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●お話

事件現場で収集した情報を解析・プロファイリングをし、解決へと導く機動分析係。
森口泉は機動分析係を志望していたものの、実技試験に失敗。しかし、係長・黒瀬の強い推薦により、無事配属されることになった。鍛えて取得した優れた記憶力を買われたものだったが、特別扱い「スペカン」だとメンバーからは揶揄されてしまう。
自分の能力を最大限に発揮し、事件を解決に導く――。
泉は早速当て逃げ事件の捜査を始める。そんな折、会計課の金庫から約一億円が盗まれていることが発覚した。メンバー総出で捜査を開始するが、犯行は内部の者である線が濃厚で、やがて殺人事件へと発展してしまう……。

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●感想

待ちの長い病院に行く予定があったので、

小説を買うために本屋さんを彷徨っていたら、

映画の朽ちないサクラが

意外と面白かったことを思い出し、

続編の小説を文庫版で買ってみました。

 

 

ただしこの映画、

面白いと言っても

ストーリーや設定はかなり強引で、

キャラの魅せ方や

音楽等の演出で楽しませる。

・・・と言う感じでした。

 

 

続編の小説も

基本的には映画と同じ楽しませ方で、

設定やストーリーは強引過ぎて無茶だけど、

キャラの描き方や、

キャラ同士の関係が漫画的で熱くさせるので、

そんな展開が楽しくてどんどん進んでいく。

みたいな印象でした。

 

 

朽ちないサクラを楽しめた人なら、

続編も楽しめると思います。

 

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お話ですが

主人公は前作で、

広報課に所属する一般職員だったが、

素人探偵で事件を解決した経験から、

捜査の仕事をしたいと考え始め、

一般職員を辞して

刑事を目指して再就職しました。

とは言え

格闘経験のない小柄な女性だから、

犯人と直接交戦するような捜査一課に

不向きなのは自覚をしている。

考えた末に

捜査支援分析センターを希望し、

試験を受けてギリギリの合格となった。

 

因みに捜査支援分析センターとは、

 

Wikipediaによれば、

(一部抜粋ですが・・・)

●第1捜査支援

●第2捜査支援

●機動分析

大きく三つの部署に分かれていて、

主人公が配属されたのは

機動分析係で、

現場における捜査支援に努め、

時間が経つと消去される可能性のある

防犯カメラの画像の収集にあたり、

それを分析しつなぎ合わせて

犯人の逃走経路をあぶりだす。

・・・とありました。

 

 

配属されて

最初の任務が、

警察署経理課の金庫から盗まれた

押収金約1億円の犯人捜し。

 

 

早速

防犯カメラでの捜査を始めるが、

どう考えても内部の犯行・・・だが、

警察は内部の犯行を想定していないから、

署内は防犯カメラの数が少ない上に、

カメラの位置を把握した上での犯行なので、

捜査は難航する・・・が、

僅かな手掛かりからある人物へと辿り着く。

しかし

その人物の、

人間性や状況的に単独の犯行とは思えず、

慎重に捜査を進めていたにも関わらず、

関係者が殺害されてしまい、

そしてこの事件はここから更に、

いくつもの事件が絡み合う、

複雑で大きな事件へと発展していく。

・・・みたいなお話でした。

 

 

最初の任務が

警察署内の犯罪ってところが、

なんかスケール小さくね?

と思ったけど、

前半は、

機動分析係のメンバー紹介。

みたいな一面もあるみたいでした。

そして

周囲の反対を押し切って

主人公を合格にした係長が、

頑固職人みたいに「俺の背中で学べ!!」

・・・みたいな、

口は悪いけど根は良い漢(おとこ)で、

そんな係長と主人公の師弟関係が描かれ、

師匠のシゴキで猛スピードで覚醒する。

職場の仲間も分かりやすく変人ばかりで、

この辺りの展開は、

昭和のスポコン少年漫画みたいで、

なんじゃこりゃ?

・・・と感じる部分もありつつ、

読んでいて熱くさせる一面も多くありました。

で、

ある程度人間関係が分かったところで、

事件は警察署の外に展開していき、

更に大きな事件へと発展するのですが、

タイトルにサクラとあるように
サクラ(公安)も絡む事件に展開します。

この辺りは

複雑さを狙い過ぎてる感じもありますが、

読み応えも感じて楽しめました。

 

 

強引な部分はある程度割り切る方が、

この作品を、

より深く楽しめるように思います。

なんだかんだで読みやすいし楽しくて、

一気に読んじゃいました。

 

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