【BLCD感想】王子と小鳥(2011年/山中ヒコ/小西克幸×梶裕貴) | twilight

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【BLCD感想】王子と小鳥(2011年/山中ヒコ/小西克幸×梶裕貴)

 

目覚めたら、奴隷オークション。超展開。
おバカな大学生が人格者の第二王子に買われる。
薬を抜くときの叫ぶ梶さんは迫真。瞬発力が高い。
「あんたになら抱かれてもいいよ…」となる気持ちはわかる。
見事なトラック1の11分だった。

8歳役の代永さんがすげーよ。

王子が同性の奴隷を愛する非現実はBLファンタジーとして、
二人が理解を深めて親密になっていく様は共感できるし、
受けちゃんが軽いノリの若者で順応力が高い。

ハーリドのトラックとトラックの玩具のエピソードは、人柄を端的に理解できた。

好感しかない。

横暴な王子でも、贅沢でもなく、長兄が絶対の世界で耐える真摯な王子のアラブもの。

兄に引き渡される段には、もう話に引き込まれていた。
その前に抱いてくれと受けちゃんから申し出て、関係を持つ。
絡みはさらっと。最後は梶さんが結構声を張る。
行為中も「鈴木」呼びw

自分の身を犠牲にして受けちゃんを逃がしてあげる愛!!
「それでもお前を窓から投げ捨てるわけにはいかない」
受けちゃんは日本で学生生活を再開させたが、攻めさんは…!?と思ったら、こちらも無事。

よかった…。

最後、攻めさんが受けちゃんを訪ねて来る。
映画のようなラストシーン。祝福の時。
言葉がなかったのも余韻を残して、よかったなぁ。

巻末にしては長い13分強のフリト。
片言を含め、音楽や演出が功を奏してストレスなく聴けた。
本編は正味63分強。よくまとまっていた。
山中ヒコさんは静かな画面なので、原作未読のアラブものは不安だったけど、
とても丁寧でいい話だった。