みなさま、ごきげんよう

このブログにお立ち寄り下さり、ありがとうございます


今回も引き続き
ミュージカル好きのための お薦め
ミュージカル・コレクション
を紹介したいと思います。


日本ではあまり入手することの出来ない専門的な情報も多数紹介しているので、ぜひお読み戴けると嬉しいです。

なお、紹介する作品は「舞台オリジナルのミュージカル」に限っており、「ミュージカル映画」や「ミュージカル映画の舞台化」は対象外です。


11位 スウィーニー・トッド



1979年初演

作曲・作詞 スティーブン・ソンドハイム

演出 ハロルド・プリンス


主演
アンジェラ・ランズベリーレン・キャリオウ


Awards

▪️トニー賞
9ノミネート8部門受賞
(作品賞音楽賞(スティーブン・ソンドハイム)主演女優賞(アンジェラ・ランズベリー)主演男優賞(レン・キャリオウ)演出賞(ハロルド・プリンス)、脚本賞、装置デザイン賞、衣装デザイン賞)

▪️ドラマ・デスク・アワード
13ノミネート、9部門受賞


絶対に聴いて欲しい名曲


・「The Worst Pies in London」(歌唱:アンジェラ・ランズベリー)

・「By the Sea」(歌唱:アンジェラ・ランズベリー)

・「Not While I'm Around」(歌唱:ケン・ジェニングス&アンジェラ・ランズベリー)

・「Johanna」(歌唱:レン・キャリオウ&ビクター・ガーヴァー)

・「Pretty Woman」 (歌唱:レン・キャリオウ&エドマンド・リンデック)

・「A Little Priest」(歌唱:アンジェラ・ランズベリー&レン・キャリオウ)

・「Wait」(歌唱:アンジェラ・ランズベリー)


作品解説


作曲・作詞は、ブロードウェイ史上最高の天才と言われる伝説の作曲家、故・スティーブン・ソンドハイムさんです。


19世紀のロンドンを舞台に、人の心を失った男女の狂気と破滅をコミカルに描いた、異色のコメディ・ミュージカルです。


ソンドハイムさんの作る曲は
世界で最も歌うのが難しいことで有名ですが、
本作の難しさはソンドハイム作品の中でもトップクラスです。

特に「By the Sea」は息継ぎが存在せず、普通の人間には歌えない難曲として有名です。


初演で主人公のミセス・ラヴェットを演じたのは、
ブロードウェイ史上最高の天才の一人である
伝説のミュージカルスター
故・アンジェラ・ランズベリーさんです。


また、本作はティム・バートン監督、ジョニー・デップさんとヘレナ・ボナム・カーターさん主演で映画化され、大ヒットを記録しました。

ティム・バートン×ジョニー・デップ×ヘレナ・ボナム・カーターのバージョンはもちろん素晴らしいですが、アンジェラ・ランズベリーさん主演のオリジナル版は本当に凄いので、是非そちらも観て欲しいです。


アンジェラ・ランズベリー

(CNNから引用)

Dame アンジェラ・ランズベリー

1925~2022年、享年96歳
イギリス出身

ブロードウェイの女王
ブロードウェイの生きる伝説」と言われた
伝説のミュージカル女優です。


舞台・映画・テレビという3つの分野で数々の名作に出演し、
96歳で亡くなるまで生涯現役で活躍されました。


アンジェラ・ランズベリーさんと言えば、
独特の震える「しゃがれ声」が特徴です。

歌うというより語りかけるような歌い方で、
誰にも真似できない唯一無二の表現力が魅力でした。

一般的に「歌が上手」と言われる「美しい声で歌い上げる」歌い方とは真逆の歌唱法ですが、
音程は非常に正確で、数々の難曲を歌いこなしています。

まさに一度聴いたら絶対に忘れない歌声の持ち主で、誰にも彼女の代わりは出来ません。


アンジェラ・ランズベリーさんは、
スウィーニー・トッド」のミセス・ラヴェットや、「ベッドかざりとほうき」のプライス、「ジェシカおばさんの事件簿」のジェシカ・フレッチャーなど数多くの代表作を持ちますが、

