闇夜の空挺降下作戦後編

前日夜、準備は整い、気象情報等取り寄せたが明日は小雨との予報が出ている。
果たして、雨でもやれるか、延期するか。亜美は悩んでいた。



亜美戦隊長「(、、、果たして、イレギュラーなことを含めて、雨となるとかなり厳しい状況になるかもしれない。
延期も必要だが、そろそろ前線が持たないはずだ。皆の意見を聞くか。)」
と選抜メンバーと、整備班を会議室に召集する。

亜美戦隊長「明日の気象情報を取り寄せた。雨らしい、イレギュラーな事を含めて夜間の空挺降下が可能か
確認したい。だが、そろそろ前線も危うい状況だ。これ以上は、戦線崩壊もあり得る。
各位の意見を聞きたい。まずは輸送機部隊はどうか。

藤田中尉「雨自体は問題ないけど、確かにイレギュラーの可能性はあるね。例えば偵察漏れのBEATの群れとかね。」


槙村中尉「まぁ、そんな事が有れば今頃前線は既に崩壊している筈だ。可能性は低いさ。」

葉吹大尉「そうね、二人がそう言うなら問題ないわ。雨自体も問題なし、私たちは必ず衛士達を目標地点に

降下させて、回収するわ。行けますわよ、戦隊長。」
と答える。



亜美戦隊長「有難うございます、輸送機隊は問題無しですね。
次、戦術機部隊、基本問題は無いと思うが、夜間しかも雨だ、脚部に注意して降下は全員可能か?」

凜大尉「我々戦隊メンバーに雨で滑って転ぶ練度の低い衛士はいないと思うわ。ねえ奈月少尉。」
と凜大尉は茶化す。



奈月少尉「はい、問題が有れば即座に対応するのが手練れ衛士かと。」



それに続くゴースト。
ゴースト准尉「私も何度も空挺降下の経験もあります、夜間でも天候が荒れていてもは問題ありません。」
とやる気満々である。



それに満足して答える亜美。
亜美戦隊長「そうだな、我々なら確実に任務はこなせるはず。戦術機部隊も行ける。
最後に整備班、雨による戦術機、武装等の問題はありませんよね。」

真木班長「あぁ問題ない。だよな落合?」

 

落合整備兵「はい、各種武装と機体自体に急ピッチで防水加工を施してます。
川や海に落ちない限り、不調が起きる事はまずないかと。」



亜美戦隊長「いつも、急な対応有難うございます。整備班あっての戦術機部隊。完璧な仕上がり助かります。
これなら、行けるな。よし、明日の夜中の1時に作戦は決行する。各位十分に英気を養って準備に努める事、解散。」

こうして、作戦は決行する事となった。
翌日小雨の降る中、南條中将の基地に選抜メンバー隊は集結し時間を待つ。
1時きっかりになり、亜美が発進の指示を出す。
亜美戦隊長「第零独立強襲戦隊、選抜部隊発進せよ。」



夜間の小雨で視界が悪い為、機長は全員暗視ゴーグルを付けての発進。
葉吹大尉「了解ですわ。空挺輸送機部隊1番機より各機、全機発進よ、続きなさい。1番機発進します。」

藤田中尉「腕が鳴るぜ!2番機発進する!。」
槙村中尉「調子に乗って落ちるなよ?3番機発進する。」

空挺輸送機隊は綺麗に編隊を組み、奈美が突入コースを考え、低空飛行の指示を出す。
奈美准尉「進路そのまま、しばらくは山なりですので、谷間を山から見えない程度に飛んでください。
超低空ではなくても大丈夫そうです。」
と伝える。



