仮に誰かが
『10日後に日本が財政破綻する』
と言ったとします。
すると、恐らく10人中8人は
『まさかそんなこと起こるわけないよ』
『そんなこと起こるわけないよ。何言ってんだあの人は』
と反応します。
人は『都合の悪いことは起こらない』と信じているのです。
起こらないと思っているから『準備』をしません。
だからこそ、それが実際に起こった時にその8人は、
『まさかこんなことになるとは思わなかった』
『想定外のことだった』
という言葉で、自分を肯定をしようとしますが、
『これからどうしよう』
と言ったところで、準備をしなかったことで失ってしまったものは、どうあがいても取り戻すことはできません。
楽観的に考えた結果、悲観的な行動が待っていたわけです。
では、10人のうち残りの2人はどうでしょう。
彼らの反応はこうです。
『それが本当かどうか調べてみよう』
『起こらなかったら起こらないで良いが、起きたときのために準備をしよう』
その結果、実際に起きて欲しくないことが起こっても、
彼らにとってそれは『想定内』の話であり、準備をしていたがゆえに、自分の大切なものを守ることができます。次の行動を起こすことができます。
悲観的に考えて準備をしたことで、楽観的に行動ができたわけです。
ではここで1つ。
ある外国の方が、
『私が20代の若者で、英語が話せるなら今すぐ(この沈みゆく)日本を出て行く』
と言ったとします。
それを皆さんはどう受け止めますか?
『何言ってんだ、自分たちが生きている間は日本はそんな危機には至らないよ』
と考えるのか、
『この人はなぜそう言っているのだろう。もし本当に日本が危機ならば、自分がしなければならないことは何か』
と考えるのか。
ちなみにこの外国の方とは、
シンガポール建国の父『リークワンユー』さんです。
日本は世界でも例を見ない
『高齢化と少子化が同時に起こっている国』
です。
2020年(東京オリンピックの年)を境にして、日本の人口が急激に下降して行くのは、前回のお話でもお伝えさせていただいた通りです。
同時に日本には凄まじい高齢社会が到来します。
高齢化というと、年金の話がクローズアップされがちですが、それ以前に考えなければならないのは
『生産性の急降下』
です。
生産力=経済力ですから、高齢化社会になって生産性が落ちれば、当然国力は低下します。
現在、日本はアメリカ・中国に次いでGDP第3位の国ですが、統計では、ここ数十年の間に、ナイジェリアをはじめとする、現在では抜かれるとは到底考えられない新興国に抜かれ、エジプトと同程度の経済国になると予想されています。
文字通り、日本は沈みゆく国となってしまうかもしれないのです。
さて、この遠くない未来に想定される日本の姿を『ありえないよ』と蹴散らし、楽観的に考えて悲観的に行動しなければならなくなる可能性と、
『そうならなかったらならなかったでいい。でも、もしそうなった時のことを考えて出来る準備をしておこう』と悲観的に考えて「今から」準備し、あとは楽観的に行動すること、
そのどちらを選択するのか。
はたまた、
首都直下型地震を想定して準備するのと、そんなもの起こるはずがないと考えること、
どちらを選択するのか。
その選択は自由です。
しかし、悲観的に考えて楽観的に行動する方が、その先に道が開けていることだけは、確かなようです。