第零独立強襲戦隊興亡記~外伝2001年:整備兵達のお祭り編

 

2001年の早い時期、真木整備班長が復帰されるのが近いと戦隊の全員が喜んで、みな職務に気合が入っていた頃。。。

とある整備班の暗がりの会議室にてこっそり話し合いが行われていた。
陸軍派閥整備班八城秀樹「、、、と言う事で真木整備班長殿が居ない今、やるべきではないかね。
整備班内の貯蓄も心もとない。」
橿原整備兵「なんで私がここに呼ばれるのですか、、私帰っても良いですか。」




そんな時、ドアを強く開かれ砂原と菊間が入って来た。
砂原整備兵「おうおう、隠れて何話してんだよ?相談事なら俺たちにもだろ?」

菊間整備兵「すいません八城さん。整備班に関わる事態なら、ちゃんとお話しして頂かないと。」

八城整備兵「何を言っているのですか、あなた方斯衛派閥の方を待っていたのですよ。
こういうことは統一して事に当たらなければ。」

困っている橿原整備兵
橿原整備兵「ですからなんで私なんですか~、落合副長にしてくださいよ~。(泣)。」
と言う。

砂原整備兵「そりゃ、落合はナンバー2だぞ、次期整備班長だ。他も見なきゃならないからな。」

菊間整備兵「そうですよ彼女、落合さんは言わば若頭ですから、我々で対処できる事はしないと。」

八城整備兵も同意と首を縦に振り答える。
八城整備兵「そりゃ間違いなく、見つかれば副長だから即刻上月副官に話が伝わってアルバイトが出来なくなる。
いいのかひもじい思いをすることになるぞ。
で、斯衛のお二人にはそちらの方々に根回しをお願いしたい。
ちょうど真木班長がまだ戻られいないうちに予算を確保しておきたい。
そこでA-01連隊の整備班の伝手でお互いに物々交換やらしたいと思っていてな。
ハゼの干物も今のうちに作っておきたい。と言う事ですよ。お二人どうですか。」
とニヤリと笑い砂原と菊間に持ち掛ける。

橿原整備兵「(あ、これ戻ってきたときか落合副長に怒られるやつですね。

どうしよう(泣)」
と頭を抱えている。

砂原整備兵「八城、うまく行くんだろうな?予算が消えちまえば色々困るしな。」
菊間は何も言わずにニヤニヤしていた。

菊間(さて、今回は何処までいきますかね...あっ、証拠は一応押さえておいて...)
あー失敗するのが大幅に上がったw事は八城も砂原も気づいてはいなかった。
成功すれば開発室の予算が増える、失敗しても菊間は即逃げて、姉御にしばかれる整備兵をみれる。正に愉悦。

自信をもって答える秀樹。
八城整備兵「もちろんだ。国連軍のA-01連隊の整備兵とのつてもある。
だが、真木整備班長、上月副官や落合副長にバレたら終わりだ。前例があるからな。
だからそこを何とかしてほしい。我々も陸軍派としては落合副長は何とかするが、、、
そこは橿原整備兵が何とかする。」

橿原整備兵「だから~なんで私なんですか~(泣)。」
と諦めのどよーんとした目になっていた。

砂原整備兵「A-01の整備班か...まぁ特殊部隊の所で衛士同士は良い関係が築けてるみたいだけど、お堅そうだな...」

菊間整備兵「逆ですよ砂原、我々独立部隊、しかも斯衛の人間も関わっている部隊ですから、硬い所であると思われていると思いますよ。」

八城整備兵「砂原、さすがにそれはまずいぞ。整備班もうまく交流しないと、うまみはあるからな。で、どうするのだ。」
と言う。

砂原整備兵「どうするだって?実行以外ないだろうが、行こうぜ。」

八城整備兵「よし、では斯衛側は頼むぞ。写真も適度に衛士達中心に頼むぞ。
空挺輸送機部隊の整備班にも話は通してある。あちらは葉吹大尉を筆頭に藤田中尉とかの写真を出してくれるそうだ。」

菊間整備兵「藤田中尉の写真か...まぁ隠れファンはいると聞く。行きましょう。」

八城整備兵「よし、では各々各自頼むぞ。解散。」

橿原整備兵「だから~。私の話聞いてください~。(泣)。」
となぜか落合副長からバレないように動けと言われて凹んでいる。
こうして整備兵達は裏で動き始めていた。

その頃の習志野駐屯地、南條中将の執務室。
南條中将と七瀬秘書官が会議をしていた。

そこに三芳中将が仏頂面で入ってくる。
三芳中将「入るぞ、恭次郎。」
と来客ソファーにどっかりとムッツリ顔で少しお怒り気味で勝手に座る。



南條中将「入って早々機嫌悪い顔しよって...なんだ隆文。」



七瀬秘書官「三芳中将、いらっしゃいませ。今お茶をお持ちしますね。」


三芳中将「七瀬中佐ありがとう。お願いする。
、、、戦隊の整備兵達が悪乗りしてやがる。お前の所の諜報員は何か知ってるのか。」
と言う。

南條中将「確か...A-01の整備班と交流するとかしないとかか...。
正確性出す為にもウチの諜報員を整備班に紛れ込ませるべきだったかな〜。」
思い出したかのように言う。

苦虫を嚙み潰したよう顔をして答える。
三芳中将「、、、それは構わん。むしろ技術交流で良い事だと思う。
だがな、、、女性衛士達の隠し撮りをして売買していると聞くぞ。
その中には姉妹の写真もあるとかなんとか、全くけしからん。
まあ、な普通の写真なら私も男だからわかるし黙認するが、(ちらっと七瀬中佐を見て)
ちょっとな色々いかがわしい内容も出回ってるとかなんとか。」

七瀬秘書官「中将、コレは取り締まるべきでは?」

南條中将「何言ってるのさ、整備班だって人間だよ?機械弄り以外の娯楽がないんだ、それぐらいは寛容して上げなさいよ...。
だが、姉妹の写真が出回るのは叔父としては見過ごせないね〜」
菊間から実はそんな事があるとの報告書を、七瀬が取り出したので眺めながら南條は答えた。

苦笑しながら七瀬より受け取ったお茶を飲み一息入れて答える隆文。
三芳中将「まあな、整備班達のお陰で成り立っているからな。
ある程度は私にも覚えがあるから見逃すがな。。。
ほら貴様も姉妹の事になるとそうではないか。だから相談しに来た。
うちの戦隊への派遣している警務隊にはどうするかは少し待ってもらっている。」

南條中将「せっかくだ、現行犯と行こう。警務隊を貸してくれ。
私と、七瀬君で現場を抑えようじゃないか。ついでにA-01部隊と207b分隊の様子も見よう。」

七瀬秘書官「中将、せめて香月博士には話を通した方が...。」

南條中将「勿論さ、ちゃんと話すよ。」

じっと南條の顔を見て。
三芳中将「、、、解った。貴様に任せる。警務隊は私服の精鋭でいいか。分遣隊をそちらに派遣する。」
と言う。

南條中将「ありがとう隆文。では七瀬君、我々の十八番で行こうか。
私は香月博士に連絡してから行くから、先に分遣隊を率いて現場に向かってくれ。」

七瀬秘書官「了解致しまし、え?中将もですか?」

南條中将「最近は政争ばかりで飽き飽きでな。偶には現役時代の活動もしないと訛りそうで仕方ない。」
南條恭次郎中将、若い頃は七瀬中佐と同じく歴戦の諜報員だった事を知る者は少ない。

やれやれ火を付けてしまったかと思いつつも若い頃の諜報員時代を知っている隆文は答える。
三芳中将「まったく。やり過ぎるなよ。」

南條中将「彼らが簡単に懲りてくれればな〜」
と言い、香月博士へ通信を繋げる。

繋がった瞬間不機嫌そうな夕呼が出る。
香月副司令「、、、何よ狸オヤジ。」
いきなりこれである。

南條中将「あぁ、実はちょいと戦隊の整備班の一部がいらん事をすると言うのを聞いてな。
しかもそちらのA-01整備班とコレから取り引きがあるみたいでね。
まぁ、簡単に言うと基地内で取り引きあるからそこをしょっぴくので、コレから入るねと言う事前申告。
そして、白銀君や207b分隊ともついでに接触するから宜しくね。
伝えたからね、じゃ。」
と一方的に伝え、切った。
(勿論、本来なら大問題である。)

通信画面から一方的に南條がOFFにしたのを見て一瞬唖然としたが、ワナワナと震えながら怒りの様相を見せる。
香月副司令「この、クソ狸オヤジが(# ゚Д゚)また引っ掻き回しに来るのね。
MP隊に連絡して追い返してやるわ。塩まいときなさい。」
と言ってたとかなんとか。

七瀬秘書官「塩撒いとけとか言われてますよきっと...」

南條中将「ははは、MP隊に来たら追い返しとけとか言ってるだろうな〜、でも既に基地内なんだけどね。」

そんな怒鳴り散らしているであろう香月に、同情する七瀬とニコニコした南條は、
分遣隊と共に清掃員に変装して既に潜入に成功していた。
(はえーよw)
そこは香月博士に秘密裏に基地同士の地下道的なのを、南條の権力でなんとか...したらしい。

国連軍MP隊小隊長「居たか?まだ見つからんのか。相手は日本帝国陸軍の高官だ。丁重にお帰り願うようにしろ。」
と気が付かない様子であった。

七瀬秘書官「それで中将...キョウ先輩はどうするんです?」

南條中将「ナナセちゃん、まだ取り引きは先だから訓練所の清掃名目で207b分隊の様子でも見に行く事にしようか。」

207b分隊はグラウンドで走らされていた。
神宮司教官「あと20周。脱落者が出たら一からやり直してもらう。」
と、鬼教官ぶりを発揮していた。

それにもめげず必死に走り込みをしている面々。

七瀬秘書官「キョウ先輩、彼女らが207b分隊ですね。...。
どの訓練兵も政府や国連の重鎮の娘達の中に既に死亡届が出ているはずの白銀武がいる。
異質ですね。」
七瀬は訓練風景に映る訓練兵を見てそう言った。

南條中将「護衛の為に正規軍から引き抜かれたとか、諜報員だとかの方がまだ納得できるが、
まさかの香月博士の教え子とは...私の諜報能力もまだまだってところか。」

と分析、観察している二人の周りにいる警務隊の1人が掃除をしながらこっそり声を掛ける。
警務隊A「中、いえ、キョウさん戦隊の衛士の方が通り過ぎますよ。どうしますか。」

どうやら奈美が207B分隊に差し入れをもってきていたようだ。ゴーストが一緒に荷物をもってこちらに来ている。

南條中将「そりゃ観察だよ。特に深い理由はないだろうさ。」

警務隊A「では、このまま素知らぬ顔で掃除をしてますね。」
と言い距離を取る。

その南條達の横を通り過ぎる二人。
奈美准尉「いつもお掃除有難うございます。お茶良かったらどうぞ。」
と清掃員達に配り207B分隊のメンバーの所へ行こうとする。
が、奈美が??と何か察したのか振り向き南條と七瀬を見る。



ゴースト准尉「どうしたんですか奈美さん。」
とゴーストが奈美に聞いている。



七瀬秘書官「流石の能力ですか、キョウ先輩。」
南條中将「そうだね。こりゃあばれるかな...。」

奈美准尉「、、、いえ。何か知ってる方のような気がして。
気のせいだったようです。」
と知った上でなのか本当に解らないのか。。恭次郎に頭を下げてそのまま神宮司軍曹の所へ行く。

ゴーストがちらっと清掃員達を見るが、奈美が危険を感じないのであれば、
危害を加える気配がないと解ると奈美に付き添う。

南條中将「感が良い子は好きだけど、今は勘弁して欲しいかな...。」
そう言って清掃をしながらも呟く。

奈美とゴーストがまりもに話しかけている。
神宮司軍曹「喜べ、早雲准尉殿から差し入れだ。
終わった者から受け取って休憩しなさい。」
とまりもが言うと207b分隊の面々が喜んでラストスパートしている。



