「家族ゲーム」は広義のホラーでは? | きょうふクラブ幽霊部員  安 索尼のブログ

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恐怖という極限状態で出現する人間の本性を見つめる、それが「きょうふクラブ」。
その幽霊部員の安索尼が、恐怖についてあなたに語りかけます。

人気ドラマの「家族ゲーム」は、
われら、きょうふクラブの主是から考えると、
広義のホラーではないかと思えてきた。

桜井翔の演ずるラディカルな家庭教師「吉本荒野」の手によって、
「うまくいっているふりをしている」家庭「沼田家」がどんどん壊されてゆく。
いや、所詮は「うまくいっているふり」にすぎないので、
吉本の仕掛けるちょっとした罠にも全く弾力性、抵抗力を持てずに自滅してゆく。
つまり、極めて弱い集合体である「沼田家」は、ごく弱い攻撃に対してたちまち極限状態に追い詰められ、
「うまくいっている」はずの化けの皮がいとも簡単に剥げ落ちてゆく。
その様は無残ですらあり、滑稽ですらある。

人気ドラマであるゆえに、
いろんな人がいろんな評をしている。
視点をどこに置くかによって、
どのようにでも解釈できる作品だろう。
私は、沼田家のメンバーひとりひとりの動きに注目してきた。
ドラマゆえ仕方ないが、あまりにデフォルメされたひとりひとりの情けなさには嘲笑を禁じ得なかった。

シャンと生きていない人間が、
ちょっとした人生の横槍に簡単に躓く愚かな様を、このドラマが描きたかったのなら、
よくできた秀作だと思う。

一般に考えられているホラーの形はとっていなくても、
そこに描かれた「極限下での本性の暴き」という点では、
「家族ゲーム」は広義のホラーであると思えてならない。