日本初アクアソムリエ&行政書士のブログ

日本初アクアソムリエ&行政書士のブログ

日本初アクアソムリエ&行政書士でございます。

日本アクアソムリエ協会認定アクアソムリエマイスター及び公認講師。

また行政書士の国家資格取得者なので、水質検査申請、飲食店の許認可、HACCP(ハセップ)申請等の知識に精通しております。


フランス人の認める心

〜世界一・フランス・パリ 水日記〜


フランス・パリのスーパーを訪れると、そこには世界に冠たるナチュラルミネラルウォーターが並んでいます。


• ヴォルヴィック(Volvic): 硬度 60mg/L(軟水)

• ヴィッテル(Vittel): 硬度 309mg/L(中硬水)

• エビアン(Évian): 硬度 304mg/L(中硬水)

• サンペレグリノ(S.Pellegrino): 硬度 約700mg/L(硬水)

• コントレックス(Contrex): 硬度 1,468mg/L(超硬水)


いずれも日本で親しまれている銘柄ですが、本場で見つめるそれは、ボトルのデザインこそ違えど、中身は変わらぬ「世界一」の輝きを放っています。フランス産が世界最高峰と言われる所以は、単なる成分バランスに留まりません。特筆すべきは「涵養(かんよう)」による活水の生まれ方にあります。水フリークの方々には、ぜひ一度この神秘的なプロセスを調べていただきたいものです。








さて、2026年のパリ滞在において、私はこれまでの「常識」を覆す2つの大きなアップデートに遭遇しました。

1. 「フランスの水道水=硬水」という定説の終焉

かつて、フランスの水道水といえば「硬くて飲めない」「洗濯機がすぐ壊れる」「シャンプーが泡立たない」と揶揄されるのが常でした。しかし、今やその常識は過去のものです。

アクアソムリエマイスターとしての私の舌が、それを証明しました。何店舗もの飲食店で提供される水道水を口にしましたが、カルキ臭は一切なく、驚くほど口当たりが柔らかいのです。体感での硬度は高くても100mg/L以下。ホテルのシャンプーでも、手持ちの「ソフトインワン」が見事な泡立ちを見せ、髪はしなやかに洗い上がります。

この変化の理由を、馴染みのブラッセリーのシェフが教えてくれました。

「この10年で、飲食店やホテル、一般家庭に至るまで軟水器の設置が急速に進んだんだ。主に『Culligan France(カリガン)』などのメーカーが安価なリースと定期メンテナンスを提供しているおかげだよ」

2026年、私たちは知識を更新しなければなりません。


× フランスの水道水は硬い ↓


◯ フランスの水道水は柔らかい。







2. フランス人の性格と「英語」への変化

もう一つのアップデートは、人々の「心」についてです。

「フランス人は英語を話せるのに、意地悪をして使ってくれない」

そんな言説を耳にしたことがある方も多いでしょう。しかし、今回私が触れた現実は、全く異なるものでした。

私は努めてフランス語でコミュニケーションを取ろうと準備してきましたが、ルーブル美術館やエッフェル塔、あるいはタクシーの車中でも、彼らは実に親切でした。こちらが「Bonjour」や「Merci」と挨拶をすると、彼らはむしろ積極的に「Hello」や「Thank you」と英語で応じてくれるのです。

特に、パリ19区の下町(いわゆるポピュラーな地区)にある深夜のバーでの体験は忘れられません。地面に瓶が散らばっているような、少し荒削りな治安の場所でしたが、そこにいた人々は驚くほどフレンドリーでした。

たまたま居合わせた同職のロイヤーの女性とも、英語で非常に生産的かつ知的な会話を楽しみました。彼女たちは「フランス語で意地悪をする」ことよりも「日本のことを知りたい」という知的好奇心を優先させていたのです。気づけば10人ほどのグループに囲まれ、私たちは熱烈な歓迎を受けていました。

もし彼らが頑なにフランス語に固執していたら、これほど深い情報の交換やインスタグラムの交換は叶わなかったでしょう。

「あなた、本当におもしろいね! ところで、フランス語は話せるの?」

そう問われた私は、自信のなさを隠して渾身のギャグを放ちました。

指を小指から一本ずつ折りながら「Un, Deux, Trois!(1, 2, 3!)」とドヤ顔で数えてみせたのです。その瞬間、バーは爆笑に包まれました。













× フランス人は意地悪で英語を使わない ↓


 ◯ フランス人は、努めて英語を使ってくれる。


編集後記

アメリカ諸国など多くの国を旅してきましたが、人間関係や文化の摩擦にストレスを感じることも少なくありませんでした。しかし、2026年のフランスには、他者を、そして異文化を「認める心」が溢れていました。

フランス料理が、他国のエッセンスを柔軟に取り入れて進化し続けるように、フランスの人々の人柄もまた、しなやかにアップデートされています。進化の影には、必ず「他者を認める心」があります。水も、文化も、性格も、この国は美食と同じように絶えず進化し続けているのだと、この目で確信しました。







アクアソムリエ公認講師 / 行政書士

S.Okada