七瀬秘書官「訓練兵に差し入れですか...最近ではあまり見ない光景ですね。」

南條中将「それだけ国が困窮しているわけだよ。歯がゆい話だ...。」
場所をもう少し離れた所で休息を取りつつ様子を見ている。

彩峰訓練兵が目の色を変えて最後の周回をぶっちぎりで終わらせて奈美の手を取る。
彩峰訓練兵「じゅ、准尉、焼きそばパンは有るのですか。前にお願いしたのは。」

奈美が手を握りしめられてちょっと赤くなって優しく微笑んでいる。
奈美准尉「、、、慌てなくてもちゃんと作ってきましたよ。はい。」

キラキラした顔で喜んでいる。。
彩峰訓練兵「これだ。これが食べたかった。准尉のお手製。」

周りがやれやれとゴーストから飲み物をもらってた。

七瀬秘書官「綾峰慧訓練兵。確か彼女の父親は、帝国陸軍の中将でしたね。」

南條中将「あぁ、彼もまた優秀で優しい男だったよ...惜しい奴だった。」

慧の行動に千鶴が怒る。
榊訓練兵「あんたねえ、早雲准尉殿が困っているじゃない、ちゃんとお礼言わないと。まったくもう。」
と慧に詰め寄る。

南條中将「榊千鶴訓練兵。父親は日本帝国今代首相だ。」

七瀬秘書官「榊総理の娘様...最初に情報を見た時は頭を抱えましたよ。」

ギャアギャア二人が言い合ってると止めに入る壬姫と美琴。
珠瀬訓練兵「二人とも喧嘩は止めましょうよ~、神宮司軍曹に怒られますよ。」

鎧衣訓練兵「そうだよ、せっかく差し入れしていただいたのに没収されたらそれこそだよ。」
となだめる。

神宮司軍曹がじとーと二人をみてる。
御剣訓練兵「そなた達そこまでにしておけ。教官殿が見ているぞ、没収どころか追加の訓練されられてはたまらんぞ。
早雲准尉、助かる。」
と苦笑しながら話している。

奈美准尉「いえ、お口に合えば幸いです。」
と優しく微笑んで答える。

御剣を見た南條は、目を見開く。

七瀬秘書官「先輩、今更では?」

南條中将「やはり双子だな...この場であまりこの話はすべき事じゃないからこれ以上は言わないが...。」

そして、男の衛士がその輪に入る。
白銀訓練兵「おーいまりもちゃんがにらんでるぞ。いい加減にしないと色々追加されるぞ。
せっかくの准尉殿の差し入れだ。ありがたく頂こう。お礼もな。」
207b分隊の皆「さんせーい。早雲准尉ありがとうございます。」
と嬉しそうに皆それぞれ飲み物を飲み、焼きそばパンを食べる。

優しい視線でそれを見ている奈美。
奈美准尉「いえ、お粗末さまです。喜んでいただければ。」
と答える。

南條中将「そして白銀武。香月博士の部下と言う事で警戒が解けたが...。」

七瀬秘書官「彼は、本当に訓練兵なのでしょうか?そこらの衛士よりも実力が有るように私は見えますが。」

南條中将「さぁ?少なくとも戸籍では死亡扱い。分からないから、興味がある。
彼が1人になったら少しお話ししようか。なっちゃん。君から話しかけてくれよ。」

七瀬秘書官「はぁ...分かりました。」

奈美の優しい微笑みをみて武は思った。
白銀訓練兵「(、、、並列世界のあの時にこんな日本帝国軍の独立部隊はいなかった。
それにこんなに俺たちと接してくれる部隊もなく訓練をしていたはずだ。
これはどういうことなんだ。この方々も見たことはない。)」

南條中将「はてさて...いつ1人になるのやら...。」

ゴースト准尉「奈美さんそろそろ、アラート勤務の交代時間ですから行かないと。」

奈美准尉「そうでしたね。では皆さんまた。」
と敬礼ではなく、お辞儀式の敬礼を行う。

彩峰訓練兵「早雲准尉、また作ってください。これまた食べたい。」

奈美准尉「気に入っていただけて幸いです。また差し入れに来ますね。」
と優しく微笑んで帰る。

まりもが207b分隊に声を掛ける。
神宮寺軍曹「さて、良い休憩になっただろうあと50周追加。、、、白銀訓練兵は残って少し待機。」

武を除く全員がえーーーと絶望な顔をして走り出す。

武が?と思うがそれに従う。

なぜかまりもはみんなと走り出す。素知らぬ顔をしているが、、

白銀の後ろから声が掛かった。

七瀬秘書官「ようやく行ってくれましたか...お初にお目にかかります。白銀武訓練兵。」

白銀が振り返ると、変装を解いた七瀬が現れた。

警戒する武。
白銀訓練兵「!!、アンタ誰だい、お姉さん。(この人も誰だ。こんな方には会ったもない。)」

七瀬秘書官「驚かれるのも無理はありませんよ。
私は七瀬と申します。」

自己紹介した七瀬の後ろから、変装を解いた南條も現れた。
南條中将「やぁ白銀君、ウチの美人秘書官に一目惚れしたかな?」

びっくりする武。
白銀訓練兵「!!!おっさ、いや南條中将どうしてここに、それとお姉さん秘書官?
(こんなおっさんにこんな美人な秘書官がいるとは)。」

南條中将「何って、別件で来たけど君の事が気になってね。様子を見に来たって訳さ。」

七瀬秘書官「ざっくり言うとそうなります。」

白銀訓練兵「、、、またまた。夕呼せん、いえ副司令が言うにはあなたは狸オヤジと良く言ってます。
何を調べに来たのですか中将。」
と答える。

南條中将「私が狸なら香月博士は狐だよ。
少なくとも君のことではないかな。それに彼女の計画は知っているよ、支援者だしね。
ウチの戦隊と彼女の部隊の整備班が何やら如何わしい事をするとかなんとか...。」

七瀬秘書官「白銀訓練兵、その質問をして中将が答えた時点で、貴方には守秘義務が発生してます。それを理解してますか?」

その言葉に反応する武。
白銀訓練兵「、、、ではこれ以上は話すこともお答えもできかねます。
自分は国軍軍所属です。あとは副司令を通してください。」

南條中将「って事だ。七瀬ちゃん、一本取られたな!」
そう和かに笑う南條。

七瀬秘書官「...答えてくれるかとは思いましたが、確かにそうですね。失礼しました。」

南條中将「七瀬ちゃんが失礼した。安心しなさい、大した事じゃないから守秘義務なんて発生しないさ。」

二人が何を考えているのかは解らず困る武。
白銀訓練兵「副司令達が困る事だけは困る。それ以外なら答えられますが。あいつらと一緒に戦いたいので。」

南條中将「勿論だとも。君は私を信用してはないだろうが、私は君が気になるんだ。
まるで先のことを知ってるような感じもするからね...まぁ、これ以上は白銀君も困るだろうし、今日はここまでにしよう。
白銀君、次はちゃんと帝国陸軍中将として会おう。」

ギクッとする武。
白銀訓練兵「、、、おっさ、いえ中将は、何を。いえ。訓練に戻ります。早雲准尉に感謝を。
あの方はとても優しくて素敵な方ですね。」
と敬礼して仲間の元に戻る。

南條中将「あぁ、気をつけてな。」

七瀬秘書官「中将、そろそろ行きましょう。」

南條中将「分かっているとも。」

走って皆の元に戻っている武。そこに。

菊間整備兵「おや、南條中将とのお話しは終わったようですね白銀君。」
菊間が壁に寄りかかった状態で白銀に話しかけてきた。

びくっとしながらも止まり答える武。
白銀訓練兵「(気配なんてしなかったぞ。)、、、その服装は帝国陸軍第零独立強襲戦隊の整備班とお見受けしますが、、
どなたですか。」

菊間整備兵「はい、私は第零独立強襲戦隊の整備班所属、菊間道永と言います。
香月博士の部下だと聞いたので既にご存知かと思いまして...失礼しました。
今後は独立強襲戦隊と共に戦うと思いまして、先にご挨拶と、貴方の様子を見たくてきました。」

警戒しながら答える武。
白銀訓練兵「それはご丁寧に有難うございます。、、、整備兵の方が何用ですか。」

菊間整備兵「...隙があるようでありませんね。本当に訓練兵かと疑うくらいに。
そうですね、せっかくだから聞かせて下さい。貴方にとって御剣訓練兵はどんな存在ですか?」

その言葉に、、、反応する武。
白銀訓練兵「あんた、何を探っている。冥夜はかけがえの無い頼もしい戦友です。それ以上でもそれ以下でもない。」

菊間整備兵「そうですか...それなら良かったです。
まぁ、今後も貴方にはお会いするでしょうからこれくらいにしましょう。
あと一つ忠告です、国連軍の基地だから安全とは思わないで下さい。意外と抜け穴は存在しますので。」

白銀訓練兵「!!あんた何者だ。どう言う事だそれは。」

菊間整備兵「言葉の意味の通りです。今は私の飼い主と南條中将、
そして香月博士の尽力で羽虫は寄せ付けていませんが、何にでも穴はあります。
私も最悪の事態にならないよう尽力はしていますので...
まぁまた会う機会があれば、特別に私の事をお教えしますよ。」

そう言うと菊間は消えていた。
白銀訓練兵「、、、絶対にあいつはただの整備兵じゃない。(並列世界にも居なかった)何者なんだ。」
と今度こそ訓練に戻る。

菊間整備兵「さて...全く大捕物の前に何をしているんですか?七瀬中佐、南條中将。」
少し歩いた先、掃除中との看板が立てられている女子トイレに入り、待機していた2人に話しかけた。

七瀬秘書官「いえ、中将がせっかくだからと...。」
胃を摩りながら答える七瀬に、南條は苦笑いをしながら答える。

南條中将「いやぁ、彼が意外と頑なだったを予想出来なかったのが盲点だったかな。」
こうしてまた着替えた南條達は国連軍の整備兵と戦隊の整備兵が集まる部屋に向かう。

とある国連軍の戦術機の整備部品が保管している部屋にて。
八城整備兵「こっちだ、砂原。おい、ブツは持ってきたか?」
と国連軍の整備兵が来たのを確認して話しかける。

国連軍A-01連隊所属の整備兵「ああ持ってきたぞ。こっちはあのヴァルキリーズ隊のと喜べ、
なんとあの207b分隊のもあるぞ。」
と写真を見せる。

砂原整備兵「こりゃあ、えらい別嬪さんじゃないか!良いものあるじゃないか。」

八城整備兵「これはいいな。売れるよ。ではこちらは早雲姉妹とか司軍医長とか、真木少佐のもあるぞ。」
と隠し撮りされた写真を見せ合い交換する。

砂原整備兵「え、姉御のもか?や、八城、姉御の写真って誰が撮ったんだ?」

八城整備兵「うちの舎弟だ。みんななんだかんだお仕置きされてるけど班長の事結構好きなんだよなw」

砂原整備兵「そ、そうか...(菊間が姉御の写真が売りに出されるなら、この取り引きは既に失敗していると思え...
って言ってたような...)いや、まさかな。」
そんな事が頭によぎるが、苦笑いする。

八城整備兵「よしよし、では今回はこれで戻ろう。今後もごひいきにw」
写真を急いでチェックして整備服にしまう。

国連軍A-01連隊所属の整備兵「そうだな、また良い写真が有ったら交換しよう。戦隊の女性隊員も良い体付きしてるからなあ。」
とおぬしも悪よのな感じで笑う2人。

菊間整備兵「おやおや、もう取り引きは終わりましたかね?」
遅刻したのか、菊間がやってきた。

砂原整備兵「き、菊間。遅かったじゃないか。あぁ、引き上げる所だ。」

菊間整備兵「そうですか...コレではダメですね...みんな御用になってしまう。」

それを聞いて察する八城。
八城整備兵「、、貴様、菊間裏切ったなあ。。(# ゚Д゚)」
と国連軍の整備兵を逃がす。

だが既に整備兵達は取り囲まれていた。

菊間整備兵「裏切り?整備班長を始めとした女性達の隠し撮りを私的ならまぁ良いとして、
外部にしかも金銭取引するために利用するのは、戦隊整備班への裏切り行為に他なりませんよ?ですよね?南條中将閣下。」

菊間の背後から、変装姿を解除し帝国陸軍の制服を着た南條が現れた。
南條中将「こりゃあ見過ごせないね。とにかく全員ひっ捕えなさい。1人も逃さない事。」

八城整備兵「金銭取引などしていないぞ。写真の交換だけだあΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)」

