サスペンションセッティングの進め方(By HRC) | Ghost Riponの屋形(やかた)

Ghost Riponの屋形(やかた)

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リニューアルされる前に、HRCのサイトにあったページです。
今あるページより、こちらの方がわかりやすいので、
まとめがてら載せておきます。

ロードレース用のセッティング方法ですが、乗車1Gや各調整に
ついての考え方は、一般道でも同じでしょう。
乗車1Gのセッティング・・・ やってますか?

マシンセッティングの参考にしてみてください。
乗りやすくなるかもしれないよ。

HRC > 技術情報 >セッティング
http://www.honda.co.jp/HRC/technical/setting/index.html


Ghost Riponの屋形(やかた)
■サスペンションセッティングを進める上で重要な項目
接地感 安定性 旋回性 軽快感

上記セッティングで注意していただきたいのは、接地感や安
定性はある意味旋回性や軽快感といった項目と相反する部
分をもっている為で、安定感などの比率を高めすぎると、乗り
易いがタイムの出ないセッティングとなってしまう事があり、う
まくバランスさせることが重要です。
以上の4項目が高いレベルでまとめられていれば安心して乗
り易く、タイムのでるセッティングと言えるでしょう。


Ghost Riponの屋形(やかた)
スタンダードの出荷状態(マニュアルにあるセッティング)はき
わめて許容範囲の広い万人向けのセッティングが施されて
います。したがって個人個人の体格や乗り方、あるいはコー
スレイアウトなどによっては乗りづらく感じる事もあるはずで
す。
そこでまず乗車1Gにおける沈み込み、そして走行後のサス
ストロークから乗り手にあったスプリングの固さ(レート/イニシ
ャル)を選んで行きます。


Ghost Riponの屋形(やかた) 1Gセッティング
マシンにライダーが装備状態でまたがり、ハンドルに手を置
いた状態の軽い前傾姿勢での前後サスペンションのストロー
クを乗車1Gの沈み込みと言います。
まずはこのストローク量を測定します。
A) ライダーが乗っていない空車時のストローク量を測定し
  ておきます。
B) マシンにライダーが装備状態でまたがり、ハンドルに手
  を置いた状態の軽い前傾姿勢でのサスストロークを測
  定し、A-Bの値が10~20mm位になればOKです。


Ghost Riponの屋形(やかた) 測定個所
Ghost Riponの屋形(やかた)
1G測定値が前項Bのように10~20mmになかった場合の変更
について。
1) 1Gストロークが少なすぎる場合
  フロント/リヤ共にスプリングイニシャルを抜いて1Gでの
  微荷重時のストロークを確保します。
2) 1Gストロークが多すぎる場合
  フロント/リヤ共にスプリングイニシャルを掛けてストロー
  ク量を調整します。

Ghost Riponの屋形(やかた)
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Ghost Riponの屋形(やかた)
Ghost Riponの屋形(やかた) スプリングレートの選定
1Gにて初期設定を行い、走行後のストローク確認を行う。
1) ストロークが少ない場合
  フロント/リヤ共にスプリングイニシャルを抜いてストロー
  クを確保します。
2) ストロークが多すぎる場合
  フロント/リヤ共にスプリングイニシャルを掛けてストロー
  クを調整します。

Ghost Riponの屋形(やかた)
実走行でサスストロークを合わせて行くと、比較的大きな荷
重がかかっていない部分に影響する1G合わせと、最大荷重
まで含めたストロークの実走行セッティングで、うまくバランス
が取れないことがあります。

1)1G合わせでは固すぎる→スプリングレートを落とす。
2)1G合わせでは柔らかすぎる→スプリングレートを上げる。

3)スプリングレートを変更した時の変化

Ghost Riponの屋形(やかた)

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Ghost Riponの屋形(やかた) 車体の基本姿勢
前下がり、後ろ下がりなど基本的(静的)な状態においての姿
勢がマシン特性を大きく左右します。
1)車体姿勢別特性
・前後フラットな姿勢

Ghost Riponの屋形(やかた)スタンダード出荷状態はほぼこの車体姿勢となっています。
特性的に特化した部分がなく、全体的にバランスが取れた
仕様といえるでしょう。
但し、コースレイアウトやライディングスタイルによっては
乗りづらい部分が出てくることもあります。


