はじめに
発達障害やギフテッドという語句が世間に広まりつつあるこの時代、「自分のIQが知りたい!」と考える方も増えている気がします。とはいえ、WAIS等の精神科で受ける知能検査は高額で受ける気にならない...となるパターンがほとんどです。
そこで、今回はWAISの全検査IQをWeb上で推定する方法を紹介したいと思います。
今回の推定で用いるテストは、全て標準化されたものです。できればWAISとの相関を取りたいのですが、
なかなか難しいです(笑)
①言語理解(VCI)
WAISの「知識」という項目を推定します。これに対応するテストは「動物名想起」です。時間制限内に、どれだけの動物を思い出せるか、というものです。
制限時間は1分で、動物名は一般的名称で答えます。すなわち、「イリオモテヤマネコ」などの細かい種類を言うのは禁止です。
次のリンクには、動物名想起数の平均点及び標準偏差が書かれています。
https://crs.smoosy.atlas.jp/files/1813
ここで、a=3×(自分の得点–平均点)÷標準偏差+10とします。
②知覚推理(PRI)
WAISの「行列推理」という項目を推定します。これには、以前紹介したことがある次のテストの「非言語」を用います。
サイトにより粗点をIQに換算したら、次のようにします。
IQ=15×(自分の得点–平均点)÷標準偏差+100であるから、自分の得点–平均点は標準偏差を用いて表せる。
次に、
b=3×(自分の得点–平均点)÷標準偏差+10とすると、標準偏差同士で約分されて数値を得る。
③ワーキングメモリー(WMI)
WAISの「数唱」という項目を推定します。周りの人に数字を言ってもらい、順唱(いわれた通りに言う)、逆唱(反対から言う)を実施します。桁数は3桁目から一桁ずつ増やしていき、間違えたところでストップです。
動物名想起のサイトには、数唱のデータもあるので、aと同様にcを得ます。
④処理速度(PSI)
次のサイトのdemoにおける、「processing speed」の値をbと同様に計算したものを、dとします。
全検査IQ(FSIQ)
いよいよIQの計算です。これまでaからdまでの値を計算しましたが、それを全て足し合わせたものに2をかけます。そして+20をしたら、それがIQです。ちなみに、この計算式は次の論文から取ってきてます。
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2013/133081/201317050B/201317050B0004.pdf
いかがでしたか?
多分この方法は、数あるオンラインIQテストの中でも相当優れていると思います。ぜひ皆さんスコアを算出してくださいね!