七瀬秘書官「既に証拠は上がってます。問答無用、ひっ捕えろ!」
そうして整備兵達の捕縛は始まった。

菊間整備兵「金銭取引を仮にしてなくとも、外部に写真という個人情報を漏洩させた時点で罪ですから。」

八城整備兵「俺たちの密かな楽しみをー、せっかく整備班に還元してるのにあんまりだー(汗)」
とうなだれる八城。

砂原整備兵「俺もか!あ、あんまりだ!」

菊間整備兵「全く、忠告したのに...直ぐに逃げなかった砂原が悪い。大人しく罰を受けて下さい。」
キリキリ七瀬中佐達に縛られて連れて行かれる八城整備兵達。

とそこに来る国連軍の兵士達。
香月副司令「国連軍の基地でなに好き勝手してくれてるのよ、この狸オヤジ。やっと見つけた。こっそり入って来て嗅ぎ回ってきたそうじゃない(# ゚Д゚)」
とMPを連れてきた夕呼。

南條中将「おぉ、遅かったじゃないか香月副司令。いやなに、ウチの整備兵達がそちらに迷惑を掛けるところだったから阻止をしたまでだよ。
今出ていく所だ。今度はちゃんと許可を得てからこよう。白銀君に宜しく言っといてくれ。」
笑いながら堂々とその場を離れる南條一行。

香月副司令「全く人の島でやりたい放題してくれるわね。あ、うちの整備兵は返して貰うわよ。こっちで処分します。(# ゚Д゚)
もう、塩もう一度撒いときなさい。」
と怒りながら戻っていく。

南條中将「勿論だとも、ちゃんと処分してくれたまえ。それではな。」
こうして南條達は戦隊の詰め所に寄り何事かと出てきた上月副官と落合副長に2人を引き渡す。

慌てて出てくる亜美。
亜美戦隊長「南條お、中将。何事ですかこれは。」



南條中将「あぁ、秘密裏に戦隊所属の女性を隠し撮りしていてな。更にそれを外部に渡して金銭取引に使用していたんだ。
その情報を菊間君から聞いて、多忙である香月副司令に変わって、私がわざわざ出張って来たって訳さ。」

亜美戦隊長「、、、それは。私の監督不行き届きです。ですから、営倉行きで処分は終わりにしてください。
それ以上の罪は戦隊長の私が背負います。」
と真っ青になりつつも答える。

南條は首を横に振り答える。
南條中将「悪いが営倉行きだけじゃあダメだ。
早雲少佐、前回も整備兵が問題起こして、実質お咎め無しだと聞いているよ。
これ以上は周りから舐められる、いや既に舐めらている様にしか見えないが?」
叔父ではなく、帝国陸軍中将として看過出来なかった。

上月副官「南條中将...確かにそうですが、それが戦隊長のやり方です。貴方が1番理解しているのでは?」



南條中将「1番理解しているからだよ。」

亜美が答える。
亜美戦隊長「解っています。私が部隊を掌握できていないからです。
ですから、今回まではこちらで処罰は対応させてください。
私もその責任があります。
次回3回目にまだするのであれば、全てを南條中将にお任せします。
その時は私の進退を含めて。」

南條中将「優しさだけでは、部隊の統率は取れんよ。そう言うなら、処遇は任せよう。
だが次に問題が起きるなら、私は貴官を戦隊長に相応しくないと判断し、独立権を剥奪させて貰う。
宜しいか?」

亜美戦隊長「はい、中将。それで構いません。お願い致します。」
と頭を下げて答える。

そして、、、連行された二人の所に行き。少しの間、二人を見つめる。

八城整備兵「せ、戦隊長、、、。」

砂原整備兵「戦隊長、迷わず俺を捨てて下さい。整備兵と言えど、俺は斯衛軍の1人です...覚悟は出来てます。」
砂原の目に迷いはあれど、嘘は言ってなかった。

落合副長「砂原さん...。」



上月副官「砂原整備兵、その覚悟は良いでしょう。
ですが、口に出せば戦隊長の意思が揺らぐ恐れもあります、直ぐにその口を閉じてください。」

そして亜美が優しく伝える。
亜美戦隊長「、、、悪乗りしていたのと、男の人だからそう言うの欲しいのは知ってました。
それよりも整備班の食事事情を改善したかったからアルバイトをしていたのも。
だから1回目は見逃しました。

ですが、、、2回目さらに悪乗りして国連軍の整備兵ともやり取りを始めて事を大きくしたのは看過できません。
ここまで事を大きくしてしまったのは私の責任です。ですから私も責任を取ります。
八城、砂原両整備兵は営倉入りと上月副官と落合副長からの処罰を受け入れて反省してください。

二人とも私の家族です。、、、ちゃんと足りない物があるなら言ってください。
整備班あっての戦術機部隊です。予算は確保します。
それと写真が欲しいならちゃんと個人でその方々に言う事です。盗撮は今後一切認めません。
私も営倉に入ります。あと減俸3ケ月してそれを補填します。
その間、西に指揮を代行してもらいます。」
と言う。

上月副官「戦隊長、貴方も一緒に入れば反省してくれると言う、

安易な考えで行うのならやめて下さい。
何をしても、戦隊長は甘く捉えてくれると思われかねませんので。」

八城整備兵「、、、申し訳ありません。戦隊長。。心入れ替えます。
確かに最初は整備班の事を思っていました。途中からそれを超えてしまいました。
私が砂原を引き入れました。班長。これは私がやりました。だから今後一切活動しません。
もしまたやったのならその時は銃殺でもなんでもしてください。」
と言う。

亜美戦隊長「上月さん、、、この2人なら反省して次はしないと確信してます。
それに部下の不始末は私にも責任あります。だからこうします。」
と上月に答える。

その言葉に、落合が口を開く。

落合副長「戦隊長、ならば営倉に入るのは私です。彼らは整備班、言わば私の部下になります。
貴方が監督不足で入ると言う理由なら、彼らの直ぐ上に当たる私が営倉に入るのが普通かと。」

上月副官「と言うことです戦隊長。貴方が入りたいと言う気持ちは汲みますし、もう止めませんが、
入る人間は貴方ではなく落合副長が妥当であると進言はさせて頂きます。」

亜美は首を横に振りながら2人に答える。
亜美戦隊長「、、、事は戦術機整備班だけの問題では無いです。
色々な部隊にも協力している方は居たはずです。だから私が責任を取ります。
戦隊長として。」
(おそらく、空挺輸送機部隊にも伝手が居てそこまで処分の対象にしないと暗に言った亜美であった)

落合副長「ですが!」

次の言葉を言う前に上月が静止する。
上月副官「落合さん、貴方が整備班から抜けたら一体誰が機体整備の指揮を取るんですか?
整備班の秩序を維持する為にも、貴方は抜けては行けません。」

落合副長「上月大尉...分かりました。」
そう言って、落合は引いた。

上月副官「戦隊長、整備兵の2人を真木少佐を代わりにお願いさせて頂きます。」

亜美戦隊長「もちろんですよ。今回の責任は全て私にあります。2人については、処罰を受けてもらいますが。」

砂原整備兵「っ!上月さん!戦隊長!やはりもっと重い罰を下さい!
いつでも言う事は出来たのにしなかった、俺の罪は重い...お願いします。斯衛の風上にも置けない、こんな馬鹿に罰を下さい...」

八城整備兵「、、、違う俺が悪乗りして初期の目論見から広げてしまった。砂原を巻き込んでしまっただけだ。すまなかった。砂原。」
と砂原に謝罪する。

上月副官「ならば斯衛の人間として、これ以上の痴態を晒さず、そして今直ぐその口を閉じなさい。二言はありませんよね?」

優しく微笑みながら二人に伝える。
亜美戦隊長「そこまでです。、、、砂原整備兵。そこは自分で考えて行動してください。
貴官の振る舞いが全て駄目と言う事ではないわ。
斯衛としてどのように斯衛、陸軍の両方の整備兵を分け隔てなく動かしているか知っています。だからね。
そして、八城整備兵も。整備兵達にやる気を出させているのは知っています。
二人とももう少しその熱意をもっとね、整備に力を入れて欲しい。」
と言う。

落合副長「正直に言って、貴方達2人を尊敬していました。ですが、今はただただ失望してます。
今後は行動で、更生した事を示して下さい。」
落合はそう冷たく言った。

砂原整備兵「あぁ落合副長、申し訳ねぇ...。」

八城整備兵「はい、副長殿。やり直します。」

亜美戦隊長「はい、では営倉に行きますよ。」
と先頭に立って3人で営倉に入る。

上月副官「中将、寛大な判断をありがとうございます。
本来なら、どんな処分をされても文句は言えない筈です。
整備兵2人を、戦隊長を信じて頂きありがとうございます。」

南條中将「良いんだよ。あそこまでになったんだ、変わってくれると良いね。」

そこで騒ぎを聞きつけて来て青くなっているゴースト。
ゴースト准尉「(あわわわ。。1回目のあの時、西少佐殿から渡された奈美さんの写真どうしよう。
言えずのまま保管してたけど)。」

と、そこにひょっこり顔を出しに来た武子。
西少佐「あー、そういえば1回目の時の例の奈美ちゃんの訓練用強化服の写真、おいたしてた整備兵から没収してゴースト准尉に
あげちゃったわ。上月殿どうする?本人青くなってるよw。」

 



ゴースト准尉「(おーい、全体でさらすの止めてもらえます。。
マジで。中将殿もいるのに。俺終わったかこれ(◎_◎;))」
とさらに青くなっているゴースト。」

上月副官「西少佐...わざわざ仰る必要はなかったかと思いますが...。
ですが、聞いてしまったからには放置は出来ません。
ゴースト准尉、貴方の処遇も決めなければいけなくなりました。」

南條中将「ほぅ、そうだね。ゴースト准尉、場所を変えた方が良さそうかな?」

ゴースト准尉「ひいいい(◎_◎;)、言い訳はしませんが、大切に自室に保管してます。誰かに渡したりとか
する気も無かったし、そのまま寝かせて墓までもって行くつもりでしたが。」
と諦めて答える。
(それになあ。とっておきの写真は本人に頼んで写真撮らせてもらったし。必要ないしな)
と思ってもいた。



南條はそんな表情をするゴーストを見逃さなかった。
南條中将「うん、ゴースト准尉。やはり場所を変えよう。ちょいとお話をする必要が出たね。七瀬ちゃん、連行お願い。」

七瀬秘書官「...分かりました。と言う事で准尉、大人しく着いて来て下さい。」

ゴースト准尉「承知しました。別にやましい事はしてませんし。」
と答えて七瀬秘書官についていく。

とそこに奈月と共に奈美が来る。
奈美准尉「あの?、、南條おじ、失礼しました。中将。そして七瀬秘書官さん。
その、ゴースト准尉さんがなぜそのまま保管していたかは、
その整備兵さん達の事を思ってだと思います。
だから、それに他に渡したり悪用してはいないと思いますし。
だから連れて行かないで欲しいです。」
と懇願する。


南條中将「何か勘違いをしているかな。別に私は彼を咎めるつもりはないよ。
叔父として、彼の覚悟を聞きたいだけなんだがな〜。」

西少佐「(絶対嘘だな、姑みたいにいびるつもりだったのが見え見えw叔父様してるなあ。)」
と面白がっている武子。

ゴースト准尉「、、、それは以前にお答えしました。何があっても護ります。その覚悟はあります。」
と答える。

南條中将「うーむ、そう言う覚悟じゃないんだがな...まぁ良いか。
とにかくその写真は破棄したまえ。」

ゴースト准尉「??(中将殿は何を聞きたかったのだ。)は、はい。この後破棄致します。誓って。」
とよく解っていないが答える。

南條中将「准尉の処分だけど、故意に持っていた訳じゃないのは君の日頃の行いで分かる。今回はお咎め無しだ。下がって良し。」

ゴースト准尉「有難うございます。感謝いたします。承知致しました。(敬礼。」
(肝が冷えたゴーストであったwちゃんと隠し撮りのは後で処分しました。)

奈月中尉「なるほど...ゴーストさんの鈍感...。」



それでも解っていないゴーストであった。
ゴースト准尉「??奈月さん?どう言う事ですか?。(うーん、自分が鈍感?)」

奈美准尉「奈月お姉ちゃん、そこもゴーストさんの良さですよ。ちゃんと行動で示してくれてますし。」
と微笑みながら言う。

奈月中尉「いや、それだと奈美が報われないよ...。」

南條中将「あぁ、そんな恋愛小説じみた事は他所でやってくれ。」

七瀬秘書官「はい、営倉に入る方は入ったので解散しましょう。皆さん持ち場に戻って下さい。」

ゴースト准尉「(??あ、自分なにかやらかしてる。。何が行けなかったんだ。。解らん。あとで八島に聞くしかない)。」
と頭を抱えるゴーストであった。
END

第零独立強襲戦隊興亡記~外伝2001年:真木少佐復活編

 