後ろの奈美をパイロット特有の広い視野で見ながら藤田は指示に従う。
藤田中尉「了解、ここまでは順調...、いや順調過ぎるぐらいだ...。」
何か胸騒ぎがする藤田。

副長「中尉?順調なら良いじゃないですか。」
藤田中尉「阿呆!そんな油断が命取りだ。こりゃ何かあると考えるべきだな。」

その歴戦のパイロットのカンを何かあると、また自身でも寒気がする気配を感じつつ
奈美は小型携帯端末でで突入コースと索敵をせわしなく行う。
奈美准尉「、、、光線級部隊確認しました。αポイントです。谷間を抜けましたらコース進路そのまま、
超低空でβポイントにて戦術機の投下をお願いします。左旋回のち、そのまま直進で行けます。」
と指示を出す。
亜美戦隊長「戦術機隊は全機降下準備用意。」

左旋回した瞬間、奈美は何かを感じ取った。
奈美准尉「!!!、全機緊急回避。左方向から、何か嫌な感じがします。」

奈美の言葉にすぐさま反応し、藤田は回避行動をとる。
藤田中尉「そらよ!。」
数発のレーザーが横切り、2番機を掠める。
2番機副長「あ、新たな光線級?そんな聞いてないですよ!。」
藤田中尉「当たり前だ!此処は最前線だぞ。数日・数時間の間に状況が変わるなり、
偵察漏れなりは日常茶飯事だ!准尉、呆けてないだろうな!指示をだせ!。」

奈美は藤田の言葉に反応して考える。
(インターバルはあと10秒程度、それまでに何とか、位置特定を。)
奈美准尉「は、はい。今索敵を行ってます、、、、出ましたγポイントにも光線級部隊が、もう1部隊います。」
奈美の言葉に即座に答える亜美。
亜美戦隊長「部隊を二部隊に分ける。第二小隊と第六警戒小隊は当初の予定通りαポイントの光線級部隊を殲滅せよ。
γ地点の光線級部隊は我々戦隊本部小隊単独で行う。葉吹大尉。頼みます。」

それに対し、葉吹は返答する。
葉吹大尉「承知しました。1番機は進路変更、奈美准尉誘導よろしく。」
凜大尉「了解、第二小隊と第六警戒小隊、あたしが指揮をとる、ついてきて、よろしく!」



奈美准尉「は、はい。1番機はδ(デルタ)ポイントにて戦術機を投下願います。」
そうこう言ってるうちに12秒が立つ。
奈美准尉「第二射来ます、各機ランダム回避お願いします。」

藤田中尉「おう!回避は任せろ!第二小隊は降下体勢で待機、タイミングをミスるんじゃねぇぞ!」
そんな檄が飛び、奈月が答えた。
奈月少尉「了解!墜落はゴメンですよ?。」
藤田中尉「ヘッ!誰に行ってやがる!任せとけ!。」

通信でそれを聞いた槙村中尉の3番機も続く。
槙村中尉「最悪だ。あの馬鹿の予感が当たったよ...。ゴースト准尉、悪いが私は藤田よりも余裕がない。吐かないでくれよ?」
ゴースト准尉「了解です、自分は問題ありません、乗り物酔いはどんな時も今までなかったのでどんな飛行でも問題ありませんよ。」
と気合を入れて答える。

光線級の第二射も何とか回避し、奈美の指示にて誘導され、各機が降下ポイントに到達する。
葉吹大尉「1番機、戦隊本部小隊を投下する、投下今。グットラック。」
と言いつつ切り離しを行う。

だが、その降下の固定時を2番機が狙われる。
奈美准尉「藤田中尉、狙われてます、あと4秒水平飛行耐えてください。戦術機を降下させないと。」
と言った瞬間レーザーが発射される。

藤田中尉「くっ!。」
少ない動きで、なんとかレーザーを掠める程度に抑えられた。
藤田中尉「クソが、今のは流石に危なかった...。」

そのかすめたレーザーのせいで内部に破片が飛び散る。
それは、奈美の肩に小型の金属片が突き刺さる。悲鳴を右手で口を押えて出さないようにする。
痛みであぶら汗をかく。


