最近はWordマクロやExcelマクロの勉強ばかりしておりましたが、翻訳そのものについても力をつける必要があると感じています。
先週末は2つのセミナーを受講させていただきました。今年1年間、ここでお世話になります。
東京はいいですね。
今まで書籍でお世話になっていて先生から直接授業を受けられるのですから。
倉増一先生の特許翻訳研究会
特許翻訳をされていたらもうご存知ですよね。例の緑色の特許翻訳の解説書。その著者の倉増先生です。
- 特許翻訳の基礎と応用 高品質の英文明細書にするために (KS語学専門書)/講談社
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そして、もう一つは、富井篤先生の富井翻訳サークル です。
富井先生といえば、科学技術英和大辞典など、生きた英語表現の例文集でおなじみですよね。
- ハンディコンパクト 科学技術英和大辞典/オーム社
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授業では、考え方を教えていただけるのがうれしいです。単純な訳例の説明ではなく、どういうアプローチで訳文を作るのか、またその根拠を教えていただいています。
さて、そこでせっかく学んだことを仕事にそのままアウトプットしたいですよね。
私は、セミナーの内容を思い出すための仕組みとして、上書き翻訳での一括置換の支援ソフト「ぱらぱら」 の辞書を活用しています。
たとえば、富井先生のセミナーでは、無生物主語をテーマに学びました。
日英翻訳において無生物主語で説明すると、よりわかりやすくかける場合があるということです。このことは、去年受講した倉増先生のセミナーでも提案されていました。
私は、無生物主語が使えるかもしれないキーワードが出てきた場合には、そのことを思い出せるように、蛍光ペンで着色するようにしています。
たとえば、「~すると」と表現された文章は、無生物主語ですっきりと表現できる可能性があります。
そのため、ぱらぱら辞書に、以下のように記載しています。
すると[Tab]すると[改行]
これは、同じ言葉で置き換えるための記載です。蛍光ペンでマーキングするよう設定すれば、その言葉自体を着色できます。
「HDDを初期化すると、データが消えます。」という文章がある場合、
「HDDを初期化すると、データが消えます。」
こんな感じになります。
または、以下のようにもできます。やりすぎると消す手間が増えるだけかもしれませんが、定着するまではしつこいくらいやってもいいかもしれません。
すると[Tab]すると【無生物】[改行]
「HDDを初期化すると、データが消えます。」という文章がある場合、
「HDDを初期化すると【無生物】、データが消えます。」
こんな感じになります。
それ以外にも、こんなこともできます。これは、以前セミナーに参加いただいた方から教えてもらいました。
すると[Tab]すると【★】[改行]
キーワードがある場合には、何らかのマークを付けます。
上の例では、【★】というマークを使いました。
これは、自分のメモ(Evernoteのメモなど)を確認しなさいというメッセージです。
私の場合には、Evernoteで調べると、「すると」の無生物主語を使った例文の組み立て方の説明が表示されるという感じです。
複数の訳語がある単語にこのマークを付けてもいいかもしれません。場合に応じて訳し分けるヒントになります。
または、かつてお客さんから指摘をいただいた表現に対してマークをつけてもいいですね。とにかく注意喚起のマークです。
このあたりはルールはありませんから、自分でやりやすい方法を探していくしかなさそうですね。とにかく、学びをアウトプットできるようにしていきたいと思います。
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