トルコのトランジットホテルからシャトルバスで空港へ向かいました。
あぁ、遅い遅い遅い!
俺のフライト14時なんだよ!
出発は15時だから大丈夫だよ。
お前の行き先と俺の行き先は違うんだ!
同じだよ、ほらガーナ行き。
ん?え!そうなの?一緒なの
次は、絶対にこの政権に票を入れるもんか!!
ってかさぁ、前回の選挙で票入れたんかい?
いや、入れてない。。。
オッさん、国籍変えたら選挙権ないべさ~
ん。。。うん、んだなぁ。。
じゃ、私は中に入る前に一服して行くから、先に行ってていいよ。
バスはどこに行った?
今しがた、出発したよ。
俺の財布が。。。電話が。。。
財布と電話、バスにおき忘れたのかい?
無いんだよ!
だから、車におき忘れたんか?
んん。。。わからん。思い出せん。。。
とにかく、トルコ航空のホテルデスクに行こう!
財布が出てこなかったらガーナに行く必要が無くなるんだ。
オッさん、落ち着け!
うぅ。。
大丈夫だ。神はいる!
オッさん、電話持ってるんじゃん!
これはいつも使ってるヤツじゃないんだ。
オッさん、私の時間もヤバイから、ボチボチ行くよ。
おう、そうだな!
オッさん、あったのか?
あったよ
良かった。神はいたな。
俺、一生懸命祈ったからな。
じゃ、時間がギリギリだから、私は先に行ってるよ。
あ、オッさん、間に合ったか
ってか、オッさん今からどこ行くの?
あぁ、キャッシュディスペンサーを探してるんだ。
間に合って良かったね
今日はなんて日なんだ。。
なんだよ、また、トラブルかい?
ここに入れといたボーディングパスがないんだ。。。
オッさん、パスポートあるか?
ある
チケットあるか?
ある
じゃ、係員に相談したらどうにかなるよ。
あぁ、今日は本当についてない日だ。
俺がガーナに戻るのにとんでもないバッドラック続きだった。
こんなストレスフルな旅行は懲り懲りだ。
今回の旅のバッドラックは、ここで全部使い果たしただろうよ。
そうだな。
じゃ、Have a nice flight!
12時50分、次のホテルに停車。
乗車口で、
あぁ、遅い遅い遅い!1時間も待ってたよ!まったく!
と、入り口付近に座ってた私に向かって言いながら乗り込んできました。
慣れてない人なら、なんで私に、いちゃもんつけてんだよ?
と驚くことでしょうが、
顔と英語とこの唐突な言動で
あぁ、こりゃ~ガーナ人だ!とすぐにわかりました。
私の後ろに座り、まだしゃべり続けてます。
俺のフライト14時なんだよ!これじゃ、ギリギリだよ。。
というので、
出発は15時だから大丈夫だよ。と教えてあげました。
お前の行き先と俺の行き先は違うんだ!ほら見ろ!14時10分って書いてあるだろう!
と、クッチャクチャになったボーディングパスを見せてくれました。
同じだよ、ほらガーナ行き。14時10分は、ボーディング・タイムだよ。
と、綺麗なボーディングパスを見せて教えてあげました。
ん?え!そうなの?一緒なのそう言うと、落ち着いたかのように椅子の背もたれに寄りかかり、どっこいしょという感じで、世間話が始まりました。
彼はヨーロッパに帰化した元ガーナ人。
先日の洪水の話、1年以上続いてる電力不足による停電の話から、現政権の文句をブチまけ。
やれ公約違反だ、国民を裏切った、滑ったの転んだの。。。
次は、絶対にこの政権に票を入れるもんか!!
ってかさぁ、前回の選挙で票入れたんかい?