奈美准尉「(、、、う、だめ。今声を出したら、皆動揺する。手当ても後回しにして最適なルートを割り出さないと。痛い、出血してる。それでも)
、、、2番機、3番機降下行けます。藤田中尉、槙村中尉お願いします。そののち1番機、3番機はそのまま離脱、2番機は旋回をお願いします。
最適ルートを戦術機部隊に伝えます。」



奈美の言葉に違和感を持つが、自身も頭から流れる物を擦り。
藤田中尉「あぁ!降下開始!2番機はこのまま旋回する!こっからが正念場だ!。」
槙村中尉「今掠っただろ!本当に大丈夫なのか!。」
藤田中尉「ここまで来て無しになったら、全部パァだ!最悪、早雲だけでも脱出させるさ...、良いから離脱しやがれ!。」

奈美は首を振って。
奈美准尉「嫌です、藤田中尉さん達と一緒に帰るのです。だから、私も最善を尽くします。、1番機、3番機離脱してください。
凜大尉、αポイントへは、少し右から迂回しつつ、突入してください、側面奇襲行けます。
亜美ねえ、いえ、早雲戦隊長、γポイントへは直接そのまま直線でお願いします。
こちらは強襲攻撃しかありません。迂回ルートは時間がかかりますので、!!、第四射きます、回避行動ねがいます、藤田中尉、う。。」
痛みをこらえる為に腰に付けたポーチから簡易応急キットの中から、口にガーゼを見えないように入れ、悲鳴が出そうになるのを噛んで抑える。」



凜大尉「こちらブラックキャット1、了解。ブラックキャット2(奈月少尉)、ゴースト1右翼からつっこむ!ついてきな!。」
亜美戦隊長「こちら、シルバーフォックス1了解、シルバーフォックス2(橘副官)、最短ルートで突っ込む。後ろは任せたわ。」
橘副官「了解です、後ろは気にせず突っ込んでください。」



奈月少尉「ブラックキャット2、了解。手早く終わらせます!。」


ゴースト准尉「ゴースト1了解、ブラックキャット1、2の援護をしつつ交戦します。」
奈月はゴーストと共に凛大尉に追従する。

藤田はレーザーを回避するが、間に合わず後部に命中する。
2番機副長「後部翼中破、火の手が上がってます!。」
藤田中尉「大丈夫だ、俺とコイツ...、ムリーヤが簡単に落ちるかよ!。」

なんとか、光線級の2部隊ともに迅速に攻撃を仕掛け撃破に成功する。
奈美准尉「敵、2個光線級部隊撃破完了、戦術機部隊は速やかにこちらの指示するルートにて離脱してください、藤田中尉、離脱、、し、てください。」
と、ふらふらになりつつも何とか携帯端末を震える手を動かし操作しつつ伝える。
亜美戦隊長「こちら、シルバーフォックス1了解、全機速やかに撤退せよ、BETAの部隊に補足されるなよ。」

戦術機部隊は無事待機していた輸送機隊に合流、しかし、輸送機隊の2番機は火が出ている。
葉吹大尉「早雲戦隊長、2番機はこのまま南條中将の基地へ帰還させましょう。あれでは、回収時間も惜しいです。」
亜美戦隊長「やむを得ない、ゴースト准尉の機体は、ここに置いていく、アサルトライフルのみ回収する、奈月少尉頼む。
ゴースト准尉すまんが、降りて奈月少尉の機体に乗って帰ってくれ。あとで南條中将に回収は頼んでおくわ。」

