
2012/12/27 高橋哲哉氏(哲学者)インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/46816
2012年12月27日(木)、東京都内のIWJ事務所で、高橋哲哉氏へのインタビューが行われた。福島県出身の哲学者である高橋氏は、2011年3月11日の東日本大震災以降、原発問題について精力的な発言を続けている。今回のインタビューでは、原発のこと、自民党政権のこと、憲法のこと、沖縄のこと、専門の哲学のことなど、幅広いテーマについてお話をうかがった。
※掲載期間終了後は、会員限定記事となります。
■Ustream録画(14:04~ 3時間0分)
http://www.ustream.tv/recorded/28070386
わかりやすいです。
政治を語るなら、哲学をわかっていないとダメなようですね。
非常にためになる話ですので、時間のある時にどうぞ。
インタビュー内容について、実況ツイートを載せておきましょう。
日本国憲法改正草案[PDF]
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf
現行憲法および自民党改憲案比較表
http://www.dan.co.jp/~dankogai/blog/constitution-jimin.html
121227 高橋哲哉氏インタビュー(実況ツイート)
http://togetter.com/li/429894
1.12月27日(木)、「哲学者・高橋哲哉氏インタビュー」の模様を実況します。高橋氏は、ジャック・デリダを専門とする哲学研究者である一方、福島県出身ということもあり、原発に関して精力的に発言をしていらっしゃいます。#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
2.高橋氏「自民党の憲法改正草案について。自民党は結党時から改憲を党是として掲げていた。2005年に新憲法案をいったんまとめていた。そこでは自衛隊を自衛軍に。今回の草案はさらに全面的に改めるもの」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
3.高橋氏「今回の選挙では、小選挙区制の問題点が現れた。憲法改正や領土問題がどの程度有権者に支持されているか、検証しなければならない。しかし、タカ派的な勢力が勝ったという現実にはしっかりと対峙しなければならない」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
4.高橋氏「短期的な景気対策が有権者の一番の関心事。しかし、短期的な関心で長期的な影響が出る。ナチスの台頭などがまさにそう」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
5.高橋氏「改憲派の主張の根拠は『押し付け憲法』論。しかし、憲法改正の圧力は一貫して米国から出ている。アーミテージをはじめとする知日派から。憲法改正こそが押し付けられているのだと言える。沖縄も同じ構造」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
6.高橋氏「豊下楢彦氏が指摘していること。石原氏は尖閣の5つある島のうち3つしか購入宣言していない。残りの2つは米軍が使う可能性があるので言っていない」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
7.高橋氏「米中の関係が経済的、軍事的に密になっている。日米安保はこのままでいいのか。米国から相対的に自立し、東アジアを中心に安全保障を確保しなければならない。このままでは、イスラエルのようになってしまうのではないか」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
8.高橋氏「中国が経済的に強大化しているという現実を直視すべき。『日本がアジアで最初に近代化した』と考え続けるのはアナクロニズム。石橋湛山の小国主義を思い出すべき。経済的に大国化したので、軍事的にも大国化した」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
9.高橋氏「安全保障のジレンマ。攻められる、ということで軍事力を強化すれば、相手も強化する。日本、中国、韓国、そして北朝鮮も含めた東アジアで共存共栄できるような秩序を作って行かなければならない」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
10.高橋氏「朝鮮とは常に近い関係にあった。神功皇后の三韓征伐。秀吉の朝鮮出兵もそれを意識している。明治以降に朝鮮に侵略したのもそれをなぞっている。岡倉天心の『日本の目覚め』にも三韓征伐の話が登場」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
11.高橋氏「その都度の政治状況の中で、神話を利用して侵略を正当化してきた。戦争をするイデオロギーとして神話が機能する。かつて朝鮮に向けられたこの理屈が、今は沖縄に向けられている。植民地主義の一つの典型」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
12.高橋氏「天皇の万世一系という神話は、日本人がコンプレックスを補うために作り上げた装置。本居宣長が漢意に対して大和心を持ちだした時、中国に対する差別心が差し込まれている」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
13.高橋氏「自民党の憲法改正草案は2005年のバージョンに比べて、さらに復古的な色彩が強い。前文に『日本は天皇を戴く』とあり、そのうえで国民に主権に言及。これは転倒している」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
14.高橋氏「立憲主義とは、主権者である国民が憲法を使って権力者を縛る、というもの。しかし自民党案では、『国民が憲法を守れ』となっている。上下が逆転している」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
15.高橋氏「扶桑社の『新しい歴史教科書』。戦前の日本の侵略の歴史を否認したいという欲望に貫かれている。帝国憲法が出来る前、日本では天皇中心か自由民権かという論争があった。憲法改正草案はかつての天皇中心の体制に戻すもの」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
16.高橋氏「西洋で社会契約説が出て来た背景。絶対王政に対して人民主権を対置し、フランスなどで革命が起きた。人民が方法として国家機構に権力を委ねる、という構図。自民党の憲法案ではこの構図が逆転している」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
17.高橋氏「日本は市民革命を経ていない。明治維新は武士階級間での権力争い。帝国憲法が成立したので人民主権とは言えない。戦後の民主化も米国により強いられたものであり、主体的に選びとったものではなく、市民革命ではない」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
