ジョンヒョン「1000」和訳 | まみんのブログ

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ジョンヒョン 소품집 '이야기 Op.2'

「1000」日本語訳






하나 둘 셋
いち に さん

또 하루가 금세 지나가
また一日がすぐに過ぎていく

하나 둘 셋
いち に さん

또 내일이 코앞에 와서
また明日が目の前に迫って

내 어깰 짓눌러 그림자를 붙들어
僕の肩を押さえつけ影を握りしめる

편히 쉴 곳이 난 필요한 듯해
ゆっくり休める場所が僕には必要なようだ


아마도 너와 난
おそらく君と僕は

꼭 그때가 아니었더라도 너와 난
あの時じゃなくても君と僕は

분명 만났을 거야
必ず出会ってた

시간이 꽤 지났지만
長い時間が過ぎたけど

처음과 다르진 않아
最初と変わってない

여전해 난 복받은 사람이야
今も僕は幸せだ


그대 날 안아줘
僕を抱きしめて

내 어깨에 기대줘
僕の肩にもたれて

단단히 날 믿어줘
僕を強く信じて

넌 알잖아?
君はわかってるだろ?


말 안 해도 안다는 말
言わなくてもわかるって言葉

가슴 뭉클한 말인 건 맞지만
胸に迫る言葉には違いないけど

다 알아도 말해줘
全部わかってても言ってほしい


시간은 참 빨라서
時間はとても早くて

어색하기만 하던 나도 변했어
未熟だった僕も変わった

참 웃겼어
ほんと笑える

작은 실수에도 안절부절못하던 내 모습도
小さなミスにもうろたえてた僕の姿も

웃으며 기다려 준 것도 너뿐이야
笑顔で待ってくれてたのも君だけだ

난 참 운도 좋아
僕は本当にラッキーだ


아마도 너와 난
たぶん君と僕は

꼭 그때가 아니었더라도 너와 난
あの時じゃなくても君と僕は

분명 만났을 거야
必ず出会ってた

시간이 꽤 지났지만
長い時間が過ぎたけど

처음과 다르진 않아
最初と変わってない

여전해 난 복받은 사람이야
僕は相変わらず恵まれてる


그대 날 안아줘
僕を抱きしめて

내 어깨에 기대줘
僕の肩にもたれて

단단히 날 믿어줘
僕を強く信じて

넌 알잖아?
君はわかってるだろ?


말 안 해도 안다는 말
言わなくてもわかるって言葉

가슴 뭉클한 말인 건 맞지만
胸に迫る言葉には違いないけど

다 알아도 말해줘
全部わかってても言ってほしい


항상 난 숫자나 뭐 날짜 같은 거
僕はいつも数字とか日付とか

생일 기념일
誕生日や記念日や

그런 건 신경 안 쓴다고 했지만
そんなこと気にしないと言ったけど

그래도 오늘 누가 봐도
でも今日は誰が見ても

축하받을 날이잖아
お祝いすべき日だろ

그렇잖아
そうだよね


그대 날 안아줘
僕を抱きしめて

내 어깨에 기대줘
僕の肩にもたれて

단단히 날 믿어줘
僕を強く信じて

넌 알잖아?
君はわかってるだろ?

말 안 해도 안다는 말
言わなくてもわかるって言葉

가슴 뭉클한 말인 건 맞지만
胸に迫る言葉には違いないけど

날 믿는다 말해줘
僕を信じてるって言ってほしい











Loverholic Lucifer

# scene 11. 今夜は眠った後もそばにいて





昨夜はいつの間に眠ったのかわからない。しかし明らかなのは二時間も寝てないってことだ。
眠れないままもやもやした気持ちを抱いてとりあえず横になってみたものの、だんだん頭が痛くなってきた。

ジョンヒョンはぼんやりと目を開きのろのろと起き上がった。そう言えば昨日もこんな薄暗い真夜中に目が覚めた。
あの時は、キボムが目の前で穴の開くほど見つめていた。ジョンヒョンは夢うつつに見た彼の瞳を思い出していた。
濁りのないキボムの純真な瞳がまっすぐジョンヒョンに向かっていた。

「……」


俺の寝顔を見ながら、あの時お前は何を考えていたんだ?

