前回で触れたオタクの喧嘩の特徴を、ここで例を挙げて共有しておきたいと思います。

 

誰しも一度は目にした定型文――。

 

オタク『○○は最高!』

我々『でも、○○はこういうところがヤバイと思う』

オタク『いや、そんな時間に書き込めてる時点でお前のほうがもっとヤバイわw ニート乙w』

 

 

ちょっと古めかしい感じだったでしょうか。

『乙』なんて最近は使わないかな。

 

でも、内容としては今現在も本当に頻繁に見られる構文だと思います。

 

ニートという便利な言葉が出来てからこんにちまで、一体一日に何万回、この言葉がオタクの喧嘩に消費されていることでしょう。

 

 

つまりこれが、言説の内容から相手を貶める「煽り」へと話がすり替えられてしまう代表例です。そしてこの構文がそっくりそのまま、Aさんの【山本寛氏は、煽ったら勝ちを犯罪者予備軍としているが自身も煽っている。】という記事で使用されていました。

 

だからガッカリしたのです。

ああ、この人も「本質的でない問題に興味を持ってしまう、頭の悪い人(オタク≒不健康な人≒精神病に罹っている人)」か――と。

 

 

この記事の内容に、今一度触れ直しましょう。

Aさんの発言の、その要点は二点でした。

 

先に触れ、タイトルにもなっている「煽ったやつが悪いと言ってるお前が煽ってるだろ」という不毛な指摘。

そしてもう一つ、差別的な発言をした山本寛さんに対し、その点でもまた言葉尻だけをとらえて批判しています。

 

山本寛さんの「煽り」と「差別」に対し、急所をつつくことを目的として書かれていました。

そんなことよりも私はオタクという社会問題についての話が読みたかったのですが、急転直下、ずいぶんと低い次元の悪口だけが展開されていた、というお話です。

 

仮に山本寛さんが実は本当に下劣な人間だったとしても、私は興味がありません。

 

現時点では前半書いた通り私は山本寛さんを応援したい気持ちでいますが、この気持ちは彼の言説、勇気ある姿勢に感化されてのことであり、その他の部分はどうでもいいのです。

 

多分、オタクは自分の嫌いな人がコッソリと”おなら”をしたところを発見しただけでも嬉々としてその失敗をやり玉に挙げて小突くでしょう。

 

でも健康な者は、”おなら”に興味がありません。

 

その人が人に迷惑のかからない場所でおならをいくらしようとも、人物の評価に影響しません。

 

 

――山本寛さんは確かに過激な言葉を使いがちなようです。

 

しかし、その標的は一見したところ徹頭徹尾オタクに絞られています。

 

彼が今も受け続けているオタクからの攻撃の、それは何千分の一でしょうか。

 

私は山本寛さんの口が悪くても、今のところ彼の評価が落ちる気配は感じません。