18.高橋氏「樋口陽一先生などは、日本国憲法を100年維持すれば、それは市民革命となる。この憲法を血肉化することが大事。ここで立憲主義を守れるか、正念場である」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
19.高橋氏「デモや抗議行動といった直接民主主義。それが可視化されると、政府も動かざるを得なくなる。日本列島に住んでいる人々の声をネットなどで可視化することは重要。IWJも時々見てます」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
20.高橋氏「自分で考えるということを放棄すると、ファシズム、ポピュリズムにつなある。今回の選挙の結果は、有権者が考えた結果ではなく、エモーショナルな反応の結果」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
21.高橋氏「歴史的に考える。例えば領土問題。政府とメディアが流す『日本固有』というフレーズで思考停止してしまっている。歴史的にどのような議論が積み重ねられてきたのかを知らなければならない。慰安婦問題も靖国問題もそう」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
22.高橋氏「『他者』の声に耳を傾けること。例えば、『新しい歴史教科書を作る会』の人たちがどのような論理構成をしているのかを知ることも必要」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
23.高橋氏「石原氏が主張しているように、中国といざ事を構えるということになれば、まず沖縄がやられる。それに日本は原発も抱えている。理性を失っているとしか言いようがない」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
24.高橋氏「ナチスにコミットメントしたハイデガーとヤスパースについて。ヤスパースは婦人がユダヤ系だったということもありヒトラーに嫌悪感があった。ヤスパースは戦後に罪の意識の向き合った」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
高橋氏「ヤスパースが分類した4つの罪。法的な罪、政治的な罪、道徳的な罪、形而上の罪。ドイツでは戦後しばらく経ってヤスパースの考えが公的な立場になった。ヴァイツゼッカー大統領の演説にもヤスパースの影響がある」#iwakasmiyasumi @iwakamiyasumi
26.高橋氏「94年にヘルツォーク大統領がポーランドで『赦しをこう』と演説している。このような姿勢が、戦後のドイツのEUでの位置を保証した。他方で日本は河野談話を見なおそうという動きが」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
27.高橋氏「ハイデガーがナチスにコミットしたのは、ナチスの保守革命に賭けたのだと思う。ドイツとヨーロッパの行き詰まりを、哲学的に突き抜けるものとしてのナチス」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
28.高橋氏「存在論。『在る』ということの意味を問う。西洋の哲学では、存在の根源を神に求め続けてきた。その神の存在をキャンセルし、存在することの意味を問い直そうというのが『存在と時間』。ニーチェ以降の問い」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
29.高橋氏「先駆的決意性。死に先駆けて自分の個人的なあり方を決める。その一方で人間は、共同的な存在でもある。ハイデガーによれば、その共同性がFolk(民族)になっている。ここで民族主義的な思考が入ってくる」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
30.高橋氏「今上天皇は個人としてはリベラルな考えの持ち主だと思う。しかし、彼が天皇である限り、ドイツの大統領と同じような振る舞いが出来るかどうかといえば疑問」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
31.高橋氏「尖閣は、本当に武力衝突になると思った。しかしそうなったら、誰が具体的に責任を取るのか。リアリティがない。清沢洌の『暗黒日記』では、空襲を受けて初めて戦争を実感したと書いてある。大陸で軍を展開しているとある」#iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
32.以上で中継を終了します。長時間ご覧いただきまして、ありがとうございました。アーカイブはこちらからご覧ください。→http://t.co/OqFRaho1 #iwakamiyasumi @iwakamiyasumi
経歴も載せておこう。

高橋 哲哉(たかはし てつや、1956年3月28日 - )は、日本の哲学者。東京大学大学院総合文化研究科(教養学部)教授。福島県出身。
http://ja.wikipedia.org/wiki/高橋哲哉
経歴・人物
1974年 - 福島県立福島高等学校卒業。
1978年 - 東京大学教養学部教養学科フランス分科卒業。
1980年 - 同大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。
1983年 - 同博士課程満期退学。
1983年 -南山大学講師。
1986年 - 同大学退職、東京大学教養学部専任講師。
1987年 - 同大学院総合文化研究科助教授を経て、同教授。専攻は哲学。
大学院時代は、坂部恵の指導を受けた。当初はフッサールやメルロー=ポンティなどオーソドックスな現象学研究からスタートしたが、フランスの思想家であるジャック・デリダに関心を寄せ、その現象学批判にとどまらず、政治・社会哲学にまつわる側面の紹介や解説を積極的に行っている。同時に表象文化論のコンテクストから、戦争やジェノサイド(ホロコーストなど)に関する歴史・記憶・責任等に関する表象と言説を研究対象ともしている。近年では、政治的な軸足を置いた知識人との対話や講演、執筆、市民活動にも力をいれている。
歴史修正主義や歴史認識論争、戦後責任論における論者の一人である。1990年代半ばにリベラル派である加藤典洋『敗戦後論』を痛烈に批判して論争を繰り広げ、論壇においても有名になった。以降、自由主義史観研究会などへの批判を展開している。中国や北朝鮮による日本の右派的歴史観に対する批判にも「歴史修正主義への批判」として条件付の賛意を示している。大小を問わずさまざまなメディアで投稿やインタビューに応じている。
高橋自身によると、学生時代はノンポリであり、実際に1990年代前半まで目立った政治的活動はほとんどしていない。論壇で名をなしてからは社会的活動も積極的に行い、辻元清美らが主宰するピースボートの水先案内人などを務める。2004年には、徐京植らとNPO「前夜」及び季刊の思想雑誌『前夜』を立ち上げたが、2007年に理事を辞任した。
歴史認識
世界に先駆けて、日本が韓国や北朝鮮に謝罪と賠償をし、植民地支配を反省する世界的な流れをグローバルスタンダードにしようと呼びかけ、日韓併合条約は当初より不法無効であると主張する「『韓国併合』100年日韓知識人共同声明」に署名している。
歴史の再検証(事実関係の確認)は、世界史、日本史ともに必要と思います。