ジョンヒョンはゆっくりと部屋の中を見回した。その時だった。カサ、という音が聞こえた。
ジョンヒョンは突然何かに追われるかのようにベッドから飛び起きた。今明らかに物音がした。まさかキボムが帰って来たんじゃないのか?
何より真っ先にその考えが浮かんだ。

焦って立ち上がった勢いでふらついたジョンヒョンは、もう痛くもない足首に巻かれたギプスのせいで重心を失い、腕を振り回してバランスを取らなければならなかった。
誰かに見られたらきっと大笑いされる体勢でなんとか転ばずに済んだジョンヒョンは、驚いた胸を落ち付かせる暇もなく早足で部屋を横切りライトを付けた。


「……!」

急に明るくなった部屋の光に目が順応できなかった。
しばらく目をしかめていたジョンヒョンは、やがて部屋の片隅に正体不明の物体を発見し驚いた。

真っ黒でまったく何かわからない不審な塊が部屋の隅に置かれていた。
しかし視野がだんだん安定し、恐る恐るそれを見てみると、ジョンヒョンはやっとその正体がわかった。

それはルシファーの翼だった。
最初はジンギかと思ったが、彼ではなかった。四枚あるはずの翼が二枚しかなかったからだ。

じゃあ、じゃあ…ジョンヒョンが知るルシファーと言えばあと一人。
ジョンヒョンは慎重な足取りでそっとそれに近付いた。
寝起きだからか、それとも真っ黒な翼を見たからなのか、口の中がカラカラに乾いていた。


「…キボム?」

口にするとまだ少し罪悪感を感じる名前。ジョンヒョンは重い気持ちを押さえつけ、勇気を出してキボムの名を呼んだ。しかし何の返事も聞こえてこなかった。

キボムじゃないのか?
ジョンヒョンは徐々に近付いた。漆黒の翼が何かを包んでいた。
ジョンヒョンは手が届くほど近付くと、その正体に気が付いた。
これは間違いなくキボムだ。ただ翼の中に隠れているだけだ。


「キボム」

「……」

「キボムくん?」

「……」

数日前、無理に翼を使ってひどい怪我をしたばかりなのに、もう治っているのか心配になった。
ジョンヒョンに優しく名前を呼んでもらうのが好きなキボムだったが、今回はそれにも反応がない。

いつから物音一つ立てずここにしゃがんで隠れていたのだろう。考えてみたらキボムは最初に登場した時も何の音もなく急に現れてジョンヒョンを驚かせた。
何がどうであろうととにかくキボムがここに戻ってきてくれて本当に良かった。ジョンヒョンはキボムに怒られるんじゃないかと思い、ゆっくりと彼の前に膝をついて座った。
人の気配を感じてるのは間違いないが、キボムからは何の反応もなかった。

いつもかわいい顔でにこにこ笑ってたキボムがこんなふうに顔さえ見せてくれないなんて、胸が苦しくて仕方なかった。
ジョンヒョンはキボムが座っている周りの床に手をついた。蒸し暑い真夏の夜だったが、床からは冷たい冷気が伝わってきた。
こんな所でどれくらいうずくまっていたのだろうか。


「…なあ、こんな冷たい所で座ってたら体に悪い。また熱が出るぞ」

「……」

心配半分、俺を見てほしいと願う気持ち半分で恐る恐る声をかけたが、キボムは微動だにしなかった。ジョンヒョンは大きなため息をついた。

「キボム、こっち向いてくれよ、な?」

「……」

「ずっとここにいるつもりか?もう俺と会いたくない?」

ジョンヒョンの独り言のような言葉が続いたが、キボムの体をしっかり包み込む真っ黒な翼が開く気配もなかった。
ジョンヒョンはしばらく彼をじっと見つめ、長い思案の果てにそっと手を伸ばしキボムの真っ黒な翼に触れた。
つやのある翼は思ったよりずっと柔らかい感触で、ずっと触っていたい衝動を刺激した。ぎっしりと並んだ羽がジョンヒョンの手つきと一緒に揺れ動いた。

力ずくで無理やり翼を開くのは絶対やってはいけないことだと思い、ジョンヒョンはキボムの背中の方に手を伸ばした。
まずは肩甲骨の辺りの傷が完治しているのか確認したいからだ。

その時だった。
ジョンヒョンの手がキボムの背中に触れた瞬間、彼は妙な声を上げて身をよじった。
ジョンヒョンは驚いて翼を触っていた手を慌てて離した。

「ご、ごめん!痛かったか?」

「……」

そう尋ねてもキボムからはやはり何の返事もない。ジョンヒョンはふとおかしな気分になった。さっきのは普段まったく見せない反応だった。
彼の妙な声がずっと耳元にこだまするような錯覚に陥った。もう一度触ってみたい、という考えが浮かんだがそれは無理があるようだった。


「キボム」

「……」

「…ごめん。ほんとに、俺が悪かった」


幼い頃から可愛がられ甘やかされて生きてきたせいか、誰かに謝罪することに慣れてないジョンヒョンだったが、今回ばかりはためらいなく謝りの言葉が飛び出した。
謝ってからジョンヒョンは気まずくなった。こうして心から誰かに謝ったことなどほとんどない。