小型盾試作後、戦隊の士気がガタ落ちでまた亜美達も余裕なく

時が過ぎて2001年になっていた。
その最中、真木の思いが姉妹にも聞こえた。

亜美はここが分岐点だと思い、戦隊長室で一人考えていた。
亜美戦隊長「、、、上月副官に頼むか。。紫音。上月副官をお願い。
そろそろ真木さんの事をどうするか、考えます。」
と伝えて上月副官を呼ぶ。



上月副官「上月入ります。何のご用でしょうか?」



亜美戦隊長「、、、色々八雲作戦後の混乱で整備兵も斯衛との連携も大変な中、申し訳ないです。
真木さんをそろそろどうしようか考えてまして。
少し、真木さんの思いも聞こえました。少し後押ししておきたいと。
上月さんから見て真木さん今はどうでしょうか。」
と伝える。

上月副官「以前舞香中佐から、何とか持ち直しているらしいと聞きます。」

考え込む亜美。
亜美戦隊長「、、、そうですか。ではここでそろそろ後押しできるようにしたいです。
一度面会できますか?、奈美も連れて行きます。そこで様子を見てどうするか決めたいと思います。
、、、ですが私達姉妹個人としても先にお話したいので。お願いできますか」
と意を決して言う。

上月副官「はい、そのことを考慮して事前にお話ししております。
舞香中佐からは、いつでもいらっしゃいと仰っておりましたよ。」

亜美戦隊長「有難うございます。では面会の手配をお願いします。
私達もそろそろ真木さんと前を向いて進んでいきたいので。」
と答える。

上月副官「了解致しました、今直ぐ連絡してきます。それでは。」
と言い、早々と退出する。

上月副官も表情が良さそうな感じがし、これならいい方向に行くかと思案する亜美。
亜美戦隊長「、、、さて前回あれほど派手に接触してきたのだから今回はそこまで手を出してこないとは
思うけど、奈美の護衛誰かつけた方がいいかしら。

菊間整備兵か菅中尉、もしくは護衛兵の奈月かゴースト准尉つけるべきか。」
とちらっと天井を見て考えている。

菊間整備兵「真木家に行かれるんですか?」
戦隊長室の天井から声が聞こえた直後、天井のダクトから菊間が降りてきた。

菊間整備兵「護衛なら私にお任せを、任命されなくとも色々融通してもらうよう話は付けてきますので。」

あきれる亜美。
亜美戦隊長「、、、あのですね。居るのは知ってましたからボソッと独り言を言いましたけど。
普通にドアから入ってきてください。ここは貴方の家族の家でもあるのですよ。」
とたしなめる。

菊間整備兵「まぁ、癖みたいなもんですから...それで護衛はどうするんです?。」

考える亜美。
亜美戦隊長「、、、そうですね。斯衛の方に行きますので菊間整備兵にお願いしますか。
菅中尉は戦隊での防諜を今回はお任せします。」

菊間整備兵「分かりました、直ぐに準備をします。」
菊間も出て行った。

さらに呆れる亜美。
亜美戦隊長「、、、全く皆ほんとに。やはり真木さんがいないとこの戦隊は。これでいいのよね。」
と一人呟く。こうして数日後、面会の手配を斯衛側とやり取りをして許可を得て真木家へ向かう。

亜美と奈美は緊張の表情で真木家に着く。
亜美戦隊長「、、、上月さんお願いしますね。2人でできる限りのことは話して説得してみますから。」
と伝える。

上月副官「分かりました。私の感ですが、上手くいくと思いますよ。」
上月は和かにそう断言する。

奈美が上月に答える。
奈美准尉「、、、であれば良いですが。ここでうまくいかなければ悪い方向に行くかもしれないので。」
と、うまく伝えられないが少し暗い表情をして少し震えて答える。



亜美戦隊長「(、、、なにか先が見えてるのね。そんな風にはさせないけど)」
と奈美の手をこっそり握りしめる。

そうしているうちに舞香が出迎える。
舞香中佐「いらっしゃい3人とも、さぁ上がってちょうだい。」

真木とようやく会える、期待と不安を胸に真木家に上がる姉妹。
と、その前に少し遡る。

先に菊間整備兵が真木家に来ていた。
飼い主からの伝達が有ったからだ。

菊間整備兵「お久しぶりです姉御。意外と元気そうで何よりです。」

真木少佐「菊間か...あぁ、やっと恭子に別れを言えたよ。
アンタが来たって事は、アタシは遂に斯衛から見放されるって事かい?。」

そう、話しかけて来た菊間に聞く。

菊間整備兵「戦場に出ず、整備兵としても役に立たない奴を助けるほどの余裕はない。
戦隊に融通を利かせて欲しければさっさと戻れ、まぁ私の"飼い主"からの要約した内容はこんな感じです。
まぁ早速南條中将が間に入って、私と早雲姉妹が姉御のケツを叩いて戦隊に復帰させると言うことで、
"飼い主"は何とか納得しましたよ。」

真木少佐「待て、2人が来るのかい...?アタシは、どうアイツらに顔を見せれば...。」
そう、真木は気まずそうに言う。

菊間整備兵「姉御、今まで姉御は2人を支えて背負って来ました。なら姉御の苦しみを吐き出しても良いじゃないですか?
彼女達なら、理解できますよ。姉御が一番分かるんじゃないですか?
私からはここまでです。後は姉妹と直接話してください。」

真木少佐「あぁ...」

こうして、真木が驚きの中姉妹が面会に来る。
二人が舞香に案内され真木の前に現れる。

舞香中佐「沙奈江、2人が来たわ。ちゃんと話し合いなさい。」

真木少佐「あぁお袋、ありがとう。」

舞香中佐「えぇ、貴方のためですもの。さぁ2人とも、沙奈江を任せたわ。」

そう言って、舞香はその場を離れた。
ありがとうございます。と2人は舞香に頭を下げて真木に向かい正座して座る。

亜美戦隊長「今回の事、大変申し訳ありませんでした。あれだけ真木さんの戦友を助けてみせると言っていたのに私は何も出来ませんでした。」

奈美准尉「真木さん、いつも護っていただいてそして戦隊を慈しんでいただいているのに、解っていたのに何も出来なくて申し訳ありません、
でもこのままでは真木さんだけでは無いです、真木さんの整備班の方々も、私達も駄目になってしまいます。だからせめて前を見て生きていって欲しいです。
私達が居ては、、お邪魔であるのであれば、消えます。だから真木さんはちゃんと前を向いて欲しいです。」
と二人は頭を畳につけるほど頭を下げて思いを伝える。
これしかできないから。真木さんの今までの恩に報いることもできないから。

真木少佐「良いんだ、ありがとう。2人のおかげで、恭子を看取る事ができたんだ。本来だったら、
アタシも間に合わずBETA共に食い殺された筈だと思う。それを回避出来ただけでも、良かったんだ。
やっと、やっと恭子に別れを言えたよ。受け入れられた、これでアタシも前に進めるよ。2人には迷惑掛けたね。」
真木はそう言って、2人を抱きしめる。

二人はむせび泣き真木に抱きしめられる。
亜美、奈美「真木さん、良かった。これからも一緒です。私達離れたくない。」
と真木を抱きしめる。

真木はそのまま懺悔をし始めた。
真木少佐「アタシは2人に謝らなきゃならないんだ。恭子を失って、何もかもどうでも良くなって2人の事を放っておこうとしていた。
アタシが踏み込んで関わったのに、自分勝手にいなくなろうとしたんだ、本当にごめんよ...。」

首を振り泣き叫び奈美は真木から離れて、再び土下座をする。
奈美准尉「、、、違うのです。真木さんが悪いんじゃないのです。私が、私が、九州で真木さんを
本当は真木さん九州で戦死してたのです。それを私、会ったことも無いのに、思いが聞こえて、、

助けてしまったのです。真木さんが苦しんでいたのを解っていたのに、その先が地獄であることも
解っていました。でも私達は真木さんに生きて欲しかったので私達のわがままの為にこんなことになってしまったのです。」
と真木を失意のどん底に落としてしまった自身を責めて奈美は消えたくなっていた。

亜美が奈美の顔を上げさせる。
亜美戦隊長「、、、だからよ。だから真木さんをこれからも私達は支えたい。
たとえ私達が消えてしまっても。ね。」
と優しく奈美を包み込む。二人ははかなげであった。いつ精神的にいなくなってしまうかもしれない状態でもあったので。

真木少佐「良いんだ。助けてくれたこの命を、無駄にしようとアタシはしていたんだ。
地獄か...大陸から今までも地獄だったさ。これからもそんな地獄を生きていくためには、2人が必要なんだ。
だから、勝手に居なくならないでくれ。アタシも、もう逃げないからよ。」

亜美が答える。
亜美戦隊長「、、、有難うございます。はい、勝手に居なくなる事はしません。
ですが、初めて話すことかもしれませんが、、私達にはもう一つの人格が片隅にあります。
もしかしたら、何かあったら私達はそちらにシフトするかもしれません。
私はそのもう一人と折り合いがついてます。ですからおそらくは問題ないかと。
しかし、奈美は。。。最近の状態を見ていると乗っ取られる可能性があります。」

奈美が自身を抱きしめて悲しそうな顔をして真木に話す。
奈美准尉「、、、もしその時が来たら助けてくれますか。私は真木さん達のそばに居たい。
消えたくないです。」

真木少佐「未だに理解が追い付いてないけど、大丈夫だ。アタシもなんとかして見せるさ。」

奈美准尉「、、、おそらく近い先に奈月お姉ちゃんを中核とする別編成で海外の国連軍基地に派遣されることがあります。
そこに私が指名されます。南條叔父様達も断れない政治的な事で行く事に。何か嫌なことがありそうです。」
とぽつりと話す。

亜美戦隊長「、、、そんなことが。しかし。それは明らかに例の国が絡んでいる。
何とか断りたいが。。」

真木少佐「そんな事が...。」

驚く真木を今はこれ以上言うべきではないと思い、話を変える。
奈美准尉「、、、ごめんなさい。ただ私以外にも戦隊で直近で不安要素はあります。
今は真木さんが元気になってくれてよかった。」

亜美戦隊長「とりあえず、真木さんにはまだ謹慎は続けてもらいます。
真木さんがきっちり戦隊に戻りたいと思ったら帰ってきてください。
それまでは療養です。今日はこの辺りで。」

奈美准尉「はい、そうですね。待ってます。大好きな真木さん。」
ともう一度優しく微笑んで真木に抱き着く。



真木少佐「大丈夫だ。直ぐに戻るからよ。」
真木は笑顔で答える、彼女達が見る何時もの笑顔だ。

いつもの真木に戻り喜ぶ姉妹。
亜美が答える。
亜美戦隊長「はい、まってます。私達の家に戻られることを。」
と二人はお暇する。

舞香中佐「うーむ...。」

政宗少佐「どうした舞香、お前らしくもない。」

舞香中佐「えぇ、沙奈江と亜美ちゃんと奈美ちゃんは大丈夫かなって思ったのよ。」

政宗少佐「それは3人次第だ。蚊帳の外の我々に出来ることはしただろう?後は信じて待つ他ない。」

舞香中佐「政宗さん...珍しくまともな事を言いますね。驚きましたよ。」

政宗少佐「舞香、流石に酷くないか?」

こっそり部屋の外で心配して聞いていた真木の両親のコントが聞こえる。
姉妹がクスリと笑い。
二人とも真木の両親に向き合い、お辞儀の敬礼をする。
亜美戦隊長「ありがとうございました。やはり実家に戻したことは間違いではなかったです。
完全復帰するまでもう少しお願いします。」

奈美准尉「、、、真木さんもう大丈夫です。そしてお二人の暖かい愛情が真木さんを救ったのですよ。」
そして奈美は真木の両親の手を優しく取り言う。

奈美准尉「舞香中佐さん、前に言ってくれましたよね。お母さんと呼んでくれてもいいと。
申し訳ありません、私達にはもう早雲亜紀と言うお母さんが居ます。
、、、ですが真木さんのお母さんとお父さんは暖かくて大好きです。
叔母さん、叔父さんとして一緒に居させてもらえますか。」
と話す。

