【BLCD感想】世界が終わるまできみと(2009年/杉原理生/立花慎之介×鈴村健一) | twilight

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【BLCD感想】世界が終わるまできみと(2009年/杉原理生/立花慎之介×鈴村健一)

 

鈴村さんは癖のある方ですが、それを感じさせない清涼感のある少年声。
言葉選びやBGMも非常に品が良く詩的。
きれいで儚い世界観を大事に作ってある。
朗読のような鈴村さんのナレも気品があり、作品世界を支えることに貢献。

代永さんの5歳児の自然なこと。

立花さんは圧倒的王子様。そんなに柔らかく喋るの…。素敵…。
14歳の王子様に震える…!

体温の低そうな良家の少年二人が静かに心を通わせていく、この別世界!
永遠に聴いていたい…。

有理を弟扱いする怜人の包容力に戦いていたら、「お兄ちゃん」の破壊力…。
立花さんが可愛い…。
「お兄ちゃん、だっこして」
有理もこれで完全に落ちたことでしょう。

「毎日が修学旅行の夜みたいな夏休み」
この表現で、二人が過ごした日々の煌めきが伝わる。
特別な夜を幾度も重ねたのね。
仔猫がじゃれ合うようで可愛い。尊い。
お互いに相手を守りたいと誓う14歳。尊い。
親密な、特別な二人だけの関係。

親愛の抱擁をしてきた怜人に対して「君のためなら強くなれる気がする」「君が好きだ」という鈴村さんのモノローグの儚さと強さよ…。

恋心を確かめ合うシーンの立花さん「言わなきゃわからないのかな」
あまりにやさしい…。いつもの凛としたor意地悪な感じじゃない。

少し高めの澄んだ声。清潔な王子様。
「逃げないで?好きだよ」溶ける…。
こんなに幸せで切ないキスシーンは久々に聴く。

両想いになってから情熱的に求めてくるのも
「俺が女の子役なの?」『女の子の代わりにしようなんて思ったことないよ』も完璧。
『受験が終わったらさせてくれる?キス以上のこと』
なんという伏線!期待が高まる構成!
『早く有理がほしい。有理は?いや?』「嫌じゃない…」
じゃあ今!さあ!と思うが、ここはキスまで。

有理の母が病死、家を出る一家、離れることになる二人、有理の父が失踪。
残された怜人の父も事故死、怜人も記憶喪失。嗚呼、なんという悲恋!
それでも有理は自戒の念と、怜人の幸せを祈る子。

2枚組の2部は、大学生になり再会した二人。
「何も覚えていなくても、君は俺のほしい言葉をくれる」
記憶を失っても人の本質は変わらず、怜人の魅力は全く損なわれていない。
何度でも恋に落ちるね!

「昔、君はもっと紳士だった。俺が怖がったら何もしなかったのに」
『中学生のときは紳士でも、今はそうじゃない。有理がほしい。嫌だなんて言わないでくれ』
熱っぽく、宥めるように口説きながら行為を迫る立花さんが色っぽい。
手でしているところでFO。

翌朝『有理が一番嫌がることはしなかったつもりだけど。ほんとに触っただけだったろ』
お互いに「死にそうだった」と告げる気恥ずかしさや幸せ感に溢れる朝。

「あんなふうには泣かせない。傍にいたい」「(過去は)もういいんだ。一緒に暮らそう」ときっぱりと言い、相手の窮地を救う怜人の王子力よ。
泣く有理をあの手この手で慰めて、抱かせてと迫るけど、別れも口にしているのでやはり切ない濡れ場ですね。
一緒にいたい気持ちは同じなのにね。
二人とも泣いちゃっているかな。
百合のようにきれいだけど、何をしているのかわからないし短いのが残念。
ピアノに乗せて立花さんの「大好きだったよ。さよなら…」で終わる。

最終トラックは怒濤のハピエン。
中学生の誓いを守り、一緒に生きていきたいと願い、
それを確認する儀式のように、立花さんの感極まった「好きだよ、全部好きだ…」で始まる濡れ場。
今度は最中に台詞もあり、ちゃんとわかる♡きれいなBLだなあ…。

翌朝、天使が舞い降りているとしか思えない!
光の中でかつてのやり取りを繰り返し、二人に幸あれ♡

特典ミニドラマ。
同人誌の内容らしいが…聴きたいのは二人のBLなので、ここまで子供は要らない。
二人の絡みはよかった。やさしいけどきっちり攻めるのが◎

30分強のフリトは代永さん司会。
2枚組のナレーション、モノローグ、台詞と喋り通しだった鈴村さんはぐったり。
さすがの集中力と演技力。

立花さんは「艶のある声だよね」と音響監督に言われたとのこと。
いつもより抑えていたとは思うけど、あの14歳はエロい。
「慎之介の14歳はテッカテカ」がイミフすぎて愛しい。

千葉一伸「お前、俺のオモチャだろ?」
代永「そうです」
そうです!ありがとうございます!

ここから非常にBL的なサービストーク。ベテランは凄い…。
「やっておきたいことは代永攻め、俺受けで」

総括。
世界観とメインの二人はきれい。妨害してくる存在も許せる範囲。
子供役が代永さんだから聴けるが、かなり出張るので苦手な人もいると思う。
鈴村さんの力量がよくわかる。鈴村ファンと代永ファンにおすすめ。