もうすでにご存知かも知れませんが、ヤマハ発動機から、2022年7/7に日本国内でも新8型TMAX560をリリースする…と発表されました。



「オートマチックスーパースポーツ、再び。」

っと、その「スポーツ性」を前面に押し出してきた…今回の新8型TMAX560。


「ツアラー」であり「コーナリングマシン」


(ともに5型TMAX530)

本来ならお互い相反する…この2つを性格。それを見事に極めて高い次元で両立させているのがTMAXの最大の特長であり…Identity。

(2型TMAX500)

快適に✨遠くへツーリングしながら、こういうコーナーを駆け抜けるのが本当に楽しい💃マシン。

初代より伝統的に…その両方の性格を備えているんですけど、ただ「どちらの性格がより強調されるか?」は、モデル毎に色の差が若干あるんです。
(初代キャブTMAX500)

ちょっと簡単に、ここまでの経緯のダイジェストを振り返ってみたいと思う。

振り返ると、これまでTMAXは、そのスポーツ性を前面に押し出した時に、よく売れた。

(歴代で最も売れたと思われる4型TMAX530のシャーシ画像)

というか…

初代⏩️5型までは、基本的に「そのスポーツ性能を磨き込んできた歴史」と言っても過言ではない。

(3型TMAX500)

その期間に、TMAXの熱狂的ファンが、世界中で形成された…っと言って良いと思う。

2012年に、BMWがツアラーとしての快適装備を全身に纏った「C600シリーズ」を出してきた頃から、それまでのTMAXの「スポーツ性追求重視」の姿勢にやや変化が見え始め…


4型の急きょマイナーチェンジ版と言える…2015年5型TMAX530では、唯一「倒立フォーク」採用というスポーツ性の改良項目はあったものの、他の改良項目は「キーレスエントリー」と「ヘッドライトのLED化」という…どちらかというと、快適性を引き上げる改良項目の方が多かった。


(4型の急きょマイナーチェンジ版…5型TMAX530)

5型と4型を乗り比べてみても、正直…倒立フォーク採用の走り面での恩恵をさほど感じないんですよね。

どちらかという、キーレスエントリーや夜道のツーリング時にとても明るくなったLEDヘッドライトの方が恩恵を感じる感じで、外観上の変更点では倒立フォークが目立つものの、5型ユーザーとしての生の実感では、快適性向上の方がより印象的(爆)_(^^;)ゞ!

5型は、本当に…急きょ急造のマイナーチェンジ版だったわけで、本格的に変化し出したのは、次の型から。

そして、満を持して誕生したのが、2017年の6型TMAX530DX/SX(BX3/BC3)。


6型は、4~5型のスポーツ性をキープしつつ、ツアラーとしての快適性をより一層磨き上げ、そこにスポットライトを当てる方向へ、マシン作りが明確に変化したような気がする。


上級モデルのDXは、C600シリーズ共通のセールスポイントであった「グリップヒーター」「シートヒーター」を備え、また、C600シリーズのツアラー版「C650GT」に対抗したと思われる…電動可変スクリーンと広大なトランクを装備。快適性を一気に引き上げる「ツアラー」方向への進化を果した。

(BMW C650GT)

ラインナップ一覧表の中でも、それまでTMAXを「スポーツモデル」として分類していたのを、6型以降はツアラーが分類される…「スポーツツーリング」にTMAXを分類変更。

このツアラー方向への進化に…

「スポーツマシン」としての「taste」に惚れ込み、スポーツ性能の更なる進化を求めていた既存のTMAXユーザーが、これに激しくガッカリ😞💨

Bikeで大事な「Design」もツアラーっぽいっというか、セダンっぽくなってしまいましたしね。


TMAXはリピーターの多いモデルだっただけに、販売に急ブレーキがかかってしまった。

慌てたと思われるYAMAHAは、急きょ、スポーティなリアビューにDesignを手直しし、排気量を少し拡大させた7型TMAX560(B3T/B7M)を2020年にリリース。


この7型は、既存ユーザーにも、それなりに受け入れられたんですけど…

もはや時遅しで、かつての熱狂はどこへ行ってしまったんだろう(・・?という状況の中だったので、すごく盛り上がった…って感じではない。

そして、2022年の8型登場となったわけです。

今回、8型TMAX560は、冒頭の通り…

「オートマチックスーパースポーツ、再び。」

っと題して、その「スポーツ性」を久し振りに前面に押し出してきた…感がありますね。

YAMAHAのHPを見てみても…


「オートマチックで、走りのエキサイトメントを堪能する」

「TMAXは、よりエキサイティングなスポーツの新領域を目指す」

「人機一体の走りで魅せる、コンパクト&スポーティなスタイリング」

「スーパースポーツの新たな扉は、いま再び開かれた」

っという言葉が並び、HPには「スポーツ」という言葉で敷き詰められています。

解説文を読んでも…


スタイリングコンセプトは“The Beast unveiled”。

歴代TMAXは「オートマチックでスーパースポーツのエキサイトメントを味わう」という初代の開発思想に基づき、そのポテンシャルを磨き続けてきた。

NEW TMAXではこの本質的価値であるスポーツ性に着目、ボディをコンパクト化し、贅肉をそぎ落とすかのように引き締まったシルエットを実現した。

っと書かれていて、明らかに…ツアラー性よりも、スポーツ性を強く打ち出してきていますね。

どうも、コンパクト化させ、足着性を改善させてきているようです。


ただ、カテゴリー分類は「スポーツツーリング」のままなので…



「ツアラー」としてのカテゴライズは、今のところ、変わっていないようですね。

まっTMAXは、元々両方の性格を伝統的に持っていますからね、どっちに分類されてもOKと言えばOK( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

気になる価格は…

うん!頑張って抑えてきましたね(笑)_(^^;)ゞ!

4~5型と比べると高いですけど、コネクティッド機能、TFT液晶ディスプレイ、MODE切り替え、トラコン、トランク大型化、調整機構付バックレストのほかに、上級モデルに至っては、電動可変スクリーン、クルーズコントロール、グリップヒーター、シートヒーター、調整機構付リアサス…等々、装備てんこ盛りですからね。

まっ…頑張った価格設定とこれは認めたいです。

欧州ではこんな値段では買えませんから…(((^_^;)!

ライディングポジションは、気持ち程度前傾度が増し、バネ下重量はより軽量化され、サスセッティングはより引き締まったものになっているとのことですね。

さて…販売動向は、どうなるんだろう(・・?

注目していきたいと思います。