不合格銀行は全米で634行(WSJインタラクティブ)
http://amesei.exblog.jp/9749116/
MAY 19, 2009
Local Banks Face Big Losses
Journal Study of 940 Lenders Shows Potential for Deep Hit on Commercial Property
http://online.wsj.com/article/SB124269114847832587.html#articleTabs_interactive%26articleTabs%3Darticle%26project%3DBANKSTRESS
上の結果は、ストレステストの方法論を全米の銀行に適用したらどうなるかなというシミュレーションです。
634行がダメらしい!?
ヤスの備忘録 歴史と予言のあいだ
LEAP/E2020 GEAB No.35要約
経済指標の信頼性について
過去60年間さまざまな指標が経済の状態を判断するために使用されてきたが、これらの指標の信頼性は
まったく消失したと判断してよい。今回オバマ政権が発表した大手銀行のストレステストの結果がよい例だが、
米国政府は自国の金融機関のひどい財務状態が明らかになり、これによって金融危機がさらに進行すること
を恐れるあまり、粉飾決算の許容、不良資産評価基準の改ざんなどあらゆる手を尽くして、金融機関が危機的
な状態にはなく、経営が改善しているとの幻想を作り出すことにやっきになっている。
これに呼応して株価などは上昇しているが、これはほとんど何の根拠もない。米国政府のこうした改ざんに
よって、過去60年間まがりなりにも経済の状態を判断するために参照されてきた多くの経済指標は、ここに
きてその役割を終えた。いま経済が本当はどのような状態にあり、そしてどのくらい危機的な状態なのか理解
できている機関はまったく存在してないのが現状だ。
米国や中国などの巨額な財政政策に関して
米国のオバマ政権は72兆円、中国は57兆円の経済対策を実施している。だが、こうした巨額な経済対策が
成功することはまずないであろう。日本も15兆円規模の経済対策を立ち上げたが、これもうまくはゆかない
だろう。
なぜなら、効果的な経済成長を達成するには、経済を成長軌道へと牽引することのできる新しいシステムが
必要で、そうしたシステムを構築するには何年も時間がかかるからである。
これはEUが形成された時の経験を見れば明らかである。1990年代、EUは統合した東ヨーロッパの経済を
支援するために巨額の経済対策を実施したが、そのほとんどは失敗した。それというのも、経済を成長軌道に
乗せるためには、成長を実際に牽引することのできる新しい産業などのシステムや枠組みが必要だが、その
ようなシステムを準備することなくただ巨額の資金を投入したからである。このため、資金は使われずに余るか、
または土地などの投機に使われバブルを生んだ。
米国、中国、そして日本の経済対策では、新しい成長型のシステムの方向性が見えてこないか、またその
ような計画があったとしても、それを立ち上げるにははるかに長い時間がかかる。したがって、今回の巨額の
資金の投入は、下手をすると投機的なバブルの発生を誘発しし、そのバブルの破裂からさらに深刻な金融
危機を招き兼ねないのである。おそらく3カ国はこの方向に向かって行くだろう。
英国の国家破産について
英国の財政はすでに取り返しのつかないとこまできており、実質的に破綻状態である。ポンドは基軸通貨で
はないので海外からの投資資金の還流がない分、米国よりもひどい状態にある。このままゆくと、この夏でも
IMFの支援を要請しなければならなきなるだろう。
英国はオイルショックによる経済悪化から1976年にもIMFから巨額の資金援助を受けたが、この当時と
いまでは状況は大きく異なっている。当時は北海油田が発見されたばかりで、巨額の原油収入が将来期待
できた。また、当時は冷戦期だったので米国はヨーロッパの防衛のためのポラリス核ミサイルの売り込みに
積極的で、これの購入を条件にIMFから有利な融資条件で資金を借りることができた。今はこうした英国に
有利な条件は存在していない。はるかに厳しい状況だ。英国の財政破綻は時間の問題であろう。
以上である。今回は歴史学者でこのブログでも何度も紹介しているイマニュエル・ウォーラスティンもドルと
米国債の将来的な暴落を予測する記事を書いている。今回は長くなるので次回に譲るが、夏以降、それも
コルマンインデックスの Night6(11月7日から)の前後から世界経済は新たな危機の状態に入る可能性
もある。
記事のurl:http://ytaka2011.blog105.fc2.com/blog-entry-126.html
イスラエルのイラン攻撃についても別途記述されてますので、詳しくはリンク先を見てください。
こりゃあ、そろそろ隠し切れず、混乱が起き始めるかも知れませんね。
過去の歴史を見れば明らかですが、政府やテレビ&新聞(マスコミ)は本当のことを言いませんし伝えません。
現在の行動パターンは、第2次大戦中の大本営発表と同じだと思います(笑)
(そのなってくると末期症状のようですが・・・)
気になる方は、ご自身で色々と調べてみてください。
関係のある過去記事
Reinventing Collapse(崩壊よ、もう一度)
http://ameblo.jp/ghostripon/entry-10220334106.html
LEAPE2020の最新レポート2
http://ameblo.jp/ghostripon/entry-10255427775.html
2009年1Q 米・商業銀行の延滞率が急上昇
(クリック拡大)
赤い線 : 商業用不動産ローンの延滞率
青い線 : 住宅用不動産ローンの延滞率
緑の線 : クレジットカードの延滞率
商業用不動産ローン : 6.4%・・・90年代以来、最大の延滞率。
住宅用不動産ローン : 7.91%・・・FRBが統計を取り始めてから、最大の延滞率。
クレジットカード : 6.5%・・・同上
解説記事のurl:http://blogs.yahoo.co.jp/yada7215/52393701.html
記事のurl:http://www.calculatedriskblog.com/2009/05/fed-delinquency-rates-surged-in-q1-2009.html
アメリカという国は、既に破産状態であり、国も大銀行も、粉飾しなければ実態を公表できない
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/60814767a5aa24d55befbc1ca08c391e
まるで昇り龍のようなグラフです(笑 不謹慎ですけど)
人の作ったモノは、いつかは壊れる。 その時が、そろそろ来るのかなあと思います。
混乱は当然あると思いますが、世界は変わりつつあり、新しいシステムが出来るまでの産みの苦しみ
と考えれば、苦しくてもきっと我慢できると思います。
これは、悲観論ではなく現実論です。
今度は、私たちがつくる番なのでしょう。
プロジェクトXの名言集
http://www.youtube.com/watch?v=rnpDZvopQyE