
陽和ななみさん(志村ミオ役)
衣装つき通し、の画像を見て「かわいい…」この方が、どんな風にケンジを誘惑するのか、想像もつかなかった。
幕が開いて初日、正直言って、ミオに一番共感出来なかった。同時進行?初期投資?アタックするだけならまだしも、ありえない…ここケンジが「(二股の提案に)ミオちゃん嫌じゃないの?」と言うとこにも「貴方は嫌じゃないの?それに、そこじゃない!」とケンジの襟首掴みたくなりましたが笑。
でも日を追う毎に、だんだん可愛らしくなってきて。好きだったら、恋人になりたかったら、言ってしまうかな?若いし、と考えるように。
22歳でフリーで働いているところに「自分に自信があるんだなぁ」と、妙に自己肯定感の高さを感じた。そこ、ユウキとは対照的。
小悪魔で肉食女子なんだけど、清潔感を失わない、陽和さんミオ。ホントもてそう。ケンジが惹かれるのも頷ける。イラッとするけどw。
ケンジと話してるときのミオ、好きな人と話してる、女子特有のキラキラが出てて眩しい✨
人見知りするケンジに「お話しません?」と話しかける可愛らしさたるや!!見習わせてください。
光太郎(ユウキの妹の夫)にケンジと居るところを目撃者され、「…私、帰りますね」と去るところ、その前ケンジの「何にもないんで!」という台詞を受けての表情なのかな。いたたまれなさと、切なさがあいまったような、顔が素敵でした。(それを目で追うケンジの、微妙な表情がまた、いい!)。
ケンジに一度フラれる時の「いいんじゃないですか?大事にしてあげてください」の強がりが、またいじらしい(ここ、ケンジがへらっとする部分が腹立つ笑)。
ラストシーン、ケンジに「引きずってるもんな」と言うところ、女は10歳下でも、見抜いてるよねぇ、、、と苦笑した。
清楚な見た目よりも大人で、お酒のつよいミオ、レスになったら、あっさりケンジを捨てそうです。
次は、陽和さんの苦悩する役も観てみたいですね。
安倍香さん(工藤ユタカ役)
ユタカ、と聞いて、勝手にトランスジェンダーの役かと。違いました。
初日、正直、ユタカが浮いているように感じて、戸惑った。しかし日を追う毎に、しっくり来るように。安倍さんの、さばさば感、姉御感、オヤジギャル感(古っ)が、物語にスパイスを与え、流れを生んでいるように感じた。
ユタカはケンジが好き(like)で、ケンジに幸せになって欲しいだけ。ユウキからしたら、余計なお世話なんだろうけどw。最初ケンジと話してるシーン「SEX」の言い方、安倍さんが一番好き(好みの問題なので、他チームのお3方も素晴らしい)。あと「工藤さんは」って言うところも好き。
ユタカはキャラクター的に、嫌われやすい役かと。安倍さんのさばさばした感じが、ユタカの行動に説得力を持たせている気がする。
ケンジとのラストシーン、「ユタカ、本当にケンジを大切に思ってるんだなぁ」と、しみじみ感じた。ケンジとの距離感が、心地よかった。
ユタカはどんな恋愛をするのだろう?安倍さん、健気な役をやったら、どうなるんだろう🤔
野木伶那さん(峯岸カオリ役)
Twitterも秀逸な野木さん。板の上に居るのが、自然で、カオリがそこに息づいていた。
野木さんのカオリはおおらかで、お茶目。姉思いなんだけど「お姉ちゃん、だいじょぶなの?笑」と、ちょっと面白がっているところもありそう。姉ユウキとは年子感。台詞が自然で、するするこちらに入ってくる!
光太郎との夫婦の会話、テンポがよくて気持ちいい。夫婦の仲の良さを伺わせる。「いや難しいわ!」「なにで?臭いとかで?」などの言い回し、結構攻めた台詞が多いと感じたが、嫌味無く、サラッと聞けるのは、野木さんの素晴らしさだと思う。
峯岸夫妻は、このヒリヒリした物語の中で、こちらが気持ちを緩められる、救いの存在。うまいな脚本演出。だからこそ難しいし、日常感の強い役だから、悩まれたこともあるのかな…
そんな事、微塵も感じさせず、明るく素敵なカオリさんでした。
カオリお母さんが観たくなったし、野木さんの他の役も気になります。
辻響平さん(峯岸光太郎役)
辻さんの第一声、場を変える力があります。役的に、男女のじめじめを、カラッと明るく変えて下さいました。
光太郎の行動が、結果的に義理の姉カップルが別れるキッカケになる。そこはユタカと同じ。誰かの何気ない行動が、別の誰かを傷つけることもある。バタフライエフェクト、経験済みなので心が痛い(多くは語るまい笑)。
でもケンジとユウキは、いずれにしろ別れたかもね。うんうん、罪は無い。
辻さんの光太郎、奥さんを気遣い愛してる。おっきな愛。結婚したら、幸せになりそう(光太郎結婚してるw)。会社でも、潤滑油的な役割なんだろうな。職場に一人、一家に一人は欲しい存在。そう思わせるのは、辻さんのお芝居が素晴らしいからこそ!
台詞が明瞭で聞きやすく、よく通るお声が素晴らしい!
オオダイラさんとのシーン、兄貴っぽく、男子校っぽくて好き。何でも相談できる、頼もしいお兄さん。ユウキの思いも、光太郎から聞けたら、2人の未来はまた違っていたのかも。
お祝いの居酒屋で、おかしな空気になった場を、おさめようとする姿、好きでした。
辻さんの、別のお役も観てみたいです。
以下、A,C,Dの感想メモ。
Aチーム、スポーツ的。なぜだろう。齊藤さんケンジは俺様感(褒めてます)。ケンジとユウキの喧嘩は実況中継したくなる。竹石悟朗さんテツのあざとさが最強。
Cチーム、演劇的。小劇場のお芝居の楽しさを、詰め込んだ感じ。あすぴーさんがユタカ。なぜか俯瞰してる人外感。野口オリジナルさんのテツ、あれは惹かれます。
Dチーム、Cと違う種類の演劇的。竹石さんがケンジ。しっかりしてるようで、女心に疎いケンジ。お芝居観たーという印象。
どのチームも魅力的です。4作品観られた感じで贅沢。続けて観るのは体力いりました。
日常を描いたお芝居、苦手意識がありました。性生活を赤裸々に描いたり(あの人とか)、淡々としすぎてて、オチは?と思ったり(あの人とか)。役者さんの力量が、とても出ると思うし。不安な思いで観て、がっかりしたり、余計に嫌な思いになったりして。
この作品は、そんな思いを吹っ飛ばしてくれました。面白かった!キャスティングの妙味も味あわせて頂きました。何より役者さん皆さんの素晴らしいこと!!今回も、素敵な役者さんに出逢わせて頂きました。
中島さんの世界、また覗いてみたいです。
LUCKUPの齊藤さん、吉田さん、演助の保坂さん、お顔を存じ上げないスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
お稽古場の感染対策から千秋楽まで、様々なご苦労、乗り越えなければならないことがあったと思います。
お陰様で最後まで気持ちよく、観劇出来ました。
皆様に、心からの敬意と感謝を✨
役者の皆様に、最大級の感謝と拍手を。
また素晴らしい経験が増えました。
ありがとうございました。
拙文失礼しました。