これから書くことは
個人的考え方&個人的価値観によるものです
先日・・・
昔懐かしい巨魚狙いの道具立て(100号クラスのクエ竿や12/0や16/0などの大型リールなど)で大物狙いの釣りを、ここ数年でし始めたというお客さんがクエ竿の改造を依頼しにきた中での雑談のヒトコマ
オレ:「トカラあたりの堤防GTなんて、ベラリ満員御礼でアングラーが立ち並び、運よく魚が掛かりさえすれば誰だって捕れる。港湾工事された堤防周辺じゃラインブレイクはほぼ無いしね。魚掛かりさえすりゃ~エッチラオッチラ無様なカッコで不器用にやり取りしたって、そのうち魚はバテてオンナ子供であろうと30kgのGTでも捕れる!そんな魚捕ってもオレはそこに価値を見ない」
「運」しかないからね!
箱の中から「アタリ券」を手に取るか「ハズレ券」を手に取るか!?の違いだけに似ている
そこに「オレってスゲーだろ」の釣り自慢の要素は無い
そうオレは思っている
そんな「自論」を話すと
お客さん:「ハイ!オレも、言っちゃ~悪いですけど、堤防GTは誰でも捕れますよね~」
話を聞く限りじゃ
そのGTすらここ数年で始めて、その釣り方で釣ったことがあるのか!?たとえ釣っていたとしても自論を繰り広げられるくらいせめて20~30kgクラスを数本でも捕った経験上で話をしているのか、あまり捕った経験を感じることはできなかったが、そこは突っ込まずに話を聞きました
オレが「磯」にこだわり
掛けてから取り込みの最後までを単独で終わらせる「自力完遂」にこだわる理由は、すべてこんなハナシにもある「ツッコミどころ」が無いようなかたちで「価値」を見出したい
それが「捕った!!」という「自己満足」にもつながるから・・・
これがオレの根底の考え方
「掛かりさえしたら上手が釣っても、ヘタクソが釣っても変わらずあがってしまう50kgの巨大魚」それを「言っちゃ~悪いけど」で他人のスタンスをど~ちゃら言うなら(or言いたいのなら)、己のスタンスは限りなく「矛盾」などなく「ツッコマレどころ」があってはならない
オレはそう思う
誰が掛けても捕れる堤防GTには、言っちゃ~悪いけど価値は大してない・・・と言うのであれば
じゃあ、自分たちがやってる
人間でもぶら下がれる100号のクエ竿に軽トラでも牽引できるほど強烈な新素材の100号だの120号のラインを入れて、ドラグはドンツキまで叩き込んで、そんなラインすら滑らない道具など自分じゃ支えられないから板バネや四点張りして磯にボルト固定して地球に支えてもらい、その道具に魚が掛かれば、「肩入れ」の仲間が居る、「糸抜き」の仲間が居る、3人がかりで捕った50kgは堤防GTとは違うのか???ってこと
確かに道具はすべて最強にして地球に固定して3人がかりでもバラす魚はいる
難しいから堤防GTとは違う・・・そうかな??
そんなトコの比較ではなく
自分で支えられないほどの最強タックルを地球に固定して2人や3人がかりでGTを捕ったとしても、堤防GTで捕ったGTをど~ちゃら言えたもんじゃないんじゃない???
ってコト
「だってよー!オメーらと違ってこちとら50kgや100kgを狙ってんだぞ!一人じゃ支えきれんし、釣ること自体ムリやろーが。オマエ達ちゃ~本当にデカか、どーしよーもないような魚掛けたことないけんそがん言うったい!!」
そんな反論が磯固定派の大物釣り師から出てきそうだが
一人で捕れない魚なら
オレは魚に負けてもイイというスタンス
そんな魚を
道具を磯に固定してまで・・・
2人や3人がかりで捕ってまでも・・・
「捕りたい!!」とは思わないのが大前提としてある
ケンカで
1対1の素手のタイマン勝負じゃ負ける強者だから
2~3人仲間連れていくor鉄パイプ持って行くorナイフ隠し持って後ろから刺す・・・などなど
それで、「あの強者に勝った!!」とか
「オレって強え~だろ!!」じゃないハズ
一人でどうしようもない強者の魚だからといって
地球に支えてもらったり
2~3人がかりでケンカして
たとえそれで捕ったとしたって
一体誰が取ったの?
魚に勝ったの??ってハナシ
一般的には、3人がかりで捕った魚は「竿の所有者が捕った魚」
魚は一匹(身ひとつ)で命がけで逃げてんのにそれにかなわないからといって人間側は道具から手を放しても逃げられることはない磯にボルト固定、一人じゃかなわないから一匹に対して3人がかりの「フクロ」状態
他人の釣りのスタンスや価値観は
おのおの好き勝手にやって、勝手に満足しててかまわないと思ってる
でもね
そこで他の釣りのスタンスをど~ちゃら口にするからには
自分はいろんなもんを捨てなきゃならんと思うのだ
自論に矛盾があって「オメーが言うなよ」のツッコマレドコロがあってはならんと思うのだ
例えば
人間側に有利になるもの(ボートで魚の居るところまでどこまでも追っかけてエサを垂らす・魚探で水深何mにどんなサイズが居るかまでモニターでわかる・電動リールで人間の自力を使わない・掛ればほぼ100%バラすことのない簡単なエリアで大物を上げる・自力でやれないから地球に固定してでも釣る・・・などなど)
いろんなもの(ツッコマレドコロ)は無くさないと
「オメーに言われたくねーわ!」となりゃせんか???
