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「わたしを、大切に始める朝」

朝の光は、
いつも静かにわたしの心をほどいてくれます。

時計よりも先に、
風の音と、鳥の声と、室内に広がる光で目を覚ますのが日課。
いちばん好きなのは、まだ世界が“ささやき声”で話している時間です。その愛おしい過ぎる時間を地球と共有できるのってとても贅沢で幸せで、何より平和なことですよね。




深呼吸から、一日を始めます。

目覚めたら、家中の窓を開けて、風を吸い込みます。
香りは日によって違います。海から南風が吹く日はしょっぱく、
雨の前には土のにおい、
晴れの日は、ちょっと甘い気がする。

その日の空気を“ひと口味わう”ような気持ちで、
ゆっくり、息を吸って、吐いて。
わたしにとっての「目覚まし」は、深呼吸です。
深呼吸って安心感が芽生えてくるから大事。




月桃の葉や実を選ぶ、静かな時間

キッチンに立って、月桃茶を淹れます。
気持ちが疲れていたら、月桃の実を乾燥したお茶を。まろやかでホッとする優しい味。
集中したい日は、すっきりした葉のお茶を。
簡単なティーバッグで淹れる日もあれば、
実と葉をその日の気分でブレンドして飲むのもおすすめです。
今日のわたしに必要なお茶はどれなのか、なぜか自然と手に取ってしまうのです。
と言うか、そこは無意識の自分にまかせています。
深く考えない。直感みたいな。

お湯を沸かしながら、
小さな木皿に月桃の実や葉をそっとのせる。ちょっとした儀式みたいなものです。
この時間だけは、何かに急かされたくないんです。




お茶を淹れる、という祈り

最近気づいたのですが、月桃茶を淹れるとき、わたしはほとんど無言です。
というより、言葉よりも香りの方が、ずっと雄弁だから。

湯気の立ちのぼるカップを両手で包んで、
まずは香りだけをいただきます。
うんうん。月桃の香りがする。と確かめます。
心がひとつに整う、そんな感覚があります。

「あ、今日も大丈夫。シンプルに過ごせますように。」って思えたら、
ようやく、最初のひと口。




書かない日記と、ちょっとした忘れもの

お茶を飲みながら、
わたしは書かない日記をつけています。
つまり、ただぼーっとする、ということです。
おそらく時間的には5分間くらいでしょうか。

考え事をしてもいいし、しなくてもいい。
なにかが思い浮かんでも、書いてもいいけど、書きとめなくてもいい。
この「余白」が、わたしの一日を支えてくれます。
とても贅沢な気分です。

でも今朝は、お湯をわかしたあと、
ケトルのふたを茶葉入っている棚の中にしまいこんでいて、必死に探しました。
そんなうっかりな日もあります。
……たぶん、寝ぼけていたのだと思います。




今日も、わたしをゆっくりはじめます。

誰かのように、すばらしい目標があるわけではないけれど、
わたしは、わたしを大切にする朝を出来るだけ選びたいと思っています。

それが、地球にもやさしい日をつくる、
ちいさな一歩かもしれないから。