舞香中佐「勿論よ奈美ちゃん。でも私たちだけじゃない、貴方達も居たからこそよ。断言するわ。」

政宗少佐「私のことは...良いだろう。少なくとも良き叔父にはなれそうにはないからな。」

政宗の言葉に首を振り優しく二人の手を繋げる。
奈美准尉「有難うございます。とても嬉しいです。いえ、やはりご両親のお力ですよ。
そして政宗叔父さん。。貴方も素敵なお父様ですよ。ちゃんと真木さん達の事を考えて
想っています。表現が不器用だっただけです。
これからは家族で支え合って、なんでも話あってくださいね。」

亜美がまったくたらしだなあと思いつつも奈美の事を羨ましいなと思っていた。

舞香中佐「ありがとう、2人ともさぁ暗くなる前に帰った方が良いわよ。それとも泊まっていく?」

嬉しそうに、残念そうに答える。
亜美戦隊長「大変うれしい事ですが、色々雑務が多くて。
もう帰隊しないといけません。
真木さんの妹さんにも宜しくお伝えください。」
と伝える。

政宗少佐「なるほど、ならば早く行くと良い。まぁ、なんだ。雑務が済めばまた来るといい。」

上月副官「それでは、私がお送りしますので。」

舞香中佐「えぇ、姉妹を頼んだわよ上月大尉。」

亜美戦隊長「有難うございます。また寄らせていただきますよ。”政宗叔父様”」
と少し茶化す。

奈美准尉「、、、上月副官さんは残って真木さんとお話しされた方が良いのでは。
大丈夫です。菊間さんもいますし、亜美姉さんもいるのでどうぞ。残ってください。」

亜美もうんうんと。
亜美戦隊長「そうですね。良かったら残ってもらって大丈夫ですよ。
上月さんも話したいことありますよね。」
と言う。

上月副官「いえ、少佐とは話さなくても大丈夫です。2人の雰囲気で察しが付きましたから。」

亜美戦隊長「そうですか。では帰りましょう。あとの事宜しくお願い致します。」
と3人は敬礼して真木の両親と分かれ戦隊に帰る。

亜美達が戦隊の基地に戻る。
戻ってすぐに戦隊長室で上月副官と橘副官にそれぞれ通達する。
亜美戦隊長「主要メンバー全員に会議室へ集まる用に伝えてください。皆さんに状況を伝えます。」

橘副官「承知しました。衛士達と空挺輸送機部隊には私から連絡します。
上月さんは戦術機整備兵の主要メンバーへ連絡をお願いします。」
と姉妹の状況を見てこれはいい話だなと喜ぶ。



上月副官「了解致しました。」
上月は軽い足取りで向かう。

こうして、皆が心配していた真木の状況が聞けると主力メンバー以外も
会議室に集まら満員で外からチラチラと中を見ている一般隊員もいた。
亜美はやはり真木さんは慕われているなと。苦笑しながら説明を始める。
亜美戦隊長「みんな、心配をかけて大変申し訳ない、もう真木さんは大丈夫です。まだしばらくはリハビリを兼ねて実家ですが。

しばらくは皆さん耐えてください。絶対に戻ってきます、そしていつもの真木さんに戻ります。
それまで皆さん各自の業務内容をしっかりお願いします。」
と頭を下げる。

武子が言う。
西少佐「やはりそうでなくては、張り合いが無いでからなあ。復活してもらわなければ困る。真木殿有っての戦隊だ。」



落合代理「は、班長...良かった〜!。」
そう涙を流す落合。



砂原整備兵「ったくよ!心配したんだよ姉御!。」
釣られて涙を流す砂原。

奈月中尉「良かった...本当に良かった...。」
安堵する奈月。




凛大尉「そうね、あの方がいないとほんと寂しい。みんなの支えだけど支えてあげないとね。
まあ早雲姉妹がいれば大丈夫でしょう。」
とニッコリして奈月に言う。



ゴースト准尉「良かった。真木さんが居なくては心の支えがなくなる。

ほんと良かった。」



みんなそれぞれ喜びやる気に溢れている。
奈美はそれを見て良かったと思いつつも何か胸騒ぎがした。
ゴーストが気づきこっそりと奈美の手を握る。

ゴースト准尉「(大丈夫ですよ、真木さんも戻ってくる、奈月さんもいる、みんな居ます。だから)」

ゴースト想いを聞きつつ喜びつつも少し不安な奈美であった。
END
場所は真木家に戻り、真木の部屋へ。
真木は先の事を、姉妹の事を考えていた。
真木少佐「アタシには、戦隊と姉妹。大切な物がまだあるんだ。アタシは絶対2人を守って見せる。
それだけじゃない、恭子から託された物も守らなければ...止まる訳にも行かない。」
こうして真木は決意も新たに、復帰の為に鍛え始めるのであった。

出雲作戦終了後、真木は実家で謹慎となり、ことの顛末から戦隊、特に整備班の士気は
ガタ落ちになっていた。その最中の話。

夜、奈月とゴーストは、他の隊員に見つからないようにこっそり白髪になった奈美を隠して司軍医長の所に行こうとする。

ただそこは整備班ハンガーの通りを行くしかなかった。
ゴースト准尉「、、、どうしよう。ここだけは見られてしまう。
あからさますぎるよなあ。奈月さん奈美さんこのまま髪を隠して通るのは、間違いなくバレますよね。」



そう呟く背後から声が聞こえた。
菊間整備兵「おやおや、奈美准尉はいつの間に髪を染められたんですかな?。」
振り返ると其処には戦隊の防諜を司る1人、菊間が壁に寄り掛かりメガネを拭いていた。

ガタっと反応したゴースト。
ゴースト准尉「(油断していたわけではないが、、バレてる。)
菊間整備兵。このとこはお宅のお上に話されるのですか。。
それならば自分は、、、。」
と軍刀に手をかける。

奈美が慌ててその手に優しく手を重ね止める。
奈美准尉「、、、駄目です。いいのです。もう、私は。」
と諦めた表情で言う。



菊間整備兵「ハハハ、其処ら辺は安心して下さい。
南條中将と私の飼い主の話し合いで其処に着いて、報告しないと決まってますので。」

油断なく菊間の目を見て答える。
ゴースト准尉「、、、ならば、助けてもらえるのですか。」
と軍刀より手を放し奈美の手を握りしめる。

菊間整備兵「具体的に何が起きているのか挙げていただければの話ですな。
どう助けて欲しいのか。あと、私を信用してないのは合格です。
私は所詮諜報員、安易に信じてはいけませんよ。」

ゴースト准尉「、、、ここは見逃してほしいであります。
それと、整備兵達に気づかれないように配慮してほしいです。
それでも、そういっていただける貴官を信用したい。
ですが、万が一の時はすべてを捨てて護ります。」

奈美准尉「、、、菊間さんいつもありがとうございます。」
とほっとし優しく微笑む。

菊間整備兵「なるほど...今私は眼鏡を外していますので誰が目の前にいるか分かりませんね。
あぁ、姉御の居ない間に色々やって置かねばですから、今から整備班総出でオーバーホールを始めないと...。」
そんな知らないふりを突然し始め、整備班達の方へ向かった。

奈美は最敬礼でその後ろ姿に頭を下げる。
ゴースト准尉「今のうちに行きましょう。
奈月さん助かったでいいのでしょうか。。」
と菊間の本心がどこにあるのか、困惑しつつ言う。

奈月中尉「お、恐らく...あの人を分かるためには奈美みたいに人の心を読めないとじゃないかな?。」
奈月も困惑していた。



奈美准尉「、、、あれは菊間さんの本心ですよ。ありがたいことです。」
菊間の暖かい行動に優しく微笑む。

と3人は話してその場を移動する。

そして戦隊の医務室へ向かう。
ゴースト准尉「司軍医長、ちょっとお人払いを。」

診察室で一杯どころじゃなくひっかけている司軍医長。
司軍医長「なぁに~、今日の診察終わったんだけど?
奈月ちゃんもいるの?よしみんなで呑もう。飲まなきゃやってらん。
小うるさい沙奈江もいないし。」
真木が居なくなり寂しいのか空元気で言う。



十七夜月(かのう)中尉「またもう軍医長殿、少しは控えてください。
、、、(察して)私はこれで引き上げますからね。また明日では。」
と頭を制服で隠した奈美をちらっと見つつも何も見てない様子で
出ていく。



診察室から出て行った看護師長の中尉に感謝しつつゴーストが奈美を司の前に出す。
司軍医長「?なに上着でどうして隠してうん?白い髪、あれ奈美ちゃん?」
とびっくりする。

ゴースト准尉「、、、これ何とかなりませんか?」

司軍医長「、、、染めるしかないんじゃない(・・;)。
あ、お酒呑めばもとに(;^ω^)」
とちょっと困った反応を見せる。

直後、奈月は司をどついた。
奈月中尉「ふざけてないで何か考えて下さいヤブ医者。それとも...2、3発行っておきます?」
徐にホルスターから拳銃を引き抜いて和かに言った。目は笑ってなかった。

痛そうにして答える司。
司軍医長「ちょ、奈月ちゃん痛い。冗談だからって。ふう。本当に沙奈江にそっくりな行動して。
悪いけど、これは私には無理よ。ほんと染めるぐらいしかできないわ。」
と答える。。

諦めた顔つきで言う奈美
奈美准尉「奈月お姉ちゃん、仕方ないです。司軍医長さんは冗談で気をそらしてくれようとしたのです。
だから抑えてください。私が。ごめんなさい。」
と項垂れる。

ゴースト准尉「、、、しかし。ではどうすれば。」

途方に暮れてると、ドアをたたく音がして紫音が中に声をかける。
橘副官「すみません、ちょっとお人払いで見て欲しいことが緊急であります。」
と普段はおっとりしている紫音が焦っている感じがする。



奈月中尉「何故ですか?奈美の髪の色と関係があるので?」

司軍医長「うん、そんな気がする。どうもこれはちょっと私の分野を超えてるよ。

と、、、奈月ちゃん入れてあげて。」

奈月は拳銃をホルスターに納め、ドアを開ける

奈月中尉「どうぞ橘さん。」

ドアが開いてすぐに紫音が入る。
誰かを抱きかかえている。こちらも
フード付きの外套を被せていた。

入ってすぐに奈美に気が付き抱きかかえる。
奈美准尉「え、あ。亜美姉さん?」

フードがハラりとめくれて顔が見えた。
髪は同じく白髪になっていた。

ゴースト准尉「え?あれ戦隊長も?なんで。」

奈月中尉「姉さん...確かに奈美が白髪になるなら、可能性はあるわけだね...」

奈月は驚かず、むしろ納得していた。

橘副官「執務中に急に苦しみだして。奈美准尉が苦しんで泣いていると言ってこうなりました。」

亜美戦隊長「、、、ごめんね。奈美。真木さんの思いを貴方一人に向けさせてしまた。」
と悔やんでいるように抱きしめて頭をなでる。



首を振る奈美。
奈美准尉「いえ、むしろ私が、心を痛めてしまってこうなってしまったから
リンクして亜美姉さんまで。私達ここに居ていいのでしょうか。」
困った顔をする奈美。

亜美戦隊長「、、、そうね。皆と一緒に居たい。でもこのままではここには居られないわね。
奈月達まで敵性を疑われる。」
と考えている。

橘副官「、、、それでも一緒にいますよ。たとえ場所が違ったとしても。」

ゴースト准尉「司軍医長殿。ほんと何とかなりません?。」

司軍医長「だから、それを含めて私にはどうにもならないよ~。
やっぱり、お酒、ごめん奈月ちゃん冗談だから(;^ω^)。」
と途中で言うのを止める司であった。

奈月中尉「...香月副司令。あの人に頼るしかないと思う。
南條中将だって、知らないはずはないよ。まだ手はある。」

橘副官「、、、それしか手はないかと。しかし
これ以上南條中将にご迷惑をお掛けするのと
国連軍に色々知られるのはどうかと、、ソ連にも漏れる恐れもあります。」

と相談しているちょっと前からドアの外にこっそり一人衛士が来ていた。
??「(皆、こそこそと何をしているんだ。奈月さんも何かよそよそしかった。多分奈美准尉とかだと
思うが、大丈夫かな。。うん?、香月副司令?白髪?何を言っているのかここからだとよく聞こえない。。)」