ゴースト准尉「仕方ないですよね。奈月さん申し訳ありませんが宜しくお願い致します。(奈美さん、、、大丈夫かな。)」
と回収を依頼しつつも奈美を心配する。

奈月少尉「了解です。ゴーストさん、こちらへ。」
ゴースト准尉「助かります。補助席借りますね。」
と奈月の機体に乗り込む。」

そうしている中、2番機は燃え続けている。
藤田中尉「よし、基地へ帰還するよ...まだだ、まだ飛べるさ。基地へ着いて俺たちが降りるまで保ってくれよ...。」
何故か意識が朦朧とし始めるが、自分の顔を殴って目を覚まして操縦する。
それを見た奈美は無言で藤田中尉の頭の止血と包帯を巻く。
そして、ふらつきながら席に戻る。

葉吹大尉「回収完了、基地に帰還する。2番機は一番最後に着陸せよ。」
と戦術機を回収して飛び立ち基地へ戻る。

1、3番機は問題なく着陸する。
南條中将「無事に帰って来たか、流石亜美ちゃんの部隊...ん?あの輸送機火が出てるだと!。」
南條の言葉を後目に、2番機は滑走路に近づく。

藤田中尉「クッ!ランディングギアが降りねぇ...!胴体着陸するしかない!全員対衝撃体勢!。」



藤田中尉も、副長も忙しく胴体着陸の準備に追われ、後席の奈美に気がついてはいないが、
反応はなかった。

先に着陸した葉吹大尉は地上部隊に胴体着陸の支援を要請する。
葉吹大尉「2番機炎上中、ギアも出ません、空港整備班に直ちに着陸支援と消化対応班をお願いします。」

藤田中尉「2番機胴体着陸を敢行する!。」
2番機はギアを出さないまま滑走路に侵入、輸送機胴体が滑走路に着いて火花を出しながら減速し、左にそれて停止する。
ワラワラと空港整備班と消防車が横づけし、消火作業を行う。

藤田中尉「なんとか、なったみてぇだな...いつの間にか頭に血がって、包帯付けた覚えはねぇんだが...。
早雲准尉、お前中々やるじゃ...クッ!。」
胴体着陸に成功した藤田は頭から血が出ていた事と包帯が巻かれている事に気づかず、そして奈美が肩から血を流して気絶している事を今気づいた。
藤田中尉「副長!起きろ!早雲准尉が重症だ!俺が連れて行くから連絡しろ!。」
2番機副長「は、はい!」

それを聞いた奈月とゴーストは慌てて、2番機へ向かう。
亜美は奈美の状況を聞き、衛生兵を向かわせるように手配し、助けに行きたい思いにかかるが、部隊長として報告のため、
二人に任せ南條中将に報告に向かう。

藤田は奈美をおんぶして、輸送機から出る。副長も続いた。
藤田中尉「早雲!しっかりしやがれ!。」

それを見たゴーストは血相を変えて、衛生兵を呼びに行く。
ゴースト准尉「衛生兵、どこだ。早く、頼む。」

藤田中尉「待っている時間が惜しい、救急車は!。」
その場に槙村も駆けつけ、藤田に話す。

槙村中尉「今緊急で車両配備をしてもらってる。ってお前も怪我してるじゃないか!。」

藤田中尉「俺のこたぁ良い!早雲が重症だ!。」

奈月も駆けつける。
奈月少尉「奈美!私が奈美をおんぶしますので藤田さんは休んで下さい。」

藤田中尉「馬鹿いえ、俺の操る機体に乗ったんだ。最後まで責任取る。」
そこにゴーストが衛生兵を連れてくる。

ゴースト准尉「衛生兵を連れてきました。救急搬送してもらいます。あとは衛生兵にまかせましょう。
藤田中尉殿も怪我されてます、一緒に行ってください。」
と車両に押し込む。

そして、場所は南條中将の執務室へ。
亜美戦隊長「早雲大尉入ります、任務完了しました。」

南條中将「ご苦労大尉、派手にやったみたいだね。」
苦笑いしながら出迎える南條。

それに対して、プチっと切れかける亜美。
亜美戦隊長「、、、南條叔父様。光線級集団は2部隊もいましたよ。増えたと言う偵察情報は聞いておりません、
せめて、直前でもいいので偵察情報は最新のが欲しいです。奈美が負傷して運ばれてるんですよ。(# ゚Д゚)
それに輸送機隊の2番機の藤田中尉達も、、、。」

