昨日は寝落ちしたのに今日は何か寝付けない。
なのでブログの更新をして見る。
久しぶりにS2000ネタで。
筆者のSにはトラストのインテリジェントインフォメーター タッチを取り付けてある。
これも故障診断コネクタから各情報を取って表示するマルチメーター。
こっちも油温と油圧センサーを追加してある。
で、ちょっと面白い数値が拾えたので、
インマニ圧の表示を拡大してみた。
アイドリング状態なので、-0.76hkPaを示している。
その右上に小さな黄色文字の数値にお気づきだろうか?
ピークホールドで、これまでの最大値が表示される。
この数値を見て、ピンと来た方は内燃機関に詳しいかと。
あれ?と思った方も観察力が鋭いかな。
ここの数値は0.27を表示している。
さて、この数値の意味するところが問題なんですな。
もっと分かりやすく書くなら、+0.27hkPaなんですね。
ここまで書けば分かるのでは?
S2000のエンジンはNAです。自然吸気ってヤツ。
ピストンが下がる負圧で空気を吸い込む。
だから、理論的にはスロットルを全開にしても大気圧と同じになるだけで0.00hkPaが最大となるはず。
正圧にしようとしたらターボなどの過給機が必要となる。
なのに、インマニ圧の最大値が+0.27hkPa。
メーターのご表示? センサーの誤作動?
ではなくて、正しい値なんですね。
お分かりの方もいるかと思いますが、これが慣性過給ってヤツですね。
慣性の法則を利用した吸気効率を上げる手段です。
アクセル全開で加速してシフトアップする時、一旦アクセルを戻す。
当然、スロットルも閉じられるんですが、吸い込まれようとしていた空気の流れは慣性の法則に従って閉じられたスロットルにぶつかる。
ここで空気が圧縮される(または跳ね返されてスロットル付近の圧が下がり、その負圧で再びスロットス付近に空気が集まる)。
そのタイミングでスロットルを開けると、圧縮された(引き戻された)空気が一気にインマニに流れ込み、過給された状態になる。
これが慣性過給。
アクセルオフからシフトアップ、再びアクセル全開のタイミングをうまく合わせると瞬間的にせよ、0.3hkPa近い過給が出来るし、実際にシフトアップ後のつながりもいい。
ブリッツのタッチ・ブレインみたいにロギングが出来るとより詳しく解析できたのだが・・・
まぁ、このあたりがHONDAの給排気系は良くできていると言われる所以かな。
無限とかのエアクリは高回転側を多用するサーキットではいいのかも(後、AP1では吸気温対策のウエイトが高い)なのだが、中間加速の多い峠やミニサーキットではノーマルでも十分では。
とまぁ、久振りにうんちくを垂れてみたwww