公開日:2023年7月14日

レンタル:2024年7月3日

 

TSUTAYAではレンタルしてないけど、

GEOではレンタルしています。

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●お話

母親を火事で失った少年・眞人(まひと)は父の勝一とともに東京を離れ、「青鷺屋敷」と呼ばれる広大なお屋敷に引っ越してくる。亡き母の妹であり、新たな母親になった夏子に対して複雑な感情を抱き、転校先の学校でも孤立した日々を送る眞人。そんな彼の前にある日、鳥と人間の姿を行き来する不思議な青サギが現れる。その青サギに導かれ、眞人は生と死が渾然一体となった世界に迷い込んでいく。

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●感想

この映画は

 

君たちはどう生きるか?

・・・と、

宮崎駿監督に問われ、

答えを考えていると、

でもね、そんなの誰にも分からないんだよ。

・・・と、

こっちが答える前に

宮崎駿監督から答えを言われてしまい、

 

続けざまに、

分からなくても、

分からないなりに自分で考えて答えを見つける。

それが人生なんだ。

・・・と、

結局答えはよく分からないけど、

宮崎駿監督のそういう、

強い気持ちが込められているような気がする、


そんな映画だと俺は思いました。

 

でも、

宮崎駿監督なりの不器用な優しさで

参考までに

人生の選択肢の1つの例を見せよう。

その1つの例が、

この映画の物語

俺は、そういう風に感じました。

 

物語ですが

これが主人公で、

 

主人公の父親。

 

主人公の母親は火事で亡くなっています。

だけど父親は、

妻(母親)が亡くなってすぐに、

妻に瓜二つの妻の妹と再婚。

しかもすぐに妊娠させて、

妊娠を機に、

一家で妻(主人公の母親)の実家に住み始める。

(画像の後ろにある家)

 

妻の両親はすでに他界しているものの、

それって前妻の実家でもあるので、

 

なかなかカオスな設定です

 

主人公も、そんな状況に戸惑いまくります。

 

そんな、主人公の母親の実家の裏山には、

誰も住んでいない、

誰も近づかない謎の塔がある。

とても危険だから

誰も塔に近づけないように、

裏山の全ての入口を封鎖している。

にも関わらず、

昔からたまーに、

それでも塔に近づけてしまう者がいて、

主人公もその1人

塔からの謎の声に導かれ、

塔の中に入っていくと、

そこはどうやら異空間?で、

異空間の怪しいおっさんに導かれ、

異空間の奥へと進んでいく道中に、

様々な選択を迫られる。

・・・みたいなお話

正直中盤は、

何が言いたいのか分かりにくい部分もあるけど、

俺はこの映画、

ここ何作かの宮崎駿監督映画の中では、

●引き込まれる要素も

●共感出来る度合いも

あくまでもここ何作かの中では、

少し高めに感じたので結構気に入りました。

 

実は俺の家庭も

母が亡くなった翌年に父が再婚をしています。

再婚相手は産母の妹ではなく、

産母とは無関係の赤の他人です。

父は子供たちのことを考えて再婚したらしいけど、

父は仕事が忙しすぎて、

この映画と同じように家にいないことが多かった。

我が家の場合はその結果、

癖強の継母と子供たちとの間にいろいろあった。

だけど父にそれを訴えても、

大の大人がそんなことするはずはないと

信じてくれなかったので、

幼い時代は長い期間悩んだ時期もあって、

この映画を見ながらその頃のことを思い出した。

本来なら、

二度と思い出したくないほどのトラウマで、

その時の記憶に悩まされた時期もあったけど、

大人になる過程で俺なりに昇華をしているので、

今では思い出しても何も感じないどころか、

大人になってから経験する人生の辛さなんて

この頃の辛さと比較したら大したことはない。

・・・と感じる俺もいて、

ある意味で、

あの頃の辛いだけの人生も無駄ではなかった。

・・・と振り返ることの出来る俺もいる。

そのことを

思い出すキッカケとなったこの映画を、

俺はなんだか好きだと感じた。

 

因みに

事前に見たいろいろな人の感想で、

宮崎駿監督の集大成

なんて言う人が多かったけど、

俺はそうは思わなかった

確かに過去の作品の

何かに似たシーンがそこかしこにあったけど、

調べてみるとこの映画は、

他のジブリ映画よりしがらみが少ないようで、

しがらみが少ない分、

外部からの要求や縛りも少なくなるはずだから、

他の映画よりも、

宮崎駿監督の好みを詰め込みやすくなる。

要するにそれって、

集大成ではなく、

宮崎駿監督の作風ってことなんじゃないかな?

真実は知りませんが、

俺はそう感じたのでした。

 

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