以前、ウチのご贔屓さん(石鯛2~3年生かな!?)が
ルアー釣りばっかだったけど、ここ2~3年、底物釣りを始めて
ハマってルアーよりも底物メインになってるご贔屓さんが居るんだが
そんな石鯛小学生(石鯛を始めて6年までは小学生とオレは呼んでいる(笑)どんな釣りでも20年やってようやく成人式・・・一人前!!)が、教科書も兼ねてかつてあった石鯛専門月刊誌の古本を集めて読んでいるとの記事を読んだことがある
そのかつての専門誌
まあ、それ自体は悪くはないんだが
(すでに廃刊になってるのでオレの正直な気持ちを書いてもOKだろう)
ま~、アテにはしてらんないわな(コレはどんな釣り雑誌でも一緒)
他人が
①「デカバン石鯛をどこどこで釣った」
②「場所はどこどこ」
③「ポイントはこんな感じ」
あとは「デカくてすごかった~~」・・・なんて感想も含めた記事メインで毎月発売されていたんだが
オレに言わせりゃ・・・全部アテにならん
①
「70.0cm/5.5kgの幻サイズの石鯛を釣りました」・・・たいがい70cmジャストなんてありえない
たいがいは69.5cmや69cm、ヘタすりゃ68.5cmクラスだって70.0cmの「70ジャスト」にいつの間にか「成長」してたりする
釣りの世界で生きて来たので、いろんなケースも目にしてきました
たいがい「底上げ」されたサイズ
釣人の心理ですな
69.5cmを釣った時に・・・あと5ミリをサバ読みたい気持ちは、解らんワケではないが
そこは「成長」させちゃNGな気がする
②
これも、釣りの世界で生きて来た人間なので、いろんなケースを目にしてきましたが
「〇〇瀬の〇〇で釣りました」
コレだってアテにはなりません
そんなデカイ石鯛を釣ったポイントは「できれば釣人が押し寄せて、次回自分が釣行する際にそのポイントの瀬上がりできる競争率が上がるのは避けたい」
「違うポイントで釣ったことにしよう」ってことで、まったく別の「〇〇瀬」で記事を書いたりする
コレも釣人の心理
たくさん、こんなケースも目にしてきました
雑誌が出ると、まったく違うポイントで、いかにもそこで釣りました的な記事が載ってます
「オイオイ」って、本当のことを知ってる人間はツッコミを入れるとこです
まあ、コレだって、ちょっと考えりゃ想像つくこと
誰だって、自分が記録魚を釣った場所は、また釣りに行く時「やりたい!」
ほかの釣人が瀬上がりするキッカケになるようなことはしたくない「競争率」は上げたくない
そんな記事を読んで、鵜呑みにする人間も居れば、「ホントかよ!?」ってツッコミを入れる人間も居る
気の利いた釣師なら後者だ
③
「50m遠投付近に海溝がありますので、そこを狙っていたら70cmが突如竿を絞り込みました」
などなど、書かれてたりします
そしてそこには海底図まで載ってます
「オイオイ!」そこでもツッコミを入れたくなるのです
「ここに沈み瀬がある」など大雑把なことは合ってる場合もあるでしょう
しかし、それだってイメージ図です、実際に海底を見たワケではありません
しかし、実際に見たかのように書かれていたりします
どの程度のどんな沈み瀬なのか、はたしてそれは本当なのか!?すら疑問です
オレも石鯛釣りをしながら「ココは〇〇m付近にはデカい沈み瀬があるな!?」と思っていて
実際に泳いで確認したら、思っていた光景とは違うことも多々ありました
たかだか、仕掛けの上げ下げから想像する海底地形と実際泳いで見る海底地形は異なります
自分の生まれ故郷メインですが(平戸も何カ所かは確認済)
自分が石鯛釣りをする場所は泳いで海底状況の確認はけっこうやりました
結果から言うと
そんな海底はしてません!!
仕掛けの着底など、ごくごく限られた情報から釣人は海底状況を想像します
まあ、「合ってる」場合も当然ありますが、たいがいは・・・まったく異なってます!!
まず、その専門誌の海底図には大概書き込まれてる「海溝」
そんなもんはたいがい・・・ありません!!
仕掛けをズル引いてスト~ンと落ち込む所がある=「海溝」と判断してるにすぎない
子供の頃から五島列島の海で泳ぎ育った者は
いろんな磯を泳ぎましたが
そんな頻繁に「海溝」らしき海底にクラックのようなポイントなどありません
そりゃ、急に深くなる場所、岩と岩の割れ目など、水深が多少急変する場所はありますが
磯周辺の「沿岸」にそんな「海溝」というような「割れ目」はあるもんじゃありません
海でも川でもそうですが
「フラットになろう」とするとゆ~か、「フラットになる方向性」ばかりしかないと思います
川は上流からの土砂や砂が水と一緒に流れ凹み地には溜まります
海だって、岩礁の風化による砂化、貝類などの死骸の砂化、川からの土砂などの流れ込みによる土砂類などなど・・・常に砂類の影響を受けます
磯周りに岩と岩の割れ目などクラックのような地形があるとしたら・・・そこに溜まりやすいですよね!?