南條中将「2部隊いただと?偵察漏れだな...、偵察部隊の連中め...すまない事をしたよ。」

亜美戦隊長「今回のは輸送機部隊と奈美准尉のお手柄です。特に2番機は予想外に2部隊もいたのにも関わらず
光線級部隊に狙われても現場に留まって、支援をしてくれました。
せめて何か特別褒賞でも出してあげてください。あと輸送機の2番機について補充を要求します。
それとゴーストが搭乗していた機体、吹雪を置いてくるしかありませんでした。回収をお願いします。」
と伝える。

南條中将「確かに、こちらの責任問題だからね。何かを出しておこう。
2番機はちょうど新品の輸送機があったはずだから、それを回しておこう。
それと、吹雪の回収はこちらでやっておくよ。」

亜美戦隊長「お願いします。私からはそれだけです。私は奈美の所に行ってきます。
南條叔父様は、、一緒には行けないですよね。。。褒めてあげてほしいですが、、、。」
と残念そうに話す。

南條中将「あぁ、今回の事後処理をしなければならんからな...、奈美ちゃんによろしく言ってくれ。」
亜美戦隊長「承知しました。では失礼します。」
と敬礼して駆け足で奈美がいる医務室へ向かう。

そして奈美の手術中の前室での部屋にて。
衛生兵が藤田中尉の頭の傷を見ている。
衛生兵「、、、出血してすぐに適切な処置と対応でもう血は止まってます。問題ありません。
出来たら2~3日安静にしてください。これは応急処置が適切に行われていたからですね。
良かったですね。お大事になさってください。」
と退出していく。

藤田は頭を掻いてタバコをポケットから取り出し、口に咥え火をつけ吸い始める。
藤田中尉「早雲め、自分の心配をしろってのに...。」

槙村中尉「って何さらっとタバコ吸ってるんだ。医務室は禁煙だぞ?」
藤田中尉「るせぇよ。頭に響くじゃねぇか。俺にとってはタバコ吸った方が治りが早いんだよ。」

奈月少尉「奈美、大丈夫だよね...。」
気弱そうに言う奈月を尻目に、藤田は槙村の注意を無視してタバコを吸い続ける。

ゴースト准尉「、、、奈美さんは自分の事は後回しで、他人を労わる方です。だから自分の事は後回しにしたんですよ。
それに藤田中尉殿が仰った事を優先して、、、だから、こうなる事は解ってた。だから奈月さんか自分が一緒にいるべきだった。」
と自分で意見具申した事を後悔し行き場のない怒りで壁を殴る。

藤田中尉「済んだことを嘆いても、始まりゃしないさ。たられば話はキリがない。
だが、少なくともこれでくたばる奴じゃない事は確かだよ。」

そこに南條中将に報告が終わり駆けつけた亜美が入ってくる。
亜美戦隊長「ゴースト准尉、そこまで。自分を傷つけたら、奈美は悲しむぞ。藤田中尉の言う通りだ。
奈美は、、戻ってくる。絶対に。」
と言う。
そうこうしてると軍医が出てくる。

軍医「、、出血多量に近い状態で危なかったが、何とかなった。あとはしばらく絶対安静だ。
しかし、良かったな、少しずれていたら、金属破片は体に当たって肺か、心臓に刺さっていたかもしれん。
意識は今は少しあるが、面会するならあまり体力を使わせるなよ。」
と言って出ていく。
そのまま奈美は病室へ運ばれていく。

病室で奈美は藤田中尉を見て弱弱しく話す。
奈美准尉「、、、もう、し、わ、けあり、ません。。結局、気、絶して、しまい、ました。わた、しは失格で、すね。」
と答える。



