映画「普通に死ぬ いのちの自立」名古屋シネマスコーレで、映画「普通に死ぬ いのちの自立」を観ました。この映画は、重度心身障害者の暮らしとそれを支える福祉・医療のスタッフの姿をおさめたドキュメンタリー映画です。この映画に出ている人々の願いはただ一つ。生まれ育った地域で「普通に生きて、普通に死ぬ」こと。当たり前の願いが、なぜこれほどまでに難しいのか。生きていくために必要な医療行為のできるヘルパーや親なき後に暮らしていける重心障害者も暮らせるグループホームが圧倒的に足りてないのです。前作「普通に生きる」から十年。前作は岐阜での上映会で観ました。重い障害を持つ子どもたちのために施設を作った親も子どもも歳を重ねます。親なき後も安心して暮らせるグループホーム設立の願いは切実です。この映画ができるまでにどれほどの思いがあっただろうと思います。重度心身障害者の生活をまるごと支えるのは、本当に大変なことです。支援会議のスタッフと家族の厳しいやりとりのシーンもありました。障害者の家族きょうだいでもあり、施設のスタッフでもある自分は、両方の立場に身を置き、その重さを感じながらそのシーンを観ました。今回の映画では、静岡きょうだいの会代表の沖さんとご家族の姿も映し出されています。医療福祉関係者、親だけでなく、きょうだいにもぜひ観てほしいです。また日頃なかなか障害のある人と接する機会のない人にも、映画を観て知って関心を持ってほしいと思います。