こんにちは。

今日は、防衛機制の話をしたいと思います。

 

 

この言葉ご存知でしょうか? 
初めて聞くと言う方のために、簡単に解説をしたいと思います。

一言で簡単に言うなら「自分の心を守るための心理的作用」と言うことになります。ですから、これ自体が悪いことではありません。しかし、何事もそうですが・・・度が過ぎると人間関係などにおいて色々と問題が起きてくることがありますので注意が必要です。
 

防衛機制の心理的作用には主に、


■抑圧
自分の気持ちを抑圧して無かったことにしようとする作用

■合理化
もっともらしい理由をつけて正当化しようとする作用

■逃避
他のことを考えたり、行ったりして、逃避しようとする作用
(たとえば試験前に部屋の片付けをすること)


■投影

自分の負の感情を、あたかも他人のものとして避難しようとする作用
(たとえば自分が嫌っているのに相手が自分を嫌いだと思い込もうとすること)


■反動形成
抑圧された結果、反対の行動として振る舞おうとする作用
(たとえば、好きな相手に意地悪をすること)

■同一化
自分の満たされない欲求を既に満たしている人の真似をすることで自分のことのように思い込もうとする作用
(たとえば、お金持ちの行動を真似る)

■摂取

他者の業績を自分のことと思い込んで満足しようとする作用
(たとえば、同じ学校の生徒が賞をとった)


■退行

以前の発達段階に戻ろうとする作用
(たとえば、親に構ってもらいたくておねしょすること)

■代償
他の欲求に置き換えて満足しようとする作用
(たとえば、第一志望に入れなかったことを、第二志望に入りたかったと思い込もうとすること)

■補償

自分の劣等感を他の得意なことで補うこと

(たとえば、勉強が苦手なのでスポーツに打ち込むこと)

昇華
社会的に評価されない欲求を、社会的に高く評価されるものに置き換えようとする作用
(たとえば、イライラする気持ちをスポーツで発散すること)

などがあります。いかがでしょうか? 
紛らわしいと思うものには例を上げてみましたが、区別付きいくいものもあったかと思います。実際にはこれらのどれか1つだけが起きるのではなくて、複数が絡み合って防衛機制が働きますので厳密にわけようとする必要はないかと思います。

振り返って、ご自身に、当てはまる経験はありました?

 

先ほども書きましたが、これは誰にでもあるごく普通の「心を守ためのメカニズム」ですから、あって当然です。もし思い当たらないんだけど・・・と言う方がいましたら、もしかして自分の心に気づけていないだけかも知れません。ちょっとだけ「防衛機制」を意識してみて頂いたら気がつかれるかも知れませんね。

さて、この防衛機制、悪いものではないんですが、ただ行き過ぎるとやはり人間関係を壊してしまう可能性もありますし、成長の機会を逃してしまうことにも繋がりかねません。

これは、あくまで私の主観、いや偏見かも知れませんが、エンジニアの多い職場では、特に「合理化」がよく見られるように思います。自分が本当に感じている悩みや不安に気づかず、あるいは薄々気付いていても素直に表現できずに、(無意識的にも)合理化して話をしてしまう。これ自体は心を守る大切な機能ですが、相手との関係において、あいつは理屈っぽい奴だとか、なんだかんだ言い訳するよね、とか、何かお願いするといつもアレコレ言われて気持ち良く引き受けてくれたためしがないんだよね・・・などと言う評価(ラベリング)をされてしまうかも知れません。(ラベリングについては別の記事をご覧ください^^)

他にも、これはIT業界に限らないと思いますが「投影」をしていることに気づかずに、人間関係を悪化させているというようなこともあると思います。あなたは、大丈夫ですか?

そんな自分の心をみつめて「あー、自分、いま防衛してるなー」とか、自分の本当の気持ちは・・・などと考えてみる(内省してみる)ことで、周囲との関係を悪化させない、あるいは改善することに繋がっていく、と私は思っています。

逆に、相手の話を聞いて、そのまま受け取るのではなく、「あー、この人、いま防衛してるんだろうなー」というように俯瞰してみることができれば、防衛したいこの人の心の中はどんなだろう?って考えてみる余裕も生まれて、無駄な争い、トラブルは回避できるかも知れませんね。

 

ただ、「あ、今のそれ、あなたの防衛ですね」などとはやってはダメですよ。防衛は自分の心を守るための鎧です。それをいとも簡単に相手の内面に飛び込もうとするれば・・・もうわかりますよね。相手は余計に殻の中に入ってしまうか、攻撃的になってしまうかも知れませんね。



ですから、相手の主張は受け止めつつも、本当に言いたいことはそこではないんだなぁ、と相手を理解しようとすることが大切です。とはいえ、ビジネスの現場では、なかなかそんな余裕ないですよね。それでも、そうしようと思っているのか、そうでないのかで、長い目で見れば、私は、大きく違ってくると、思っています。ですから、ちょっとだけ勇気を出して「自分には無理」という防衛を外してみてはいかがでしょうか?