凹地にほど溜まるのです、そしてそんな凹地に溜まった砂は潮流や時化による流出もしずらい・・・落ち着いやすい
歳月によってどんどん「フラット化」すやすいのが常
陸上だって
過去の遺跡は土の下から出てくる、古いほど地表から掘り返した深いところが古い地層
歳月の流れによって、どんどん埋もれていくものです
岩石の風化による新たな土の形成、植物の腐敗などによる新たな土の形成
コンクリート舗装した地面でも、落ち葉が降り積もり腐葉土に化し、いつの間にかコンクリート舗装地の隅には土が形成され、そこに根を張る雑草が生まれ、いずれコンクリート舗装面にも土の層が形成され雑草地になる
海の中でも一緒
プランクトンの死骸は日々海底に降り、日々死んでいく貝類は粉々に粉砕されて砂化する
日々、少しずつではあっても砂化する
そんな砂は凹地に真っ先に溜まる
海底噴火して島を形成したばかりの西之島みたいな場所は
岩礁が形成されたばっかりで凸凹が激しく、大きなワレや、急深な海溝のようなクラックな場所もあるでしょうが
何万年も昔からあるような磯でそんな「海溝らしき溝」があるもんじゃない
1~2mの「海溝らしき溝」がたとえあったとしても
とっくに埋まります
「海溝」ってのは地球規模
水深、数千mや1万mクラスの地球規模のワレならそうそう埋まるもんでなく
マントル対流など地殻運動による沈み込みは常に続いているので海溝が浅くなるなんてこともない
でも、そこいらの磯周辺「沿岸」にある数m程度のワレ「海溝と呼んでるような溝」など数万年規模の昔に形成されても、そこから経年してるワケだから・・・埋まってアタリマエ
オレはそう思ってます
実際、磯を泳いでも
そんなアチコチ「海溝」みたいな海底ワレは目にしません
仕掛けがス~~っと落ち込む場所には
岩場があってそこに仕掛けが落ち、少し引きずるとその岩場から仕掛けが一段低い岩場や砂地に落ちてるだけ
以前、平戸の石鯛ポイントを「海底確認のために」泳いだ時
エサ屋の龍さんが「〇〇mくらいのとこに海溝があったろ?」と言われたことがありますが・・・そんなもんはありませんでした
しいて言うなら「コレを海溝と思ってるんだな!?」と呼べるような海底の「変化」はありました
そんなモンです!!
仕掛けの上げ下げ程度の情報量で「想像」する地形なんて、しょせんそんなモンです
コレは北大東島のグーグル画像
リーフのワレが見えますね
「ワレ(海溝)あるじゃん!」そうお思いかもしれませんが
同じ北大東島のグーグル
白い部分が見えますね
コレは砂です
ワレに砂が溜まってフラット化してるんですね
そしてこの場所は「北港」の画像
北港は10年ほど前から数年前まで港湾工事してました(港湾と呼べない堤防囲いなどない護岸工事ですが、船の接岸エリア付近は海底の工事もします)
港湾工事のために護岸周辺の海底工事で水中発破をよくやってました
周辺の海がミルク色によくなってました(上げ潮下げ潮によってミルク色が右に流れたり左にながれたりしていました)
粉々になった石灰岩の粉が潮流などの影響でリーフのワレに溜まったんですね
同じ島でも
潮流や時化時の影響などによって、砂が溜まりやすいエリア、溜まりにくくヨソに流れていきやすいエリアがあります
南大東島だって
ワレに砂が溜まりやすいエリアと
そんなでもなく比較的ワレが残ってるエリア
があります
オレらが暮らす近場の釣り場にしたって一緒
比較的溜まりにくいエリアが磯であり
溜まりやすい場所に砂浜が形成される
そして、そんな溜まりにくい磯であっても砂が移動しづらい凹地のような場所には砂が残る
ある程度凹地に落ち着き海底が安定化したあとに積層しようとしても、それ以上は潮流や時化などの影響を受けるので砂は移動しやすくなるから、数m程度の段差や、数m程度の岩の有無が何万年たってもなかなか埋まらない
オレはそう判断してます
だから、石鯛釣りをするような場所に「海溝」などという大袈裟なもんは無い
それがオレの判断です
どんな釣り雑誌にも似たよ~なモン
雑誌で見たよ~なもんを鵜呑みにして「雑誌からのウケウリ講釈」を自論として講釈垂れてる、おバカなアングラーはウジャウジャいますが・・・バカですね
「自論」ってのは10年、20年、30年と釣りを重ねてきて、その中で得た知識、考えなどが自論です
他人の言ってることや、有名なアングラーや釣師が言ってること、はたまた雑誌やTVで聞いたことを、自分の口から言うことではありません