俺は…変わったのかな。キボムは相変わらず翼を広げなかった。ジョンヒョンはため息をついた。
目覚めた時はかろうじて物体の形状だけがわかるほどの暗闇だったが、いつの間にかキボムの翼が完全に見えるくらい明るくなっていた。
ジョンヒョンはずっと彼の前に座っていたが、何の変化もなかった。


「ふぅ…じゃあな」

キボムがこうして頑固な態度を崩さない以上、ジョンヒョンがずっとまとわりついてるのも馬鹿馬鹿しかった。
ジョンヒョンは結局キボムの翼を何度かそっと撫でて、ゆっくりと立ち上がった。
その時。

開く気配もなかった滑らかな翼がついに徐々に動きだした。ジョンヒョンは驚いて再び彼に近付いた。

「キボム!」

「ジョンヒョーン…」


一瞬の出来事だった。しゃがみこむジョンヒョンを、キボムが引き寄せて抱きついたのは。
キボムが予告もなく引っ張ったせいで、ジョンヒョンは床に強く膝をぶつけた。
だが痛いと感じる暇さえなかった。キボムの細い両腕がジョンヒョンの首に巻きついたからだ。
出会って以降最も近い距離で感じるキボムの香りはとても温かく甘かった。
そっとキボムを離して彼の顔を見ようとしたが、キボムは嫌がって首を振りながらさらに強く抱きついてきた。

聞こえてくるキボムの息遣いに、ふと胸の片隅が痛むのはなぜだろうか。触れる心臓が脈打つのを感じた刹那、背中に温かいぬくもりを感じた。
キボムの翼がジョンヒョンを包みこんだのだ。ジョンヒョンは生まれて初めて感じるぬくもりに自然と緊張が解けていった。


「…会いたかった、ジョンヒョン…」

ジョンヒョンの首筋に顔を埋めながら話すキボムの声には微かに涙が混ざっていた。
あんなに傷付けたのに、それでも会いたかったと言うキボムのせいで、ジョンヒョンまで鼻先が熱くなった。

何も求めない純粋な愛は、誰でも感動させるものだ。少しためらっていたジョンヒョンはキボムの腰を両腕で抱きしめた。
なんとかして彼を慰めてあげたかった。キボムの細い腰がジョンヒョンの胸にすっぽりと抱かれていた。


「どうしよう、どうしよう…怖い」

「…何が怖いんだ」

「ジョンヒョンが大好き。たいへん、どうしよう…ジンギよりジョンヒョンが好き」

ジョンヒョンはキボムが何と言ってるのかよく聞き取れなかった。

「好きになりすぎて怖い…こんなこと一度もなかったのに」

「それの何が怖いんだよ」

「ジョンヒョンがいないと生きていけなくなりそうで、怖い…」


生まれて初めて感じる感情に、キボムは必要以上に驚いていた。
これから一週間と一日後―ジョンヒョンの選択によって生き残るのか消滅するのか、どうなろうともキボムはジョンヒョンと別れなければならない。
予定された別れに対する恐怖に、キボムはとうとう体を震わせながら泣いた。

生きていくという、誰にとっても当然の権利のために、生命という価値を担保に出会いと別れを12回も繰り返さなければならない運命とは、あまりに過酷なものだった。
ジョンヒョンはゆっくり彼の背中を撫でた。キボムの肩が震えるのを感じながら、ジョンヒョンは胸が熱くなるのを感じた。


ジョンヒョンが大好きでどうしていいかわからないという人間は(人間じゃないけど)キボムが初めてで、ジョンヒョンもまた成すすべもなく不安定な姿勢で彼を抱いていなければならなかった。

そんな相手を突き放すことなどできるわけがなかった。ジョンヒョンは自分がキボムほど愛してやれてないことを申し訳なく思った。

しかし申し訳ないから彼に優しくしてやるのと、本心から大切にするのとは違う。
キボムに対する憐憫と同情、負い目、自分とは異なる種族への若干の恐怖…そして何がどうなっても彼を泣かせたくないと思う心。
すべての感情が複雑に絡み合いジョンヒョンの頭の中をかき乱した。


いつ捨てられるかわからないという恐怖を抱えて生きるお前を、果たして俺が変えてやれるのか。
お前が俺を好きなくらい、俺はお前を好きになるだろうか?もう長くない時間の中で、俺たちは完全に心を分かち合えるのか…


ジョンヒョンには何も確信がなかった。

しかしただ一つだけ確実なことがあるとしたら、キボムが不安な心を落ち付かせ泣きやむ時まで―そしてジョンヒョンが犯した過ちを完全に許してくれる時まで、今抱きしめる腕をほどきたくないという事実だった。