菊間整備兵「おやおや、盗み聞きとは感心しませんね。しかも私達プロがいる前で、そうでしょう菅中尉?」
戯けた様に良い、事情を話さないまま連れて来た菅に菊間は言った。

菅中尉「だから、菊間君いつも何も言わないで引きずり回すの止めなさいよ。
って、八島准尉、、、もういつかは貴方の性格ではこうなるとは思っていたけど。
本当は貴方にはこの件からは外に居て欲しかったのに。」
と残念そうに言う。



八島准尉「え?菅小隊長と、菊間整備兵。なぜ何ですか。何が起こっっているのですか?
私はみんなの役に立ちたい。奈月さんもかかわっているだから。」
と二人が急に現れた事にびっくりしつつも何が起きているのかを聞く。



菊間整備兵「"役に立ちたい"ですか?確かに役立つ事はありますが、
最悪死因がBETAによるものから人間相手になるかもしれないと聞いても?
八島准尉、君が踏み込もうとするのはそう言う所です。
BETAが来る前から存在する人間同士の血みどろで、
正義なんて物は行う事の正当化の理由にしかならない酷い暗闘ですよ?」

驚くが、決意を伝える。
八島准尉「、、、今まで皆を見てきました。戦隊長殿や奈美准尉。何かあると思っていました。
そして奈月さんもゴーストもそれを支えてる。この戦隊が好きだ。皆が好きだ。
奈月さんが行動することを支えたい。それならばそれ以外は敵ならば護りますよ。」
と答える。

菅中尉「、、、八島准尉、そこまで思って。」
とすこし悲しそうな表情をする。

菊間整備兵「へぇ、意外と適正はある様で。菅さん、後は貴方次第ですよ。
私は別に引き込んでも良いと思いますが、まぁ逃げたら逃げたで、"直ぐに事故死"するでしょうが。」
ニコニコしながら、そんな事をサラッと言う菊間。

困った顔をして菊間に答える菅。
菅中尉「はあ。。もう。この子はそんなことしないわ。絶対に。
だからよ。ゴースト准尉と同じ。好きになった奈月中尉の為にすべてを捧げるわ。」

八島准尉「え、いやそのあの。まあそうなんですが。。。」
と赤くなる。
(怖い事言うなあと少しドン引きしながら答える洸騎であった)

菊間整備兵「だと良いんですけどね〜、じゃあ八島准尉。
その一歩として、医務室のドアを開けて最初に入って下さい。
それができれば、晴れて貴方もこっち側です。」

菅中尉「ちょっと、菊間君。それを決めるのは私達の権限ではないはず。
(まあバレちゃってるから引き込むか、軟禁するしかないのだけど。。)」
と言う。

それでも洸騎は医務室のドアを一瞬ためらったが勢いよく開けて入る。
八島准尉「失礼します。八島准尉であります。」

と、中では全部聞こえてたようで、奈月中尉が真っ赤になって、
ゴーストがあちゃーと言う顔をして
司が笑って酒を飲んでにやにやしていた。

奈月中尉「洸騎さん...。やっぱり、あ、貴方もこちら側に来て、しまったんですね...。」
真っ赤になりながらも、巻き込んでしまったことをどう言おうか悩んでいた。

悩んでいる奈月を優しい表情で見つめる。
八島准尉「なーに言ってるんですか。ゴーストもそうですが、いつも戦隊長と奈美准尉を気にかけていました。
奈月さんがそうしたいなら私は貴方を助けたい。それでいいじゃないですか。
秘密は守りますよ。だから一緒に護りましょう。」
とにっこりして言う。

ゴースト准尉「八島、貴様。。解っているのか。下手したら後ろ弾に合うかもしれないのだぞ。」

八島准尉「それでもだ。だからと言って見てしまったからにはそれはできない。」

司軍医長「ひゅーひゅー熱いね。さすがやっしぃー。奈月ちゃんが羨ましいw」
とつまみにしてるのかまた呑む。

菊間整備兵「お熱いところ失礼。私と菅中尉がいる事を忘れないでください。」

やれやれと亜美は思い答える。
亜美戦隊長「あのですね、菊間整備兵。焚きつけて放り込んだのは貴官ではないですか。
それを言ったら皆もですよ。、、、すまない八島准尉。巻き込んでしまって。
君は、、、奈月と幸せになって欲しいと思っていたし、蚊帳の外でBATAの事だけを考えていてほしかったが。。
後で話すわ。私達姉妹の事は。
とりあえず、司軍医長。。私たちは香月副司令の所に行くわ。一緒にお願いします。」
と言う。

奈美准尉「、、、巻き込んでごめんなさい。奈月お姉ちゃん。。ごめんなさい。私がこんなのだから。。。」
と皆に謝る。

それを違うと思ったゴーストは言う。
ゴースト准尉「、、、違うよ。奈美さん。奈美さんが悪い訳じゃない。
そこは有難うございますだと思いますよ。」

菊間整備兵「こういうのは変に考えるよりも勢い任せの方が良いですからね。
やはり八島准尉を焚き付けて正解でした。」
特に菅に向けてそう言った。

菅中尉「、、、まったく。いつもそうなのだから菊間君は。。。」
とやれやれと思いつつも納得はいかないがそうするしかなかったかなとも思いつつ。

八島准尉「、、、ゴーストの言う通りだ。悪い訳ではないですよ。
それに奈月さんはちゃんと解っていて支えてくれてますし。
その一端に私もいれるのなら嬉しいかな。
やっぱり仲間ですから。ねえ奈月さん。」
と言う。

奈月中尉「うん...洸騎さん、私も、嬉しいよ。」

その言葉に嬉しそうに微笑む洸騎。
二人を見て泣き笑いの表情で言う。
奈美准尉「、、、はい、そうですよね。皆さんありがとうございます。
そして、今後とも宜しくお願いします。」
と頭を下げる。

と、ひと段落した所を見計らって司が吞みながら言う。
司軍医長「はいはい、お熱い二人はそれぐらいにして。
まあ、何が起こるかわからないしこれから香月副司令の所に二人は連れてくよ。
紫音っち、付いてきて。」
と言う。

ゴースト准尉「私か、奈月さんを付けますか?」
と言う。

司軍医長「まあ、すがっちもどうせくるでしょう。大丈夫じゃない?」
と答える。

菊間整備兵「いや、護衛兵はつけるべきだと思いますよ。せっかくです、2人とも付いてください。
2人がいれば戦隊長の護衛も強化されますしね。」

考えて答えるゴースト。
ゴースト准尉「、、、ちょっと整備兵の菊間さんに相談がありますので、
今は奈月さんでお願いします。菅中尉殿も行かれますよね。
あまり人数多いと国連軍側も何かあるのかと思われるので。

亜美戦隊長「、、、そうね。私は紫音がいれば大丈夫。
奈美も奈月が付いてくれれば任せられる。
八島准尉には少し先にゴースト准尉話しておいて。
任せるわ。しばらく精密検査と対処に回されると思うから
西に指揮をお願いするように手配している。」

奈月中尉「分かった、行こう奈美、亜美姉さん。」

亜美戦隊長「うん、奈美を頼む。奈月。」
ともう一人の妹に優しい視線と言葉をかける。

菅中尉「はいはい、解りました。私は二人に付いていきますから
あとは菊間君よしなにね。」

司軍医長「じゃあ、こっそり行きますか。とりあえず香月副司令には
今はなしておいたからすぐにあってくれるから。紫音っち行くよ~。」
と言って姉妹の後ろを押して出ていく。

残った菊間整備兵と八島准尉とゴースト。

菊間整備兵「さて、こんな状況で"整備兵"の私に話がある訳がありませんね。
ゴースト准尉、何のご用で?」

ゴースト准尉「、、、まあ気が付いているとは思いますが。
2つ相談があります。1つは整備兵としてですが。
1つ目は、今の状態。つまり真木少佐殿の件です。
このままではよくは無いですが、斯衛としてはどうしていくおつもりですか。
もちろん奈美さんも戦隊長も真木さんを復帰させるつもりではありますが、
最悪それが叶わなかった時に菊間さんとその背後のお上は
姉妹をどう扱っていくのかその最悪時の事が知りたいです。」

驚く洸騎。
八島准尉「、、、そこまで戦隊長と奈美准尉はひどい目に合うのか?
それだけは避けたい。」

ゴースト准尉「先ほどの菊間整備兵の見逃してくれたことや
今までの諜報員としての行動は信用できます。しかし
それが南條中将殿が庇護できない事態や、政治的に日本帝国、斯衛が
動かれるともう逃げ出すしかない。どこにとなりますが。
なのでそこを知りたいです。」
と菊間に詰め寄る。

菊間整備兵「そうですね。其処まで行ってしまえば、単なる飼い犬でしかない私ではどうにもなりませんよ。
ですが、南條中将はそうなった場合の対策はしているはずですよ?
それに、私の飼い主と中将は姉妹についてはしっかりと話しているみたいですから、
まぁ明確な事はすみませんがお教え出来ませんよ。」

ゴースト准尉「、、、ですよね。現場の1諜報員にそこまでは解らないですよね。
南條中将殿の目が黒いうちは問題はないと思いますが。
解りました。その時に貴官が敵でないことを祈ります。

もう一つは、整備兵にお願いがあります。
今なら副長の落合整備兵に頼むべきですが、まずは先に
今戦隊長や奈美准尉は不安定です。今回特に痛感しましたが
できれば両手持ち装備時の盾が欲しいです。
中型ないし小型での片腕固定で手の持ち手は不要な物が。
あとできれば、弾薬切れの場合その盾の先端に刺突ができる物が
あれば直良しですが、今の戦隊全機の整備完了後の
整備班が落ち着いてからで構いませんお願いできますか?」
と菊間に聞く。

菊間整備兵「本当、状況が状況なんですが...まぁ砂原に伝えておきます。
何か近い物を作ってくれるでしょう。」

ゴースト准尉「了解です。それで構いません。こちらは西少佐殿に進言して
正式な許可をいただいた上でそちらに依頼しますので後日お願いします。」

こうしてゴーストは八島の補佐を得て武装開発の許可を西に取り付け
後日正式に整備班に依頼をした。
整備班の会議室にて。。
戦隊の戦術機の総整備も終わり余力がある時を見計らってお願いする。
ただ真木の抜けた状態で士気はガタ落ち、なんとか落合副長が鼓舞しているが。
ゴースト准尉「ご依頼事項は以上ととなります。
事前に菊間整備兵にお話はさせていただきましたが、正式に承認を得て
ご依頼したいと思ってますが、可能でしょうか。」
と落合整備兵に尋ねる。
資料は洸騎がそろえて差し出す。

落合副長「はい、任せて下さい。砂原さん、行けますね?」



砂原整備兵「お、おう...」

二人の反応を見て、一瞬やはり今は依頼すべきではないかと思ったが。
できる手は打ちたかった。後悔はしたくない。
ゴースト准尉「、、、真木さんの事で色々あるのは解っています。
ですが、できることをしておかないと後で後悔します。
お願いします。」
と立ち上がって頭を下げる。八島も一緒に同じ行動をする。

落合副長「砂原さん、私達が出来ることをしましょう。

砂原さんにとっては新しい兵装を開発することでしょう?」
 

砂原整備兵「言われなくても、分かってるさ。任せておけよ2人とも!」

ゴースト准尉「有難うございます。無理はしないでくださいね。
差し入れも自分だと激マズなめしになるので、、申し訳ない。
ゲロマズドリンクあたりを大量に差し入れしておきますね。」
と普段冗談を言わないゴーストが無理して言う。

八島准尉「ぶ、貴様が冗談を言うとは珍しいが、それはやめとけ。
せめて栄養ドリンクとかだなあw」

落合副長「2人とも、聞きたい事があります。最近戦隊長と奈美准尉を見ませんがどうかされましたか?
菊間さんも最近見ませんし。」

ゴースト准尉は驚く。色々整備班も忙しいのは解るがここまで通達等が無いとは。
ゴースト准尉「、、、(西少佐殿何も言ってないのですか。。それはちょっと。)
申し訳ないです。1准尉としては、二人とも少しあの作戦のあと体調を崩してまして。
国連軍側で様子を見てもらってるようです。それしか言えません。
ですが必ず戻ってきます。真木さんをこのままにしたくないですし。」
と答える。

