みなさま、はじめまして。ごきげんよう。

このブログでは、映画や演劇や音楽などの芸術全般について紹介していきたいと思っています。

初めてのブログなので色々と不馴れな点も多いですが、よろしくお願いします。

今回は初回なので、有名な映画を紹介したいと思います。

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『美女と野獣』(1991年アメリカ)

「美女と野獣」というと、2017年に公開された実写版が記憶に新しいと思いますが、今回紹介するのは、1991年のアニメ版です。

実はこの作品は、ハリウッドの歴史を変えた映画として知られています。
どういう事かというと、この「美女と野獣」は、史上初めてアカデミー作品賞にノミネートされたアニメ映画なんです。

それまでは、作品賞は実写映画を対象にした部門だという暗黙の了解があったので、その常識を打ち破った「美女と野獣」の功績は大きいと思います。
ちなみに、その年に作品賞を受賞したのは「羊たちの沈黙」です。

さて、ここからが本題です。
「美女と野獣」というと、テレビでも何度も放送されているし、学校の授業で観た方もいると思います。
そんな誰もが一度は観たことがあるような有名な映画を敢えて紹介したのは、ぜひ注目して欲しいポイントがあるからです。

その注目ポイントは、
「Dameアンジェラ・ランズベリーとジェリー・オーバックの夢の競演」
です。

「美女と野獣」では、
Dameアンジェラ・ランズベリーがポット夫人を、ジェリー・オーバックがルミエールを演じているのですが、
ミュージカルファンからすると、これは本当に凄いことです。

Dameアンジェラ・ランズベリーは、トニー賞を史上最多の5回受賞している、ブロードウェイの女王です。
93歳の現在も現役で、映画や舞台で活躍しています。
独特のしゃがれ声が特徴で、当り役はミュージカル「スウィーニー・トッド」のラベット夫人役です。

ジェリー・オーバックも、数々のミュージカルに出演した大スターで、特に「シカゴ」のビリー・フリン役が当り役として有名です。
2006年に69歳で亡くなるまで、数多くの映画やテレビで活躍しました。

実はこの二人、同じ時期にブロードウェイで活躍したスターにも関わらず、ミュージカルでの共演は一度もありませんでした。

なので、「美女と野獣」でミュージカル初共演となった事は、ミュージカルの歴史に残る大きな出来事だったと思います。

特に名曲「Be Our Guest(ひとりぼっちの晩餐会)」を歌う場面は注目して欲しいです。
「ラベット夫人とビリー・フリンが一緒に歌ってる!」と思って観ると、2倍楽しめます。

ちなみに、Dameアンジェラ・ランズベリーとジェリー・オーバックの競演が実現したのは、偶然ではなくディズニーの確信犯と考えて間違いないと思います。

このような、映画ファンやミュージカルファンにだけ分かる遊びというのは、ディズニーの長年に渡る得意技の一つで、
ディズニーファンからすると、そういった楽しみ方が出来るのも、ディズニー映画の大きな魅力です。

「美女と野獣」を観た感想って、たぶん「ベルみたいになりたい!」とか「音楽が素敵」とか「チップが可愛い」とかだと思うんです。

なので、今まで吹替で観てた人や、声の出演でどんなスターがキャスティングされてるのか、みたいな所までは気にしていなかった人は、
ぜひ、ポット夫人とルミエールの声に注目して、観返してみて欲しいなと思います。

ところで、「美女と野獣」の主題歌といえば、名曲「Beauty and the Beast」ですが、
この曲を劇中で歌っているのはDameアンジェラ・ランズベリーです。
「The Worst Pies in London」や「We Need a Little Christmas」と並ぶアンジェラ・ランズベリーの代表曲で、彼女の魅力が最大限発揮されています。

そこで少し不満に感じてしまうのが日本語版です。
吹替版や劇団四季、歌番組でミュージカル俳優が披露した時など、様々な場面で日本語版を聴く機会がありますが、必ず「美しく伸びやかな歌声で、譜面に正確」に歌っています。
ですが、この曲はアラン・メンケンがDameアンジェラ・ランズベリーに当て書きした曲で、
Dameアンジェラの「しゃがれ声で、語りかけるような歌い方」だからこそ、この曲の魅力を最大限に表現できるんだと思います。
なので、あくまでも個人の希望なんですけど、日本語で歌う人達には「アンジェラ・ランズベリーっぽく」歌って欲しいです(笑)

以上、映画「美女と野獣」の紹介でした。
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最後まで読んで戴き、ありがとうございました。
楽しんで戴けていたら嬉しいです。

(写真はブログの内容とは全く関係ない、お気に入りの雑誌です)

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