藤田中尉「しゃべるな。そんな状態で言わなくていい...。」

奈美准尉「あり、がとう、ござい、ます。みな、さんが、無事なら、それで、よか、った。」
とそこで目を閉じる。疲れ切って寝たようだ。
藤田中尉「無茶しやがって...認めてやるよ。テメェの事をよ。」

亜美は奈美の頭を撫でて、皆に言う。
亜美戦隊長「皆、お疲れ様。奈美には奈月少尉かゴースト准尉のどちらか1名を付けて後は戦隊基地に帰還する。
動かせる状態になったら、戻ってきて。と事後の事務処理の為に葉吹大尉達と先に戻る。

ゴースト准尉「奈月さん、私が残って後で戻ります。先に皆さんと戻ってもらってよいですか。」
と一声かけて奈美を見守る。

こうして戦隊に被害は出たが、作戦は成功し、終わることができた。
END

闇夜の空挺降下作戦が終わり、戦隊の基地へ奈美とゴースト以外は戻った。

翌日、南條中将より戦隊の輸送機部隊の3名に今回の作戦の褒章で呼び出しがかかり、
葉吹大尉と藤田中尉と槙村中尉が呼ばれた。

3名で南條中将の基地へ向かい、基地のゲートにて南條中将からの呼び出しのため
来たと伝える。

そのまま許可が下り、司令官室へ向かう。
3人で司令官室前に到着し、葉吹が代表してドア越しに伝える。
葉吹大尉「第零独立強襲戦隊戦術機空挺輸送隊、葉吹大尉以下2名南條司令官のお呼びにより参上いたしましたわ。
入室してもよろしいでしょうか。」
と伝える。

入り給えの声が聞こえて入室すると、そこにはいつもの様に着崩した軍服に机に
裸足である左足を出し水虫薬を付けている南條中将と、
ため息を吐きながらそれを見つめる七瀬瑠姫(ナナセルキ)秘書官だった。



南條中将「夜間降下作戦の成功ご苦労だった。流石早雲大尉が選んだ選りすぐりだね。」
七瀬秘書官「中将...せめて爪を切るのをやめてください。」
藤田中尉「あのおっさんが中将?見えないんだが。」
槙村中尉「藤田!。」

一瞬ぎょっとした3人で有るが、葉吹が申告する。
葉吹大尉「お呼びにより葉吹大尉、藤田中尉、槙村中尉3名参りましたわ。
、、、司令官殿。私達を見定める為とは言え、女性の前でそれはちょっとですわよ。」
と┐(´д`)┌ヤレヤレと七瀬秘書官に同情する葉吹であった。

南條中将は突如笑い出し、答えた。
南條中将「ははは!見定めていることも見抜くとは、葉吹大尉失礼した。
だがこのスタンスは変えられないよ。」

葉吹は笑って。
葉吹大尉「もちろん解ってますわ。あの早雲戦隊長の後見人の方ですもの。
いつも早雲姉妹の南條中将を見る視線でわかりますわ。
私たちは早雲戦隊長の部下でもありますが、家族、姉妹ですわ。
ですから、その必要はありません。」
と戦隊結成時に三芳中将からの推薦で戦隊に入隊している古参の士官である葉吹は答える。
(姉妹の秘密は知らいないが、お母さんのような微笑みを浮かべて答える。)

南條中将「さて、まずは陸軍中将としての仕事をだな。今回の作戦の立役者である君達3人に、
勲章を授与しよう。七瀬君、用意はあるかね?」
七瀬秘書官「勿論です、ここにあります。」
勲章授与が始まる中、藤田は独りごちる。
藤田中尉「勲章ね、んなもんより天然物の飯が食いてぇな。」
槙村中尉「あのな...。」