最も有名なのは
ディズニーアニメ「美女と野獣」の
ポット婦人です。

ポット婦人は映画の中でテーマ曲の「ビューティー・アンド・ザ・ビースト」を歌う重要なキャラクターです。

アンジェラ・ランズベリーさんの一度聴いたら忘れられない独特のしゃがれ声で歌われる名曲「ビューティー・アンド・ザ・ビースト」は、多くの人の記憶に残っていると思います。


アンジェラ・ランズベリーさんは約70年に渡るキャリアの中で、数々の名作に出演してきました。

舞台では
スウィーニー・トッド」や「メイム」のオリジナルキャストとして知られ、
その他にも「ジプシー」「リトル・ナイト・ミュージック」「王様と私」といった名作に主演、

トニー賞史上最多5回受賞しました。


映画では
美女と野獣」「ベッドかざりとほうき」「クリスタル殺人事件」「ナイル殺人事件」「メリー・ポピンズ・リターンズ」などに出演、

アカデミー賞には3回ノミネートされました。


ドラマでは
ジェシカおばさんの事件簿」の主人公、ジェシカ・フレッチャー役で国民的な人気を博し、

エミー賞にはなんと18回もノミネートされました。


また、ゴールデングローブ賞には映画とドラマで計15回もノミネートされ、6回も受賞しました。


Dameアンジェラ・ランズベリーは、
舞台映画テレビという全ての分野で代表作を持ち数々の賞を受賞した「伝説の大スター」なので、

ぜひ「スウィーニー・トッド」を含め、アンジェラ・ランズベリーさんの遺した数々の名演を観て欲しいです。


スティーブン・ソンドハイム


スティーブン・ソンドハイムさんは

1930~2021年、享年91歳

ブロードウェイ史上最高の天才と言われる伝説の作曲家です。


ソンドハイムさんの作る曲は
世界で最も歌うのが難しいと言われており、
歌いこなせたら歌手として一流の証拠です。

メロディーは難解ですが、同時に非常に美しく、名曲ばかりです。

特に、故・アンジェラ・ランズベリーさん、故・エレイン・ストリッチさん、故・グリニス・ジョンズさん、バーナデット・ピータースさんなどのオリジナル版の名女優たちの歌唱は、圧巻の素晴らしさです。


代表作(舞台)
1957年 ウエスト・サイド・ストーリー 作詞のみ
1959年 ジプシー 作詞のみ
1962年 ローマで起った奇妙な出来事 作詞・作曲
1964年 エニワン・キャン・ホイッスル 作詞・作曲
1965年 ワルツが聞こえる? 作詞のみ
1970年 カンパニー 作詞・作曲
1971年 フォリーズ 作詞・作曲
1973年 リトル・ナイト・ミュージック 作詞・作曲
1976年 太平洋序曲 作詞・作曲
1979年 スウィーニー・トッド 作詞・作曲
1981年 メリリー・ウィー・ロール・アロング 作詞・作曲
1984年 日曜日に公園でジョージと 作詞・作曲
1987年 イントゥ・ザ・ウッズ 作詞・作曲
1990年 アサシンズ 作詞・作曲
1994年 パッション 作詞・作曲

代表作(映画主題歌)
1990年 ディック・トレイシー 作詞・作曲


Awards

トニー賞
・1971年度 音楽賞『カンパニー』
・1972年度 音楽賞『フォリーズ』
・1973年度 音楽賞『リトル・ナイト・ミュージック』
・1979年度 音楽賞『スウィーニー・トッド』
・1988年度 音楽賞『イントゥ・ザ・ウッズ』
・1994年度 音楽賞『パッション』
・2008年度 特別賞

アカデミー賞
・1990年度「Sooner or Later」(『ディック・トレイシー』)

グラミー賞
・1970年度『カンパニー』
・1973年度『リトル・ナイト・ミュージック』
・1976年度「Send in the Clowns」(『リトル・ナイト・ミュージック』)
・1979年度『スウィーニー・トッド』
・1984年度『日曜日に公園でジョージと』
・1988年度『イントゥ・ザ・ウッズ』
・1994年度『パッション』

ピューリッツァー賞
・1985年度『日曜日に公園でジョージと』




最後まで読んで戴き、ありがとうございました。

楽しんで戴けていたら嬉しいです。 


In case I don't see ya, good afternoon, good evening, and good night!


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