いや、入れてない。。。
オッさん、国籍変えたら選挙権ないべさ~
ん。。。うん、んだなぁ。。ゲラゲラゲラ
トロトロ(ガーナの乗り合いバス)の中でたまたま乗り合わせた客同士の会話みたいなのを楽しみながら、空港に到着。
じゃ、私は中に入る前に一服して行くから、先に行ってていいよ。と言うと、オッさんはオッケーといい中に入って行きました。
しばらくしたら、おっさんが血相を変え
バスはどこに行った?と慌てて出てきました。
今しがた、出発したよ。
俺の財布が。。。電話が。。。と、ガラガラ荷物を引きずりながら、バスを追いかけ始めました。
コントか?
と思えるほどコントです。
間もなくして、オッさんは戻ってきました。
財布と電話、バスにおき忘れたのかい?
無いんだよ!こっちのカバンにも、こっちのリュックにも入ってないんだ。
だから、車におき忘れたんか?
んん。。。わからん。思い出せん。。。ホテルの部屋かもしれない。
いや、フロントかも。。
待てよ、出る前に便所に行ったから便所かもしれない。。
オッさん、完全にパニクってます。
とにかく、トルコ航空のホテルデスクに行こう!と、頭を抱えて天を仰いでるオッさんの手を引っ張り、ホテルデスクに連れて行きました。
オッさん、デスクの向こうの人に説明するも、パニクっているから、何を言ってるんだか支離滅裂。
挙げ句の果て、ホテルの名前を思い出せません。。。
たまたま、暇つぶしに撮った私の写真が役に立ちました。
係員は早速ホテルに電話して探してもらう手配をしてくれました。
オッさん、あまりにもパニクっているので、デスクの隣のスタバで一緒に待ってあげることにしました。
なかなかホテルからの回答が来ません。
待っている間、少し落ち着きを取り戻してきました。
財布が出てこなかったらガーナに行く必要が無くなるんだ。そうなったら、ガーナ行きをキャンセルしてイギリスに戻ることにする!
んん?待てよ。。。
金が無いんだ。。金がぁぁぁぁ。。。
帰りのチケット、買えないってことか?
どうすればいいんだぁぁぁぁ

またパニックに陥り始めました。。
ここで、ふと
もしかして新手の詐欺か?
という不安がちっとよぎるも、本当だったらかわいそうだしなぁ。。という気持ちもあり、注意意識のレベルを高めつつ、もう少し付き合ってあげようと思いました。
オッさん、落ち着け!
うぅ。。なぜ?
金が消える?誰かの呪いか?
きっと、俺のガーナ行きを邪魔してるヤツがいるんだ。。。。
大丈夫だ。神はいる!ガーナ人がよく使う"God Is There"である。
オッさん、ブツブツと何かを唱え始めました。
祈ってます。
少し、落ち着きを取り戻したようです。
俺はいつもお前と同じように、大事なものは小さいバッグに入れて首から下げているんだよ。
そのバッグにお金と電話が入ってるんだ。。。
小さいバッグのことは初めて聞いた。
オッさん、先に言えよ!
そして、オッさんはポケットから古いiPhoneを取り出しスイッチを入れた。
?????
オッさん、電話持ってるんじゃん!
これはいつも使ってるヤツじゃないんだ。古い携帯をガーナの友達に土産にあげようと思って、小さいバッグにいっぱい詰め込んであるんだ。
知らねぇよ、ったく!!!
ってか、話があれこれ変わる様子が、怪しさ増!
時間は13時50分を過ぎた。
私もボチボチ出国審査を受けて、搭乗口に向かわないとギリギリの時間。
もし、怪しいヤツだったら、ここでうまく交わすこともできる。
でも、本当にただのドジな男だったらマジで気の毒。。。
オッさん、私の時間もヤバイから、ボチボチ行くよ。もし、そのバッグが出てこないなら、ガーナ便キャンセルするとか、次の手段を決めないと。。
トルコ航空の人によく相談してね。
私にできることは、もはやそれまでである。
おう、そうだな!と、立ち上がり、スタバに座ってる私の前に荷物を置いて、すぐ横のデスクに確認に行った。
おいおい、置いてくなよ、荷物。。
オッさんはカウンターの向こうの係員と何やら真剣に話し込んでいる。
これをオッさんのところに持ってってあげて立ち去るか。。。
でも、下手に触って、犯罪に巻き込まれたりしたら面倒だし。。
荷物から目を離さないように、オッさんの方に近寄ると、カウンターの向こうの係員が、オッさんに向かって
「これくらいの、おべんと箱に、オニギリオニギリちょっと詰めて。。」
を楽しそうにやっている。
んん?