葉吹大尉「有難うございます、謹んで受領致します。
可能であれば、たばこがあれば嬉しいです。私は吸いませんが藤田中尉達や
今回の任務に携わった方々にお渡したいのですが宜しいでしょうか。
それで、我慢してね藤田中尉。」
とたばこの重要性を理解してる葉吹は伝える。

南條は和かに答える。
南條中将「あい分かった。良いタバコも送らせて貰うよ。」

藤田中尉「んだよこの中将殿、分かってんじゃんか!ありがとう葉吹の姉御!。」
槙村中尉「はぁ...、中将ご厚意に感謝します。」

葉吹は藤田へウインクしその後南條中将に話しかける。
葉吹大尉「有難うございます。ご厚意に感謝いたします。
それでは、これにて失礼いたします。(敬礼)」
と答えて3人は退出し、戦隊の基地へ戻る。

南條中将「七瀬ちゃん、この後の書類関係任せて良いかな?」
七瀬秘書官「奈美准尉のお見舞いですね。分かりました。ですが、私にも何か差し入れをお願いしたいです。」
南條中将「分かっているさ。じゃあ頼むよ。」

そして病室の奈美の個室部屋に場所は移る。
さすがに奈美はまだ体力も回復しておらず、弱り切った状態でゴーストが流動食を口に運んで食べさせている。
少し食べたがぐったりしている。ゴーストは、奈美の口を拭いて横にさせる。
奈美准尉「もう、しわけ、あり、ません。ごちそ、うさまで、した。」
と食べるのにも難儀な状態であった。

ゴースト准尉「全然、問題ないですよ。ゆっくり療養しましょう。いつも奈美さんのご飯おいしいの作ってくれるし
優しい奈美さんのためなら何でもしますよ( ´艸`)。」
と答える。と、そこに。

南條中将「邪魔するよ。おや、本当に邪魔みたいだね。出直す必要がありそうかな?。」
二人を見てわざとらしく言う南條。

南條を見たゴーストは直立不動になり、敬礼する。
ゴースト准尉「いえ、そんなことはありませんよ(汗。中将閣下殿。」
(たぶん、奈美さんの様子を見に来たんだよな、これは邪魔しちゃいけないよな。)
と考え。

ゴースト准尉「中将閣下殿、申し訳ありません。私、早雲准尉のご飯のトレイを下げて
しばらく病室前にて立哨しておりますので、早雲准尉をお願いできますでしょうか。」
とお願いする。

南條中将「そうか、大丈夫任せなさい。
ああ、空気読んでそのまま外に出てなくて良いから真っ直ぐ帰って来なさい。奈美の彼氏殿?」
ゴーストをからかう南條。

ゴーストは敵わないなと思いつつ、これ後見人の叔父様に公認されたと思っていいのか?と思いつつ
姉妹につく悪い虫と思われて左遷させられるかもとくわばらくわばらと思う。
ゴースト准尉「ハ、恐縮であります。大好きであります。これからも早雲准尉の護衛兵として護ります。」
と配膳されたトレイを片付けに病室を出る。

南條はそれを見て、和かになる。
南條中将「ありゃ奈美ちゃんにホの字は間違いないな。
私も若い頃に亜紀さんに思いを伝える事をすれば...、おっと昔話は老化の証だな。
さて、奈美ちゃん見舞いに来たよ。気分は大丈夫かい?」

ベットを少し頭側を上げて。
奈美准尉「南、條叔父、様ごめん、なさい。まだ、体調戻って、ない、です。
はや、く復帰したい、です。
お母、さんたぶん、あとで、知ったと思い、ます。
でも、その時にはお父さんと。ごめん、なさい。」
と泣きそうになる。

