雪は好き? ブログネタ:雪は好き? 参加中

雪は大好きですねー。

やっぱり根っからの東京育ちということもあり、
なかなか雪を見る機会がないのです。


一度だけ東京で大雪が降ったことがありますが、
あのときの興奮は今も忘れられません!

友達と一日中雪で遊びました。
定番の雪だるま作り、雪合戦、かまくら作り…

高校生になった今でも雪が降ったらかけまわりたいくらい好きです。

でも寒いのは好きじゃありません。


作詞:ryo
作曲:ryo
編曲:ryo
唄:初音ミク

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初音ミクと言えばこの曲!
ボカロを知っててメルトを知らなわけがない!
数多い名曲を生み出したryoさんの代表作ですね。
私自身大好きな曲であります。
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「初音って、持ってるものとかオシャレだよな」

「な、なぁにいきなり」

「いや可愛いなと思って。そんだけ」

可愛い?それって、私が?
しばらくほうけてしまったミクに、友達が肘でこずいて冷やかす。

「ミク~。あんた顔真っ赤だよ?もしかして惚れた?」

「そんなことないよ!ほら、もう帰ろ」

皮肉にも、友人の一言で気づいた。
以前から、彼のことを目で追ってしまう自分がいたのは確か。
でも恋という気持ちだとは分からなかった。

今、はっきりわかった。
私は、彼に恋してる―――。


目覚まし時計の音で目が覚める。
眩しい朝日。頭の中に彼の笑顔が浮かんだ。

せっかく可愛いって言ってもらえたんだから、もっとオシャレにならなくちゃ…!

ミクはいきなり洗面所に駆け出し、寝癖のついた髪をとかしてハサミを手にした。
前髪は、眉が隠れるくらいが好きだけど、思い切って切った。

フリルのワンピース、そして買ったばかりのピンクのスカート。
小物箱からお気に入りのお花の髪飾りを取り出して、頭にさす。

さぁ、出かけよう!

日曜日の朝は、いつもより輝いて見える。

小鳥と木々のさざめき。太陽に反射して光る水の粒たち。

ミクは公園のベンチに腰をおろした。
恋人たちが寄り添って歩いている。
私も、いつか彼とあんな風に――

後ろから、聞き慣れた声がした。
彼が友達数人と歩いている。

えっ、どうしているの?会えたらとは思ってたけど、まさかほんとに…

目が合いそうになった。思わず身を縮める。
好きだなんて絶対にいえない。

どうか、彼に気づかれませんように。

声が遠くなっていく。見えなくなるのを確認した。

安堵と同時に、後悔の気持ちも出てきた。
声くらい掛ければよかったのに。

「いいや。買い物でもいこーっと」

そう言ってミクは一人で街に出た。


結局見るだけで何も買えないまま、ミクはデパートの入り口に立っていた。

「あーあ。もう帰ろ。…あれ?」

さっきまで太陽をのぞかせていた空が、急に泣き出した。

「おかしいな。天気予報では晴れだったのに」

雨は土砂降りになった。
折りたたみ傘、持ってきてよかった。けど、何か面白くない気分だ。
ため息をつきながら傘を開く。

「初音?」

この声、まさか――。

「偶然だなぁ。こんなところで何してるんだよ?」

「買い物してたの…何も買わなかったけど」

「なんだよそれ」

楽しそうに彼が笑う。
突然、傘を握っていた私の手を掴み、自分に差しかけた。

「しょうがないから入ってやる」

「えっ」

一人用の傘に、私と彼の二人が入った。

「行こうぜ」

初めてみる至近距離の横顔。
ミクは息が止まるくらい胸が苦しくなるのを感じた。
鼓動が全身を駆け巡る。
ドキドキの音、聞こえたらどうしよう…

「…でさぁ。って、聞いてる?初音」

「あっごめん!何?」

「…いいよ。もうすぐ駅だなー。
今日さ、偶然でもお前に会えてよかったよ、うん」

彼が子供みたいな顔で笑う。
だめだ、もう泣きそう。

「じゃあ、入れてくれてありがとな」

至福の時が終わろうとしていた。
もう、バイバイしなくちゃいけないんだ…

彼が背を向けて歩き出そうとする。
待って。その前に――

「ねぇ!」

「…え?」

「空、見て!」

「空…?」

土砂降りの雨はやんだ。
代わりに空に映し出された物は――

「虹だ…綺麗だな…って、わ!?」

虹に気をとられている彼に、そっと近づき、
ほっぺにそっと口づけをした。

「な、な、な、ななにするん…っ」

「じゃあーまた明日!」

ミクは笑顔で駆け出した。


多分、明日からはもっと楽しい毎日が待っているだろう。

これからもずっと、私のことドキドキさせてね――