落合副長「...分かりました。これ以上は深くは聞きません。ありがとうございます。」

察してくれた落合副長に感謝しつつ
ゴースト准尉「有難うございます。ほかに何かありますか?」

落合副長「いえ大丈夫です。」

ゴースト准尉「有難うございます。では宜しくお願い致します。」

場所は変わって国連軍側の地下、香月副司令の施設にて。

香月副司令と社霞が居る。そして南條中将を含めて奈月達が亜美と奈美を心配そうに見ていた。
亜美と奈美が病人服に着替えて睡眠導入剤を飲んで検査を受けてベットで寝ている。
その髪色はいつもの色であった。

香月副司令「結論から言うと、原因は解らない。
でも一応鎮静剤と催眠療法で解ったことはあるわ。
二人とももう一つ人格がある。それがおそらくショックな事があってそっちに引きずられて
白髪の方になったのでは。
姉の方はほとんどその人格を吸収してる。だから問題はないかと。
だが、妹の方は無理ね。それを抑え込めて無い。
だから何かあると、そちらが表面に現れると。
このまま同じことが起きるとそのうちその人格に全てを持っていかれるわよ。
その人格一度ぐらいは今まで現れた事あるのでは。」

南條中将「二重人格と言う奴か...医療・化学の方面はさっぱり分からないが、
夕呼ちゃんがそう言うんだ、そうなんだろう...」



そう南條は口を開く。

奈月中尉「私は一度見たことが...ある筈...確かに普段とは違っていたよ。」

ふと思い出したように紫音が言う。
橘副官「、、、戦隊長は確かに昔、そんなことを言っていましたね。
私の中に誰か居ると。その誰かの力が助けになっていると。
でも納得してくれていると。そのことでしょうか。
問題は奈美准尉ですね。」

霞が奈月を見つめている。何か言いたそうだ。

霞からの視線を感じた奈月は、戸惑いながらも和かに語りかける。

奈月中尉「か、霞ちゃん?どうした、の?」

社は言う。
霞「、、、おそらくこの先奈美お姉ちゃんは耐えられないと思う。
優しすぎるから。でも奈月さんやゴーストさんが心を支えてあげれば
このままの状態で居られるかも。」
と心配そうに奈美の手を握りしめる。

南條中将「あのな夕呼ちゃん、裏工作やら政治手腕に長けてるとは言え

メンタルケアは専門外だよ。君の方が得意分野だと思うが?」

やれやれとあきれる夕呼。
香月副司令「あのねえ。貴方の配下の部隊でしょう。
私が手伝えるところはするわよ。
でも結局は身近ななじみの人たちがそれをすべきでしょう。」
とのらりくらりと返す南條にイラつく。

南條中将「ハハハ、勿論だとも。既に手は打ってはいるが、

本人次第としか言いようがない。
正に神のみぞ知るって奴だな、私は神なんて大嫌いだがね。」

香月副司令「、、、まったく。いつもながらにムカつくわ。
とりあえずできることは今まで通り見てあげるから。
連れてきなさい。そうね。帝国軍の制服だと目立つし、何事と思われるから
とりあえず国連軍の制服を二人に与えるわ。
これで怪しまれないと思う。」

霞が奈月に二人の制服を渡す。

南條中将「と言う訳だ、頼むよ弥栄中尉。」

奈月中尉「え?私ですか?り、了解しました!」

社は渡す時に奈月の手を服の下で握りしめて伝える。
霞「(、、、少し先の事ですが奈月さんが責任者としてとある計画で国連軍に派遣されます。
その時ソ連に行く事に。その時は十分注意してください。)」
とこっそり伝える。

いきなりな振りをする南條に菅が答える。
菅中尉「はいはい。南條中将?ちょっと無茶ぶりがすぎますよ。
弥栄中尉、戦隊長は私が着替えさせますから奈美准尉をお願いするわ。
男性は先に戻ってください。」
と伝える。

奈月中尉「は、え?えっと、その...わ、分かりました!」
霞から伝えられた事に困惑しながら、着替えるのを手伝おうとする。

紫音が答える
橘「では我々は先に戻りますね。二人をお願いします」
橘副官が南條中将と菊間整備兵を連れて先に戻る。

香月副司令は霞を連れ立って出ていく。
男性陣は先に帰られて
菅と奈月は二人を着替えさせる。
そこで姉妹は目を覚ます。

亜美戦隊長「うん?菅中尉と奈月中尉か面倒をかけた。
もう大丈夫だ。戻るか。」



奈美「奈月お姉ちゃん有難うございます。
はい、戻りましょう。」

こうして二人は戻り、日常に戻る。
しかし戦隊の皆の気分は晴れない。真木が居ないから。。。

そうして数週間が過ぎ、盾の試作品が完成しゴースト達が整備班に呼び出され
整備ハンガーに行く。
試験として相手として奈月も呼ばれる。

落合代理「例の要望書になるべく寄せた感じで作ってありますがどうでしょうかね?」

試作された盾は、可動兵装担架の場所からサブアームが伸びており、側面と全面を覆う形に盾が展開されていた。

砂原整備兵「最初は肩に装備する事を考えていたが、やはり肩自体を損傷したら使用不可になるのは痛いから、
兵装担架の部分に専用のサブアームを取り付けて、展開時になるべく小さく折り畳んである追加装甲を展開するって寸法なんだが...」

落合代理「そうすると、レーザーによる物と衝撃による耐久性が長く続かない可能性があります。」

ゴースト准尉「有難うございます。レーザー級の攻撃には少しだけあるのであれば構いません。
主眼においてるのはG3を使用時に瞬時に盾を使えるようにしたいのと
その時に戦車級等に囲まれた時に殴りつけたりしたいのが主においてるので、十分だと思いますが」
と答える。

落合代理「それなら確かに要件は満たすと思います。」

砂原整備兵「ならもっと硬くしないと直ぐにひしゃげるだろうなぁ...どうしたもんか...」

落合は十分だと言うが、砂原は何処か満足いってない様子だった。明らかに何時もの兵装開発時と違いキレがない様にみえる。

ゴースト准尉「(、、、みんな真木さんがこんなことになって士気が落ちている。どうしたもんか)
そうですね、まあそこはおいおい改良していけたらと。
まずはここまで形にしていただき有難うございました。
奈月さん試験に付き合っていただけますか
一気に距離を詰めて突撃砲と格闘戦で攻撃してきていただければ
私はG3とこの試作の盾でしのげるかやってみたいと思います。」

奈月中尉「了解、やってみよっか。」

ゴーストは吹雪に乗りG3を装備して試作盾を装備して演習場に出る。
ゴースト准尉「では、奈月さん先ほどの対応でお願いできますか」
と言い盾の性能を試そうとする。

奈月中尉「了解、行くよ!」
奈月はいつもの様に陽炎を加速させ、突撃砲を乱射する。

ゴーストはG3で狙いを定めつつ、回避を行う。
わざと盾に数発被弾させる。
ゴースト准尉「うん、両手武装でもちゃんと盾でカバーできる。
これなら急に突っ込まれても初回は防げるかな。」

奈月中尉「了解」
奈月はそのままゴースト機に肉薄しようと急接近し、珍しく兵装担架から長刀を抜刀して切り付ける。

ゴーストは違和感を感じる。
ゴースト准尉「(、、、最近短刀での格闘戦にお熱だったはずだが。?まあ構わない。
このまま盾でどこまで耐えられるか、反撃できるか試すか。)」
と思いつつG3の射撃体勢のまま盾で防ぐように動く。

奈月は連撃を繰り返しながら、途中から左手で短刀を装備し、二刀状態で連撃を行い始める。

奈月中尉「(私だって、いつまでも長刀が使えない訳じゃないし、格闘が苦手じゃない事を証明したい。どこまで通用するかな...)」

ゴースト准尉「なるほど、2刀できますか。それなら。」
と長刀を盾でしのぎつつ、担当はG3につけた銃剣でさばく。

盾の試験をしつつ個別回線を開いて奈月に声をかける。
ゴースト准尉「真木さんの件どうしますかね。。奈美さん達は動いているようですが、
このままでは真木さんの心を後押しできない気がします。」
とポツリと言う。

奈月中尉「...私達に何が出来るのかな?殴り飛ばして怒っても、優しく抱きしめても、

真木さんの心は動かなかったのに?」
それを聞いた奈月は、八つ当たりの様に攻撃を苛烈しながらも同じく呟いた。

何も手を考え付かなかった自分を自罰するように。

その攻撃を受けながらゴーストは答える。
ゴースト准尉「、、、このままだと戦隊は崩壊しますよ。
真木さんに変わっていただけなければ。
そのできることが自分も解りません。でも未来をよりよくしたい。
、、、奈月さんを俺もお姉さんと呼べる未来を。」
冗談のようで真面目な顔をして答えるゴースト。

奈月中尉「な、何言ってるんですか!」
少し動揺しながらも攻撃の手を緩めない。

動揺する奈月を見て一瞬笑って言う。
ゴースト准尉「だって奈美さんと添い遂げられるならそう言うことですよね?
奈月お姉ちゃん。えと奈月お姉様の方がいいですかね?。」
とちょっと意地悪に言う。
瞬間、長刀と短刀がゴースト機に飛んで来た。

奈月中尉「...良い加減にして下さい!」
意地悪にキレた様で、予備の長刀を装備する。

あ、やり過ぎたと思いつつも苛烈な攻撃を待っていたので更に言う。
ゴースト「、あそうなると八島の事もお兄さんになるのか、

それはちょっと違和感あるなあ。」
と小型盾で長刀をさばく。
奈月中尉「そんなに、私を怒らせたいですか?」

奈月は逆に冷静になり、蹴りを含めた格闘を織り交ぜてきた。

やり過ぎたと思い素直に謝る。
ゴースト准尉「ごめんなさい、でもこんな冗談ぐらい言わないとやってられません。」
と更に格闘を含めた攻撃を捌きつつ長刀を盾で受けていたが、
流石に耐久がなくなり、破損して脱落する。

奈月中尉「そう、ですね。」
奈月も返す言葉がなかった。

ゴースト准尉「申し訳ありません、自分は不甲斐なくてどうしようもないです。」
ゴーストは心の余裕はなかった。

奈月中尉「仕方ないですよ。」

ゴースト准尉「、、、ここまでですね、試験結果を整備班に伝えに戻りましょうか。」
ゴーストは通信を切って戻る。

奈月中尉「や、やり過ぎちゃった...、何やってんだろう私...。」
そんな怒り任せでやっていた事にため息をつきながらゴースト機に続く。

二人は整備ハンガーに戻る。
試験結果を落合代理達に伝えるゴースト。

ゴースト准尉「、、、両手で使用するG3多目的突撃砲を使いつつ取りつかれた時に
盾を攻撃用に使えるのはとても良かったです。
ただし、耐久力がありません。可能であればもっと上げて欲しいであります。
奈月さんからは何かありますか。」
自身の不甲斐なさからかいつもの元気も無く、そっけなく報告をする。

奈月中尉「うん、確かに耐久力に難ありだね。それだけなんとかすればもっと良くなるよ。」

砂原整備兵「耐久力を要改善か...分かってはいたけど、現状そうすると重量が増えて機動力に影響が出るだろうしな...」
そう悩む砂原と、同じく悩む落合。

落合副長「そうですね、理想的な形にするには時間は掛かりそうです。」

ゴースト准尉「今すぐにでなくて構いません。時間がかかっても良いので
お願いしたいです。では自分は着替えて奈美准尉の所に行きますので失礼します。」
と敬礼して去っていく。

菅中尉に奈美を任せた洸騎がゴーストの表情を見て怪訝な顔をして

奈月のそばに来る。

奈月中尉「あ、洸騎さん。お疲れ様です。

ゴーストさんが何か思い詰めているみたいです。」

洸騎は納得して答える。
八島准尉「お疲れ様です。奈月さん。うん、多分真木さんの事でしょう。
先ほど奈美准尉に付いている時も奈美准尉も思い詰めていましたよ。
なんとも言えない雰囲気が戦隊を覆っていますね。
できることが無くてみんな困っています。」

