今日(2月3日)の午後は、病院の階ごとに分かれて、豆まきがある。1週間前から参加の呼びかけがあり、近所づきあいもあるから、「参加」としておいた。冗談じゃねえぞ。1分だって無駄にできない身なのだ。最初の6カ月が勝負とされ、それ以降に手足などの麻痺がマシになる可能性は、ほとんどなくなる。その後も続くリハビリには、メンテナンスという名の、より残酷な時が待っているわけだ。
豆の代わりに新聞を使うらしい。豆をまくと、バリアフリーの部屋やら廊下やらで転ぶ人が続出するはずだから――私も含めて――危険だ。そういう遊びも必要な気がするが、却下らしい。お手玉を使うとの説もなくはないが、この病院の理事長はエラく莫大なゼニコを、高い理念とともに溜め込んでいるので、新聞紙なんてケチな医者たちのようなことを言ってないで、札束をまくほうがいいと思う。
昨日は、仕事場に母から手紙が届いていた――病院の部屋まで他の郵便物とともに転送された――。私は、まだ母に伝えていない。ううむ。困った。この歳になっても、私はデキの悪い息子なのだ。
「弟に続き、先立つ親不孝をお赦しください」から書こうか。「高校から続いている重篤な病のためずっと自立できぬ兄の法定後見人でありながら、このような姿になってしまいましたこと、不徳のいたすところでございます」の路線と、どちらがいいかなあ。
親不孝できるあいだが親孝行であると思う私は、この件は隠し通そうと考えてきた。どちらが先にいくかは、けっこう微妙だしな。
あ、そういえば豆まきは、私の子どものころ、いつも落花生だったぞ。日本列島の西側が大豆だった気がする。私の両親は奈良出身なので、長野の家でも完全な関西弁が話され、外では信州弁、教会ではラテン語スパルタというおかしな環境に18歳まで育った。豆まきは、誤差みたいなものだから、どちらでもよい。いや、よくない。子どものいる家庭では、大豆ではなく落花生にすべきだ。美味しいからね。
暦の上では明日は立春だ。でもさ、やっぱり2月の東京は冬だ。私は日本の冬を経験しなかったことは、ある。が、日本にいながら、というのは初めてのことだ。
2月6日は、私が主宰する定例勉強会がある。一応、病院事務局を通して外出を申請したところ、20分で許可が出た。介護タクシーで往復とも二人の友人が同行することが条件だ。ただタクシーで行き来するだけなんだがなあ。
母は、要介護1ホルダーである。一番、軽い。寝たきりになると5になる。昨日、文京区から届いた私の要介護手帳には、3とあった。月額36万円ほど、介護に使われたものに対して、補助が出る。ペッ。そんなもん、スーツ一つで終わりじゃがな。失言。
重篤な脳梗塞の闘病中に文章を書いた記録は、ほかにないらしい。ならば、何をもって不可能というのか。
私は宣言する。障害年金も、介護補助も何やらも全て返金する。他に必要な人はいくらでもいる。私は負けない、自分に。
豆の代わりに新聞を使うらしい。豆をまくと、バリアフリーの部屋やら廊下やらで転ぶ人が続出するはずだから――私も含めて――危険だ。そういう遊びも必要な気がするが、却下らしい。お手玉を使うとの説もなくはないが、この病院の理事長はエラく莫大なゼニコを、高い理念とともに溜め込んでいるので、新聞紙なんてケチな医者たちのようなことを言ってないで、札束をまくほうがいいと思う。
昨日は、仕事場に母から手紙が届いていた――病院の部屋まで他の郵便物とともに転送された――。私は、まだ母に伝えていない。ううむ。困った。この歳になっても、私はデキの悪い息子なのだ。
「弟に続き、先立つ親不孝をお赦しください」から書こうか。「高校から続いている重篤な病のためずっと自立できぬ兄の法定後見人でありながら、このような姿になってしまいましたこと、不徳のいたすところでございます」の路線と、どちらがいいかなあ。
親不孝できるあいだが親孝行であると思う私は、この件は隠し通そうと考えてきた。どちらが先にいくかは、けっこう微妙だしな。
あ、そういえば豆まきは、私の子どものころ、いつも落花生だったぞ。日本列島の西側が大豆だった気がする。私の両親は奈良出身なので、長野の家でも完全な関西弁が話され、外では信州弁、教会ではラテン語スパルタというおかしな環境に18歳まで育った。豆まきは、誤差みたいなものだから、どちらでもよい。いや、よくない。子どものいる家庭では、大豆ではなく落花生にすべきだ。美味しいからね。
暦の上では明日は立春だ。でもさ、やっぱり2月の東京は冬だ。私は日本の冬を経験しなかったことは、ある。が、日本にいながら、というのは初めてのことだ。
2月6日は、私が主宰する定例勉強会がある。一応、病院事務局を通して外出を申請したところ、20分で許可が出た。介護タクシーで往復とも二人の友人が同行することが条件だ。ただタクシーで行き来するだけなんだがなあ。
母は、要介護1ホルダーである。一番、軽い。寝たきりになると5になる。昨日、文京区から届いた私の要介護手帳には、3とあった。月額36万円ほど、介護に使われたものに対して、補助が出る。ペッ。そんなもん、スーツ一つで終わりじゃがな。失言。
重篤な脳梗塞の闘病中に文章を書いた記録は、ほかにないらしい。ならば、何をもって不可能というのか。
私は宣言する。障害年金も、介護補助も何やらも全て返金する。他に必要な人はいくらでもいる。私は負けない、自分に。