夫と夕方の散歩に出かけた。

いつもの坂を下り、曲がり角をふと見ると息子の嫁が乳母車を押しながら歩いている。
可愛い孫息子はなにやら難しそうな顔をしてじっと座っている

しゃがみこみ声をかけると不思議そうな顔をして見詰める。
やがて分かったのか、にたっと笑う。

「どうしてここにいるの?」と言いたげな笑いで
足をしきりにばたつかせている。

手も動かしているがそれ以上に足を動かしている。

嬉しさの表現のなんとストレートで純粋なものなのか、、、、、
それを見たこちらは胸が熱くなる。

この純粋で無垢で愛しい存在、、、、

その笑顔も、 泣き顔も、 寝顔も、すべてが授かりものと、
いや、天からの預かりものと、心しなければならないほどだ。


夫と並ぶ歩みはいつになく軽やかだった。