奈月中尉「真木さん...みんな真木さんに依存して、

あの人自身の心の事を見てなかったのかな...私もそうだけど。」

洸騎は考える。
八島准尉「うーん。私が戦隊に着任してから見てる限りですが、
確かに依存してはいる気はしますが、少なくとも戦隊長や奈美准尉は

依存しつつも支えていることもあったはずですよ。心を見ていたはずです。

ですが、今回の件は私達ではどうにもできなかった。
私も依存していたのは確かですが、、整備兵の皆さんはどう思いますか。」

それを聞いていた落合は口を開いた。

落合副長「そうですね...私達は何とも言えないです。
実際、整備にかまけていたので...。」

洸騎はそれに対して首を振って答える。
八島准尉「整備にかまけていた?そんなことはないと自分は思いますよ。
それを言ったら我々も任務にかまけていました。
さらにこんなことを言いたくは無いですが、将校殿がそれも佐官クラスですよ。
謹慎ですんでるのが奇跡ですよ。真木さんを批判したいわけではないですが。。。」
と答える。

落合副長「確かに奇跡ですよ。ですが、私達は班長を支えられていたのかは...
むしろいつもこちらが支えてもらってばかりでしたし。」

八島准尉「、、、そうですね。我々戦術機部隊も支えてもらってます。
ですから今度は私たちが支えたいとは思っていますが。」
と答えの出ない負のループに陥る皆であった。

その頃、亜美と奈美は亜美の部屋で真木の為にいつものお重箱に入れられるだけ
料理を作り入れて、姉妹の思いを書いた手紙を書く。
、、、私達は真木さんを救えなかった。そして今回の作戦で真木さんの同期の桜の方を
助けられなかったのは痛恨の極みであると。
私達は真木さんが寄り添ってくれたから今がある。でも真木さんを頼り過ぎて
依存し過ぎて負担になってしまった。
私達はもう逃げません。私達が出来ることをして真木さんの居場所を護って見せます。
だから、生きて自分の道を再度見つけて欲しいです。

謹慎は自分自身で考えて復帰するのも良し、
それ以外の道を進むのも良いです。だから死ぬことだけは止めてください。
大好きな真木さん。
と色々なことを綴っている。

そして戦隊長室に行き、上月副官を呼ぶ。

上月副官「お呼びでしょうか戦隊長。」
入室してきた上月は普段通りであるが、やはりやつれているようにもみえた。



亜美と奈美は上月副官の心もやはり憔悴していることに心を痛める。
亜美戦隊長「今の状態で申し訳ないです。お願いがあります。
まだ真木さんに会って話せる状態ではないのは解っていますので、
斯衛との連絡将校である上月副官に頼みます。
私達姉妹の思いを書き綴ったこの封書とお重箱を真木さんの

ご両親にお渡ししてもらえませんか。戦隊の要員として菅中尉を付けます。」
と二人で頭を下げて頼む。

上月副官「了解しました。一度、舞香中佐に少佐の状態を聞きたいと

思っていましたので。後は何かありますか?」

亜美は考えて答える。
亜美戦隊長「上月副官は真木さんの元で支えて欲しいと思います。
このまま、斯衛所属に戻られてもかまいません。寄り添って居てほしいです。
誰も今は味方が居ないはずです。

だからしばらく戦隊より離れていただいて構いませんよ。」

上月副官「申し出はありがたいです。ですが、私も真木少佐も、

居場所はここ以外ありませんよ。
私も少佐も既に原隊はありませんから。」

それを聞いて奈美は胸に両手を添えて答える。
奈美准尉「そうではありません。原隊はここにあるはずです。
そして、その中心は真木さんです。だから、、、。」
なんと言えばいいのか解らず言葉を止める。

そんな奈美の言葉を引き継いで答える。
亜美戦隊長「ありがたいことです。戦隊が居場所と言っていただいて。
今は私達は大丈夫です。それよりも真木さんを支えてあげてください。
ですから、戦隊の連絡将校として行ってください。所属はそのままにしておきます。」

上月副官「分かりました、とにかく行ってきますね。」
封書と重箱を預かり、退室した。

こうして上月と菅は真木舞香中佐に連絡を取り、真木家へ行く。

真木家に行く道すがら、ふと上月は菅に口を開いた。

上月副官「菅中尉、今更ながら何故私に同行したので?襲撃なら心配は入りませんよ?」

菅は曖昧に答える。
菅中尉「ええ、狙われてるのは戦隊長と奈美准尉ですから。
、、、私も真木少佐の事が気になるので。
このままでは皆ばらばらになりますわ。だから私にできることがあればと。
今は護衛兵もだいぶ増えましたし。

私よりも彼ら、彼女らが姉妹のそばにいるのがいいかと。」

上月副官「そうですね、ならばしがない一斯衛衛士の家庭訪問に付き合って下さい。」
和かに答える。

菅も微笑む。
菅中尉「、、、あの子たちを悲しみの中に放りたくないですからね。
はい、家庭訪問お付き合いいたしますわ。
上月大尉殿、エスコトートお願いできますか?」

上月副官「勿論ですよ。」

そう言いながら、真木家へ到着した2人は真木舞香と真木正宗がで迎える。

真木政宗「来たか。遠路はるばるご苦労だ。」

舞香中佐「貴方、何でこう棘のある言葉を選ぶのかしら?
いらっしゃい2人とも、さぁ上がって。」

菅中尉「恐縮です。では失礼して上がります。
真木少佐は、まあまだ数週間程度では変わらないと思いますが。」

舞香中佐「えぇ、塞ぎ込んでいるわ。どんな言葉を掛けても無反応か、

適当に返している感じよ。」

真木正宗「燃え尽きている様にも見えるな。あれでは衛士だけではなく、

技師としても無理だろう...あのままではな...」

上月副官「そう、ですか...」

菅中尉「、、、そうなりますわよね。無気力では無理ね。
私もそうだった。夫も娘も戦死させてしまった時は。
何かきっかけがあれば。姉妹の手紙で果たして。」

上月副官「舞香中佐、こちらを。」

上月は、姉妹から預かった手紙と重箱を渡した。

舞香中佐「手紙ね、必ず沙奈江に見せるわ。」

菅中尉「何卒宜しくお願い致します。真木少佐は戦隊の要。
あの方が戻られなければ、崩壊します。ですが無理強いもできませんが。」
と頭を下げる。

真木舞香「それは重々承知しているわ。戦隊は、あの子の居場所よ。
今更一抜けは流石に私も許せないからね。」


菅中尉「ありがとうございます。一目会いたいとは思いますが、無理でしょうね。
今は掛ける言葉も見つかりません。上月大尉。戻りますか?」

上月副官「そうですね、戻りましょう。では舞香中佐、正宗様。失礼します。」

舞香中佐「えぇ、戦隊の仕事頑張ってね。」

こうして上月達は真木家をあとにし、横浜基地に戻る。
菅中尉「、、、結局私達何もできませんでしたね。
あとは真木少佐のご家族と姉妹の気持ちが少しでも届けば良いですが。」

上月副官「はい。でも少佐なら、大丈夫です。確かに今まで以上に深刻ですが、必ず帰ってきますよ。もしそうじゃなければ、戦隊はここまで大きくなってないと思いますよ。」

菅中尉「そうですわね。あとは真木さん次第。復活してくれればいいのですが。」
と、真木家を一瞬見てから戻る。

上月達が帰った真木家。

舞香中佐「沙奈江、入るわよ。」

直ぐに差し入れと手紙を持って沙奈江のいる部屋に入る。沙奈江は舞香の言葉通り、

部屋の隅で塞ぎ込んでいた。

真木少佐「なんの、様だよ...」

舞香中佐「上月君が手紙と差し入れを持って来たわ。」

手紙を渡そうとするが、沙奈江はその手を遮る。

真木少佐「アタシは...今更どうしろって言うんだよ?
自殺も仕掛けて、あそこから逃げて...何もする気も起きやしない...
そんなアタシに...」

舞香中佐「じゃあそうやって腐ってばかりいるのが良いのかしら?違うわよね?
そうしたら、周りだけじゃなく自分自身さえも裏切る事になるわ。
大事な娘の貴方に言いたくはないけど、今の貴方は死んでいるのと変わりないわ。
そのままでいいの?」

真木少佐「良くないさ...良くない事なんざ分かってるよ...」

舞香中佐「なら良し。とにかく手紙を読みなさい。それからまた考えなさいな。」

そう言われ手紙を押し付けられ、真木は手紙を開いた。

、、、私達は真木さんを救えなかった。そして今回の作戦で真木さんの同期の桜の方を
助けられなかったのは痛恨の極みであると。

私達は真木さんが寄り添ってくれたから今がある。でも真木さんを頼り過ぎて
依存し過ぎて負担になってしまいました。

私達はもう逃げません。私達が出来ることをして真木さんの居場所を護って見せます。
だから、生きて自分の道を再度見つけて欲しいです。

謹慎は自分自身で考えて復帰するのも良し、
それ以外の道を進むのも良いです。だから死ぬことだけは止めてください。
大好きな真木さん。

と姉妹の真木への思いと後悔が綴られれていた。
そして、ふと前を見るといつものお重箱が置かれていた。
姉妹の、思いが詰まったいつもの整備班への差し入れだ。
真木の大好きな物ばかり、豚汁も別に付いていた。

真木少佐「お袋、アタシ自殺しようとして出来なかったんだよ。
何故だか、分かったよ。いやそもそも最初から分かっていたはずじゃないか。
アタシには姉妹と戦隊がいる。確かに恭子の託された言葉のおかげでもあるけど、
アタシを繋ぎ止めているのは、アイツらだ。なのに、アタシは...」

そう1人言いながら大粒の涙が溢れる。

舞香中佐「恭子ちゃんの件、確かに無念だよ。
でもそれを引きずって他の大切な者を失うのは違う。
沙奈江なら、これ以上言わなくても分かるはずよ?」

真木少佐「あぁ...ありがとうお袋。今度2人が来たら、謝るよ。アイツらのせいじゃない、いや誰のせいでもないんだ...」

そして、ふと恭子の最期を見届けた事を思い出し、身震いをし始め、流せなかった涙を流しながらつぶやいた。

真木少佐「恭子...ありがとう...先に行って待っててくれ...見守って、く、れ、よ...」
真木は、遂に恭子の死を受け入れた。

その目には少し力が戻って来たように見える。
ただまだ力強いいつもの真木ではなかった。
それを優しく抱き抱える舞香。

そして、不器用な父、政宗は部屋の外で真木を心配していたが、
問題ないと考えてそのまま仕事に戻るのであった。
END

そして夜。横浜基地の市街が見える少し小山の丘の場所にて

奈美とゴーストが居る。少し離れたところに奈月と洸騎が居る。

奈美が項垂れながら話している。
奈美准尉「、、、真木さん戻ってこないかも。そうしたら私達は。。」

ゴーストはどうすれはいいかもう解らなかった。でも奈美の為にしたいことはある。
ゴースト准尉「、、、やれることはやったんだ。あとは真木さんの意思に賭けよう。
それに、どうなろうと。私や橘大尉は付いていくよ。どうなっても。」
と言う。

奈美准尉「、、、でも。ここはターニングポイントのその3です。間違えれば私達は。
1度目は九州防衛戦。あの時は真木さんを。2度目は京都防衛戦。
あの時本当は誰にも出会えなかったはずなんです。
そして3回目は。。。」
と泣き叫ぶ。

ゴーストはそれを抱きしめて奈美の口を塞いで、手を握りしめて思っている事を伝える。
ゴースト准尉「、、、(大丈夫。何があっても、どうなっても護るよ。
駄目なら一緒に地獄にでも行くさ。)」
驚く奈美であったが、嬉し泣きに変わり逆に心の内を伝える。
奈美には2つの先が見えているようだ。悪い先だと皆が、奈月お姉ちゃんが。。
と何かがあるようだ。

それを見てる、奈月と洸騎。

奈月中尉「洸騎さん、コレからどうなって行くんでしょう...私は、私達は...」
そう言い淀みながら八島を見る奈月。

正面から見据えて、優しく微笑む。そして、、奈月を抱きしめる八島。
八島「、、、難しいことは解らない。だけど自分もゴーストと同じだ。
奈月さんを支援する。そして護るよ。何があってもだ。
それに何か奈月さんに合っても、自分はすべて赦すし何も変わらないよ。することは。」

奈月中尉「洸騎さん...ありがとう。」
そう言い、奈月も抱きしめ返した。

こうして、真木の居ない戦隊には不安の毎日に皆さいなまれていた。
果たして、この先はどうなるのか。2つの未来の分岐があった。