑固一徹。 


その他のCAST
★ポトス
 人生の生き字引で、それぞれのareaを管理統率、すべての秘密を握っている。

★union,s
 それぞれのエリアを掌握し、警察的組織で詳細不明またポトスとの関係も不明。








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【00】FANTASIA(Area8)

あらすじ


寿命18年の世界で生きる子供達が、人生をどう生きるべきか、またどう死んで逝くかを描いた物語



Area8は少年少女しか居ない世界、時間は今の3倍速で駆け抜ける。現在私たちが住んでいる世界は一日24時間だが、このエリアの一日は8時間で終わることになる。平均寿命は今の太陽暦で18年、エリア年なら3倍で54年ということになる。

54歳でも、見かけは18歳!若くして死んで行く悲しみは大きいが、エリアでは当たり前とされている。だから、子供達は必死で生きている。

しかし、中には遺伝子の配列が違った極少数人間がいて特別に寿命が長い、彼らはポトスと呼ばれ、エリア年で約150歳まで生きる事ができ、この世界の歴史を伝える伝道師となる。
かつては、このエリアでもポトスは半数を占めていたが、今では数える程だ!

また、人類は大昔、沢山の人種が居て、その寿命も長かったが、度重なる争いの末、滅びこのエリアで、数少ない生き残りの人間が生活を始めたと言う。
だから人種も様々だ。それから何年経ったのだろう、このエリアでは太陽暦寿命18年という悲惨な争いの足跡を残す事になった。

太陽暦18年しか生きられない子供達は、学問、恋愛、結婚、出産、をすべて3倍速で経験してゆく。必要な事以外は考えさせない教育で18年を生きる。

全人口を入れても10万人にも満たない、しかし、この世界にも小さなコミュニティが8つあり、少々だが争いの種が残る。また繰り返すのか?


ここでは太陽暦18年寿命と約10万人の人口がすべてだ。


ある日、Area8、別名FANTASIAで一人の少女がこの世界を疑問に思う、誰もが疑う事の無い世界で、少女はポトスが居るのなら、まだ自分たちに長い寿命が有ってもおかしくないはず。そうやって、友人に話して行くが誰もが、『それは、神の創造を超えていると』バカにする。でも、数人の理解者は居る。
しかし、何故ポトスだけが?治療方法はないものか?更にポトスに会いに行くが、そこで大変な事に!
ポトスはコミュニティのすべてを破壊し追求出来ないようにする。なんとか逃げ出した少女は、疑問を持っている仲間と4人で追求の旅に出る。果たして疑問の解決はあるのか?そして寿命という時間を取り戻すこができるのだろうか?


(義八)







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