・前下がり姿勢
Ghost Riponの屋形(やかた)この姿勢では前後の荷重配分が大きくフロントに寄った仕様と
なっています。
特性的には旋回性は良いもののあまり極端に振るとブレーキング
などフロントに荷重が移った時のコントロールがシビアになります。(切れ込み等)
又、リヤは荷重の掛かりを積極的にコントロールしないとリヤタイヤが
滑り易くなったりすることがあります。

・後ろ下がり姿勢
Ghost Riponの屋形(やかた)荷重がリヤに寄った後ろ下がりの姿勢は安定感はあるものの、コーナー
の切り返しや侵入部分で俊敏さが無くなる傾向にあります。
下りのコーナーなどでフロントへの荷重過多対策としては効果的ですが、
旋回性が落ちる(特にスロットルON時)傾向があり、極端な後ろ下がりは
コーナーでアンダー傾向誘発し、ラップタイム悪化を招きます。

・車高が高い
Ghost Riponの屋形(やかた)前後共車高が高い場合旋回性は上がりますが、前後方向へのピッチングも
含めて不安定な要素が多くなります。
倒し込み初期はやや重く倒れ始めると勢いがつく特性となります。



・車高が低い
Ghost Riponの屋形(やかた)前後共車高が低い場合は車高が高い場合とは反対に旋回性は下がる
方向ですが、倒し込みのきっかけは作りやすく軽くバンクし始めるような
特性となります。



Ghost Riponの屋形(やかた)上記車高変化による特性は、手のひらで左記の様な先端に重りをつけた
2つの棒をバランスさせると考えると理解しやすいと思います。
長い棒(車高が高い)は倒れ始めのスピードが遅いのでバランスを取りや
すいが、倒れ始めると勢いがつくことがわかる。
短い棒(車高が低い)は倒れ始めが速い特性となる。




2)車高調整セッティングフローチャート
・旋回不足対応

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・ハンドル切れ込み対応
Ghost Riponの屋形(やかた)

・ハンドルの振られ
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Ghost Riponの屋形(やかた) 減衰調整
減衰(ダンパー)調整によるセッティングフローチャート
・ ブレーキング時不安定

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・ 旋回性不足
Ghost Riponの屋形(やかた)

・ フワフワ落ちつかない
Ghost Riponの屋形(やかた)

・ 突き上げ感が強い
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Ghost Riponの屋形(やかた) 油面調節
サスペンションユニットは密閉されている為、圧縮さ
れると内部空気も圧縮されエアバネの効果を発揮
します。フロントサスペンションでは内部にあるスプ
リングとエアバネの両方でバネ定数を決定している
のでフルストローク近く(エアが圧縮された状態)で
はより反発力が高まる訳です。
したがって油面調節でオイルの量を変えることによ
って内部の空気容量が変化し、ストローク奥でのセ
ッティングが可能になるわけです。

・スプリングとエアバネによる合成バネ特性

Ghost Riponの屋形(やかた)
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油面調節によるセッティングフローチャート
・ 底づき

Ghost Riponの屋形(やかた)

Ghost Riponの屋形(やかた) その他足回りセッティング上の注意
・ フロントサスペンションの内圧調整
 フロントサスはストロークを繰り返すことによって
 サスペンション本体内部のエアー量が変化して、
 内圧が変化してしまいます。この影響で乗るたび
 にセッティングが変わってしまうこともあり、定期
 的に内圧のリセットが必要です。

・ 気温変化に伴うセッティング
 外気温の変化に伴うサスペンション内部のオイル
 粘度の変化は大きく、セッティングが必要です。
 真冬の5℃以下の気温ではオイル粘度が固く、逆
 に真夏の30℃以上では粘度が落ちサラサラな状
 態なってしまい思うような減衰は得られません。

・ サスペンション部の割り締め
 トップブリッジ、ボトム、アクスル共に規定トルクで
 締めること、オイルは塗布せずにドライ状態で締
 め付けること。
 (トップブリッジ2.3kgf・m/ボトム2.3kgf・m/アクスル
 2.2kgf・m)