もしや、小さいバッグ???
オッさん、あったのか?
あったよシャトルバスの中にあったそうだ。
今、こっちに向かっている
。。。。
ってか、最初からバスチェックしてもらってたら良かったんじゃね。。
。。。。。。。
良かった。神はいたな。
俺、一生懸命祈ったからな。
じゃ、時間がギリギリだから、私は先に行ってるよ。グッドラック!!
もし、時間に間に合わなくても、これで路頭に迷うことはないだろう。
パスポートコントロールは、思った通り長蛇の列。
出国審査が終わった時点ですでに14時20分を回っていた。
乗り継ぎ案内板でゲートを確認すると、まだ「go to gate」の指示が出ていない。
出発時間は15時10分。
しめしめ。。
出発30分前にはゲートに行ける余裕がある
空港内のわかりにくい場所にある喫煙所に行き、最後の一服。
ゲートまでの道すがら、お土産にお酒を買い、一番遠いゲートに向かいました。
動く歩道に乗ってゲートに向かっている私に、反対方向に向かって歩いてくるヤツが手を振っています。
あ、オッさん、間に合ったかオッさん、ガッツポーズでニッコニコ。
ちこたん、動く歩道の上を逆向きに歩きながらおっさんと立ち話。。
ってか、オッさん今からどこ行くの?もう搭乗開始する時間だよ!!
あぁ、キャッシュディスペンサーを探してるんだ。15時まで時間があるって係員に確認したから大丈夫だよ。
オッさーーーーーーん
なに余裕ぶっこんでるんだか。。
間に合わなくても知らんわ!
アクラ便のゲートは遠い。
ゲートに着くと、ちょうど搭乗が始まった。
混み合うところで並んで待つのが嫌いなので、しばらく椅子に腰掛けて待つ。
ほぼ最後の方になり、搭乗口前に立っていると、後ろから話しかけられた。
もちろん、オッさんである。
間に合って良かったねと言ったが、オッさんの様子がちょっと変である。
オッさん、額に手を当てながら
今日はなんて日なんだ。。
なんだよ、また、トラブルかい?オッさん、内ポケットを弄り
ここに入れといたボーディングパスがないんだ。。。とパニクっている。
どーしょーもねーーーーー
オッさん、パスポートあるか?
ある
チケットあるか?
ある
じゃ、係員に相談したらどうにかなるよ。先に半券をもらい機内に向かう私。
後ろから、汗汗と追いかけてくるオッさん。
あぁ、今日は本当についてない日だ。(なに言ってんだよ。オッさんがマヌケ過ぎ)
俺がガーナに戻るのにとんでもないバッドラック続きだった。(こんな幸運な男はいねぇよ(笑))
こんなストレスフルな旅行は懲り懲りだ。もう二度とトルコ経由はしないよ。
あぁ、ガーナに行っても災難が続くのかなぁ。。
今回の旅のバッドラックは、ここで全部使い果たしただろうよ。ガーナに行ったらいいことだらけかもよ~
そうだな。
じゃ、Have a nice flight!そう言って、それぞれの席に着きました。
飛行機は、無事コトカ国際空港に着陸。
まだ滑走路を徐行中に機内アナウンスが入った。
まだ座っててください!
シートベルトを着用してください!
かなり強い口調で2回も。。
誰だよ、ったく。。。
と思いつつ、後ろを向いてみると、
オッさーーーーーーーーーーーん!
ヤレヤレな男である。
グッドラック、オッさん!
