海運業界はEVがもたらすリスクへの備えができていない、その理由は次のとおりです | Ghost Riponの屋形(やかた)

Ghost Riponの屋形(やかた)

 お気に入り動画の整理&保管庫



The Shipping World Isn’t Ready For The Risk EVs Pose, And Here’s Why
ほとんどの貨物船は、EV焦熱地獄で知られるような高エネルギー火災には対応できない

https://www.carscoops.com/2023/08/the-shipping-world-isnt-ready-for-the-risk-evs-pose-and-heres-why/
インフラや製品そのものは改善され続けているが、電気自動車の普及にはまだ解明されていない側面がある。保険会社から緊急対応関係者まで、誰もが頭を悩ませている問題だ。そして今のところ、早急な解決策は見当たらないようだ。

この問題は、498台のEVを積んだ貨物船「フリーマントル・ハイウェイ」がオランダ沖で火災を起こしたことで現実のものとなった。炎は鎮火するまで数日間続いたが、船内の電気自動車の数が消火活動に悪影響を及ぼした可能性がある。報告書によると、火災は電気自動車のバッテリーから発生しただけでなく、EVの台数が多かったため、消防隊員による鎮火がより困難になったようだ。

電気自動車の火災は、今に始まったことではなく、世界中の消防隊員はリチウムの暴走による火災に備えるため、技術や装備を更新しなければならない。国際消防救助協会の記事によると、燃えているテスラを消火するには4万ガロンもの水が必要だという。


しかし、EVを海上輸送するとなると、業界は不測の事態への備えが不十分であることが判明した。ロイターの報道によると、多くの船舶に設置されている消火設備は、EV火災に対応していない。リチウムイオンバッテリー火災は、通常の火災の2倍のエネルギーで燃えるだけでなく、熱暴走を起こす可能性もある。

陸上でのEV火災は、それほど複雑ではない。孤立した火災の場合、消防士は水を溜めた穴を掘り、そこに燃えている車を捨てることができる。列車輸送の場合は、鉄道車両を孤立させることができるし、道路上ではトラックを停車させることができる。しかし、船舶火災は、消防士が適切なPPEを着用し、適切な装備でアクセスするのがはるかに難しい。ほとんどのロールオン/ロールオフ自動車運搬船は、狭い船内にぎっしりと詰め込まれているため、その困難さはさらに増している。

短期的には、自動車メーカーや船舶所有者の保険料は上昇する可能性が高い。長期的には、国際海事機関がEV輸送船に対する新たな対策を評価することになっている。

リスクを軽減するために議論されている選択肢には、炎を消す新しい化学薬品、EV専用の防火ブランケット、バッテリーを貫通する消火ホースノズル、EVの分別案などがある。それまでは、EVを海上輸送するリスクは船員を悩ませ続けるだろう。


とりあえず、沈まず戻ってこれたようだが被害は甚大。
火災で熱せられた船体の塗装が剥がれ、剥き出しの鉄板が潮風に晒され、速攻で錆びてます。




Fremantle Highway fire on 27 July
https://www.youtube.com/watch?v=_dCIPlu5ihQ
Uitgebrande Fremantle Hichway veilig naar de Eemshaven slepen op 3-8-2023.
https://www.youtube.com/watch?v=N19jH5a7Ybk




同船の用船者である「K 」ラインによると、船内には498台の電気自動車を含む合計3,783台の自動車が積載されており、これは当初報告されていた2,857台と25台の電気自動車をはるかに上回るものであった。

現在のところ出火原因は不明だが、オランダの放送局RTLが公開したラジオ放送の録音によれば、「電気自動車のバッテリーから出火した」との情報もある。

対応が続くなか、この事故は、近年、ロールオン/ロールオフ船で過去に発生した保管車両の火災を想起させる。

焼失したフリーマントル・ハイウェイ号は引き揚げのためアムステルダムに曳航され、8月3日に到着した。



過去20年間で、電気自動車を積んだ船で10件の大火災が起きている。

海水が原因というわけでもない。

というのも、過去5年間で、英国だけでも753件の電気自動車火災に救急隊が出動しているからだ。

先週末、ケント州のライデン・ヒルで開催された世界ラリークロス選手権は、バッテリーパックの不具合でピットが破壊され、ランチア・デルタ・エボEのレーシングカー2台が焼失したため、中止を余儀なくされた。

そして、それは自動車だけではない。ある安全慈善団体が今週発表したところによると、e-bikeは何百件もの住宅火災を引き起こしているという。

フル充電されたe-bikeには手榴弾6個分の爆発エネルギーが含まれていると知れば、死者が出ても不思議ではない。