南條はすぐに止めに入る。
南條中将「無理させてしまったか、大丈夫だから横になって良い。
私の心配は良いさ。今は自分の身体の心配をしなさい。」

奈美准尉「叔父、様方があっての、私達、です。いつも、有難う、ございます。
私、叔父様のお役に、立ててます、か?」

南條中将「勿論さ、でも私の為に進んで働こうとしないでくれ。
自分や守りたい者の為に自身の力は使いなさい。」

奈美は首を横に振る。
奈美准尉「私は、衛士の、ように、亜美、姉さんのように、力も能力も、ありま、せん。
守りたい、人の中、に南條叔父、様もです。だからこれ、だけは使い、たいです。
人で、もない、私の我がままをお許し、ください。また同じ、絶望な未来が、くるのは嫌、だから。」

南條はその言葉に嬉しくもあるが、表情には出さなかった。
南條中将「そうか...ならゆっくり休んで治すことを集中しないとね。
私は、そろそろ戻らねばならないから。また来るよ。」

奈美准尉「叔父、様、お忙しい中、お見舞い、ありがとう、ございました。
最後に、我がまま、を聞いてくれます、か?。」
と片手をだして。

奈美准尉「申し訳け、ありません、もう、疲れて落ち、そうです。
落ちるまで手を握って、てもらえません、か。」
と遠慮がちに言う。

南條中将「それは...分かった。これで良いかい?」
その言葉に南條は良い澱むが、奈美の手を握る。

嬉しくてにっこり笑う奈美。


奈美准尉「嬉しい、です。有難う、ございます。南條、叔父様。」
とそのまま寝落ちする。
疲れ切っているのか、スー、スーと呼吸が聞こえる。
南條中将「奈美ちゃん、私は君に手を握って嬉しいと思われる人間じゃないさ...。」

そこに戻ってきたゴースト。
ゴースト准尉「そんなことありませんよ、中将閣下殿。早雲准尉は本当に慕っておられますよ。
司令官として色々な事があるかとは思いますが、それでも早雲准尉がそう思うのならその通りです。

それに現に戦隊を護って頂いております。私や弥栄少尉だけでは早雲准尉を護る事は出来ないこともあるので。。
菅中尉殿の件の時は特に、痛感の思いでした。今回もそうですが、、、申し訳ありません。
輸送機に乗せる意見具申をしたのは自分で有ります。空挺降下に慣れさせるのには時間が足りませんでした。
自分の責任です。」
と頭を下げる。

南條中将「君が悪い訳じゃない。奈美ちゃんも覚悟があってやったんだからね。
彼女達を守るのは、彼女達の両親の墓前で誓った事だ。君のせいじゃない。」

ゴースト准尉「恐縮であります。でも、次は必ず隣にいて護ります。
司令官殿もどうぞ、戦隊長殿と早雲准尉を今後ともよろしくお願い致します。」
と話す。

南條中将「愚問だよ。本来ならこちらでやる作戦だったんだ、
感謝するのはこちらだよ...、さてそろそろ失礼するよ。」
そんな事を言い医務室を後にした。

敬礼をして見送るゴースト。
(この方々がいなければ、戦隊どころか、姉妹は、どうなっていたことか。
ありがたいことだな。しかし学の無い俺には政治とか情報員とかはさっぱり解らん。。。
でも、それでもそんな事は関係なく奈美さんは絶対に護りたいな、これからも。)
と振り返り、寝ている奈美を見つめるゴーストであった。



南條中将は司令官室へ戻ると、デスクの椅子に座りメガネを外し目を擦っていた七瀬秘書官へ声を掛けた。
南條中将「戻ったよ七瀬ちゃん。お土産が良いのがなかったから天然物の紅茶葉を出そうか。
紅茶好きだろう?」

七瀬は変わらずため息を吐きながらも、あまり見せない和かな顔になりながら応えた。
七瀬秘書官「そんな事を言って、淹れるのは私なんですから...、お茶請けは合成ビスケットしかありませんよ?」

七瀬秘書官がお茶菓子と紅茶を淹れに行くのを横目に見ながら
奈美の思いを聞いて嬉しく思い、彼女の任務中に守ることは何か無いかと考える南條であった。
今度こそEND