オレもこれまでいろんな釣りをしてきました
モチロン船からもやりました
電動リールも使いました
磯の大物釣りに憧れて、物干竿のように太いステンバット&ステンリールシートの仰々しい大物竿に、鼓のような大型リールをはめて磯にアンカー打ってる自分の姿を俯瞰的に「オレってカッコイイ」とか「男の釣りだな~」などと思って自己満していた時期もありました
「必要 or 不要」抜きで、最強レベルの大物道具に憧れる時期ってのもあるしね
そんな道具を持ってるだけで満足&釣りきらんでも「道具の所有欲」だけで自己満・・・そんな時期があるのです
そんな釣りをしてきても
なんかしっくりこないというか
気持ち良く「捕った!!」と感じがしなくなってきたんですな
昔はオレもアラ釣りなどする際は
最強の板バネを磯にボルト固定して狙ってました
(10年ほど前にお客さんとアラ釣りに行った時の写真)
たかだが10年遡っただけで、釣りに対する価値観も使う道具も異なってしまうのです(それでイイのです、ものごとに対する考え方や価値観は常に流動的なのです)
でも、コレで釣ったって
オレの自力では捕ってない
ヘタすりゃ
竿が舞い込んでほったらかしにしてたって竿と板バネがガブリ続け、そのまま根に入らずに仕掛けを回収できたなら仕掛けの先には30kgのアラがバテ腐ってぶら下がってたりする、竿に一切触れなくても30kgのアラが捕れたりするのだ(延縄的に何セットもロープ釣りして朝に見てみたら1本のロープがパンパンに張ってた・・・引っ張り上げてみたら30kgのアラだった的なロープ釣りと基本一緒)
オレには
それはただの「捕獲」でしかない気がしてならない
「捕獲」が目的なら、魚カゴで捕ろうと、網で捕ろうと、モリ突きで捕ろうと「魚を手にする」ことが目的であり、それで「自己満」できるなら何も竿と釣針じゃなくたってイイわけだ
そんなこんなで・・・
仰々しい最強竿や最強リールは捨てました
人間のスペックで竿を支え、スタンディングで闘えるのに十分であればその道具でイイ
それで捕れないのはバラしたってイイ
ただ、次回は・・・ファイトの改善点を見出し、そのバラシをなんとかしてみるぞ・・・
そんな繰り返しでイイと思うようになった
他人の釣りに対するスタイルは勝手だし
好きにやってりゃイイんだが
その他人のスタイルをど~ちゃら言うのであれば
「自論」に「ツッコマレどころ」は限りなく無くすべき
だから
オレは掛けても釣人の腕や経験値でまったく結果がことなる難しい「磯」から軽トラ並みに引くGTをやるようになった
少なくとも10数年通い続けたオレが掛けるのと、ビギナーのオンナ子供が掛けるのとでは確実に結果が異なるだろ???
つ~か、あの磯でオンナ子供がGT掛けたら何もできないはずだしケガ必至
誰が掛けても結果は変わらない・・・ほど価値がないもんはない
人間と魚が闘えるだけの最低限の道具(竿とラインなど)だけで他の「船・GPS・魚探・電動リール・竿固定・2人がかり3人がかりのフクロ叩き釣り・・・などなど」(飛び道具)は使わない
掛けてから陸に上げてしまうまで終始「己ひとり」でやる
オレもこの世に生を受けて半世紀
五島列島で育ったのもあって物心ついたころからいろんな釣りをやった
そうやってやって来た中で変わって来た価値観
黙ってるならまだイイんですが
他人の釣りに口を開くなら己の釣りの矛盾は極限に減らすべき
己の釣りの「自己満」に少しのモヤモヤも無く、自己満をタプタプに満たしたいなら、いろんなもんを捨てて「身ひとつ&自力ひとつ」でやるべき
堤防から50kgというそうそうお目に掛かれないGTを捕って、自慢話しながら喜んで話していると
船からGT釣りやってる者から「堤防GTは掛けりゃ誰だって捕れるよ!」なんて言われたら「オメーが言うなよ!」、「オメーに言われたかねーわ!!」ってなるだろ??
同じセリフでも
フィールドは「磯」で
掛けてから陸に上げるまで終始一人をスタンスとする「自力完遂」で
やってる人間なら言えると思うのだ
せっかく釣り談義するんだったら、オレも、ど~ちゃらこ~ちゃら口も開きたいし(笑)
捕るからには「渾身の自己満足」をしたいから
今のスタイルに落ち着いています
魚と渡り合える「最低限の手段(道具)」のみ持参して
「単独」で磯に立つのです